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犬も棒に当たれば工作始める

 さようなら悪臭袋(ハーピィ)、こんにちは下僕共(フレンズ)


 とまあ冗談はさて置いて最初はカメレオン(マブダチ)に始まって随分とまあお供…と言うか仲間…仲間か?まあいいや。


 ともかく充実したものだよ本当に。


 最強のオカマ、ポンコツサムライ、ちびっ子、犬、あとゴキブリはまあ逃げたけども。


 いやあ、魔物使いの素質があるかも知れんね、子供は勇者になるのか?天空の城で何やかんやか?


「何を言っているかは殆どわからないけど、一括に魔物って読んだかしら今…?」


 いやあまさか、へっへっへ。


 ところで今何の時間?


「動けない連中も皆連れて行くんだか…ら」


「背負子でもないと道中危なくて仕方ないで…しょ?」


 ああなんだ、ラブハート氏の事だから全員ひとまとめに片手で抱えて走るのかと。


「どんな化物…よ」


 そんな化物だよ。


「誰が化物よン!?」


 しかし器用なものだね、あんな妙な手の骨格なのにすいすい作ってくじゃん。


「自然とともに生きる種族は産まれながらにああして生きているから…よ」


 と言うと……さっきから同スピードくらいで木の皮こよってるラブハート氏もそう言う産まれ?


「ふっ、まさか……アタシは世界に愛ができた時に産まれた…言わば生まれながらの愛の伝導者なの…よ!!」


 へー。


「アタシにはわかる、信じてない事もきっと今凄く美しくない顔で流されたことも…!!」


 そんなことないない、そもそも表情筋がないんだからバレるはずがない。


「じゃあしてるじゃないのよ…」


 

「さて、こんなもんでいいかしら…ね」


 ものの数時間でよくこんな量の背負子を枝とか樹皮から作ったね、それじゃあ早速移動開始?


「ええ、と言っても暴食王を見つける前に何か食べさせないと」


 この人数の腹を満たすって考えると……結構多めにいるね?


「目下の悩みはそこ……黄金神鹿が送り込んで来る眷属は魔素の塊だから仕留めたら消滅しちゃう…し 」


 トゥレントだかトレンドだか言う同人誌御用達みたいな生きる材木触手だって食えないもんね…シロアリの一族なら楽だったのに。


「物によっては食べられるのもいるけ…ど」


「この辺にいるバーチトゥレントなんて表面が燃えやすい以外に使い道なんて無いもの…ね…」


 白樺(バーチ)トゥレント……樹木の数だけ種類いるとか雑魚敵扱いなのかよ彼奴等。


「トゥレントが?まさか、群生してる奴等なら地竜だって取って絞め殺すわよン」


 ああそこはちゃんと樹木なんだ、そうかまあ……爆弾でも大して吹っ飛ばなかったしなあ。


「爆弾の威力によっては一体なら殺れただろうけど…群れは無理よン、国営軍の総突撃(チャージ)でも簡単に塞ぎ止めるんだか…ら!」


 奇跡だったんだなぁ…あの時…でももう奇跡起こらないんだよなあ…いや待てよ?飲まれてる状態なら私だとバレなくない?


「いやぁねぇ、アタシも顔を見られてるじゃないの…よ」


 はっはっは、しょうがないやつだなーみたいに言うなボケ。


 どうあがいても純度の高い絶望しか帰ってこないから考えないことにしよう。


 流石にラブハート氏でも無理な奴は潔く諦めるしかねえわな。


「ん?アタシは勝てるわよン?」


 あんた国営軍より強いのか…


「それは試したこと無いからわからないけ…ど」


「トゥレントの群なら一度だけ絡まれたわね」


 どうやって逃げたの…?


「チ、カ、ラ、ワ、ザ♡」


 やっぱ化物だろお前。


「ラブさん、ハリガネサン、こっちは準備完了だ」


「うす、いつでも行けます」


 一番目のお前認識上呼び捨てしてるだろ、えーっと…ワシリー?


「それはあっち」


 今さっきの短時間で覚えられるかそんなもの。


「はいは〜い、皆忘れ物無いわね〜!新天地に向かうわよ〜!!」


 レッツゴー!!


 んでどっち?


「何分ここを離れてからそこそこ時間が経ってしまっているからねン…さてどうするか」


「流石に残り香はありませんが、痕跡なら追えるかと」


 ならまあ近づいたら自慢の鼻が頼りだね。


「匂いがわかるところまで近付いたら見えるんじゃないかし……ら!」


 うるせえ!コボルトを仲間にする理由が無くなるからやめろ!


「ラブさん、ハリガネサン!こっちだ!あったあった!」


 おー、比較的若そうなつぶらな瞳の子は…君を名誉を込めてクロシバと呼ぼう。


「覚えるのめんどくさくなったでしょアンタ」


 気の所為だ、ほら行こうぜ。




「これは…」


 ほぼほぼ埋まってるってか雨水が溜まってるけど地面に空いた穴に見えますな、あいつの住処?にしては並んでっけど。


「これは足跡……ね!」


「はい、その通りです」


「たまたま雨でぬかるんでる時に柔らかく粘土質な土に足を取られたのでしょう、一先ずはあちら側に向かうのはどうですか?」


「ええ、そうしましょう……か!」


 いやデカすぎんだろおい、穴一個で1お嬢ちゃんは楽に入れそうなサイズじゃねえか。 


「んー……確か……に!!」


「うぉっ…!?何ですか急に大声」


「洞窟でのあれもアンタの声かさては」


(おさ)なんてあれで口から胃袋飛び出すくらい驚いてましたからね」


「アラやだ、カエルじゃないんだからそんな」


「バカモノ、そんなに驚いとらんわ!精々が眼球が飛び出したくらいじゃ」


 ネズミにボコボコにされる猫かよ、犬だろどちらかと言えばお前ら。


 いやまああんだけ反響する場所で叫べばなぁ……ん?カエル胃袋吐くの…!?


「どうして暴食王がこれだけ大きくなったか…歴史的に見ても異例よ…ね」


「あれはそもそもこちら側に元々いなかった存在です……何が起ころうとも不思議では…」


「あんまり強すぎても不味いわね……共倒れが理想だけど下手に余裕を残したら後が怖い」


「とにかく行きましょ、早くしないと餓死者が出るわ」


 ねえ!カエルって胃袋吐くの!?異世界(こっち)だから?それとも元々!?なんのために!?


 ねえ!!!

実際カエルは胃袋吐きます。

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