秘匿事項type[R]
「……オレ達の…罪」
「…いや何だいそれ…」
「君が前回の祭でハヌマンになる前…苦しみ始めた辺りで話してたらしいじゃない、ブレ子からまた聞きしただけだから実際どうかはわからないけど……まだ隠してることがあるなら教えて欲しいかな」
「罪……あー……」
「……大丈夫?」
「ああその……わからないんだ、何かあったのかも知れないがね……思い出せやしない」
「て言うか思い出させないようにしてそうな気がしてる……思考にモヤがかかる感覚があるんだ」
ほーん…嘘はついてなさそうだけど……何か引っかかるものはありそうだな。
『僅かだが罪という言葉でハヌの波長が乱れた…が、自身でも認識していない程度であろうな、本当に身に覚えが無さそうだ』
波長て…そんなん見えるようになったの…?
『感知能力の応用だ、汝にもその内教えてやろう』
わーい、どこで使うのかわかんねえけど。
「……ならいいや、思い出したら教えて……できることなら、君達の過去を全部知った上で助けたいからね」
「ああ……待てハリガネ、さっきアンタに質問された時……一つだけ浮かんだ名前が……」
「……名前?」
「確か……ルドラって」
誰だルドラって。
『我に聞くでない……それこそクリシュナにでも聞いてみたらどうだ?』
んー……クリシュナさんに聞いたとて、厄ネタの気配がする話をしてくれるのかね。
『……ルドラ……ふむ』
「そもそも人なのかね?ハヌマンの頃の知り合いって考えると神の可能性高くない?」
「……悪いねハリガネ、正直オレも前回より前の記憶をそこまで持ってるわけじゃないんだ……ある程度思い出させてもらったが…」
『ふむ…その様な名の神……聞いたこともないな』
うーん…
「で、僕かね」
「神様の事は神様に聞いてみようかと……結構昔の事も知ってるし」
レプンカムイが知ってる中で一番古い神様だしまあ。
「ルドラ……ルドラ……うーん、聞いた事はある気がするような……しないような?」
「お、マジで?」
「待ってね、今調べてみる」
「え、何か白目剥いてるけど大丈夫?レプンカムイ?」
何これ、アッパー系決めてる?
「…………うん、駄目だね…僕の権能じゃ調べられないみたいだね」
「つまり意図的に消された情報ってわけだね、呪いの気配すらする……穏やかじゃないね」
「そんなこと出来たのお前……神様パワー?」
「と言うか神は長く生き過ぎてるから記憶は一つ一つ圧縮しているんだね、それを調べるんだが……結果は今言った通りだね」
PDFみたいなもんか……いやてかそれアカシックレコードじみたこともできてない?
「うわ読みづら……えー消された神、暴風の……」
「…………あ!…これ駄目なやつだ本当に、いくつか神経やられたね」
「は、ハリガネさんごめん、ぼ、僕、しし、あ、ば……」
え、ちょ、バグ?ってうわぁ!?水!?
「レプンカムイ!?ちょっ!大丈夫!?」
『落ち着け汝、アバターが保てなくなっただけで本体の気配は無事だ』
目の前で仲間の海男が水になって消滅したらビビるが!?
〔あ、あー、ごめんちょっと深追いし過ぎちゃったね…1日くらい休めば戻るけど人の姿は出せそうに無いね〕
おわぁ脳に直接…大丈夫なの…?
〔大丈夫ではないね、明確に攻撃されたからね……余程知られたくない情報と見たけど……これやったの多分主神級の神だね〕
ごめんよ……無茶頼んじゃった。
〔いやいや、事故みたいなもんだから気にしないでいいよね……とは言え、食らったのが起用な僕で良かったね……キラウシとかじゃ復元に相当時間かかるね〕
ダメージ的にはどんなもん…?私に出来ることある……?
〔脳の神経の末端がいくつか焼かれたね、て言っても僕は体がデカイ分脳もデカイから問題無い範囲だね……タコくんくらいなら手間なく倒せるくらいかね……お気遣いありがとね、のんびりするから気にしないでね〕
〔ただ…本体で戦うとなると船が壊れる可能性があるからその時は……ごめんね〕
嫌ぁうちの一大戦力と家が……元々留守番だから討ち入りには問題無いとはいえ……
……いや、別にシャルヴを狙って襲撃仕掛けてくるわけでも無いし大丈夫か、船守るだけなら沖合にでも逃げててくれればいいし。
〔ま、どうにかなるさね…ハリガネさんは神様頼りの作戦なんて組まないだろう?〕
……そうだけどー。
「先行き不安すぎる……」
『……しかし、ルドラと言う者については慎重にならねばいかんか……クリシュナに尋ねる線も危ういであろう』
そだね……しばき回した後にでもバスキン殿下にでも調べさせるか。
『汝、弱気なのか強気なのかわからんな…』
「何事すか……沖の神」
「お、クリシュナさん……ちょっと問題発生…作戦の変更は無いけどレプンカムイがネットサーフィン中にウイルス踏んだ」
と「ネット…ウイル…何すかそれ」
「詳しく話すと君もやばそうだから諸々済んだら話すね」
〔取り敢えず大丈夫だよね、あー……できれば宮殿にある良い酒を持って帰ってきてくれると嬉しいね、それで治るからね〕
「脳焼かれてるのに酒で治るの…?お前沖の神か本当に」
「えっと……じゃあ大丈夫なんすね?」
「うん、我が船から1日くらいむさくるしさが消えたくらい」
〔何て言い様だね君…〕
実際レプンカムイ以外女性とショタと無性別の寄生虫しかいないからまあ……パッと見ハーレムだもん。
〔ひたすらにブレ子ちゃんの圧が強い絵面のハーレムだね……〕
ペストマスク系ヒロインは前代未聞だろうよ。
…あ、娘はやらん!
〔言いたかっただけだろ君それ…〕
その内マジで言うことになりかねない事を考えると気持ちが重いよ……ブレ子はともかくお嬢ちゃんとかは有り得るし…
「……何か、盛大に誤魔化されている感が否めないんすけど、知るとまずい話っすか?」
「うん、君たち関連ではあるけどうちの最終兵器神様がこのザマな以上初見殺しトラップが他にも仕組まれてる可能性あるし、気にしないで」
「気にはなりますが……っすけどわかりました、僕に協力出来る事があるなら言ってくださいっす」
「うん、正直今君に倒れられるとこの先のイベント進行に差し支えそうだから諸々後にさせて……いや本当に面倒臭いなこの国、やること多すぎだよ」
「何かすんません……」
ゲームだとしたらフラグ管理大変すぎんだろ、テストプレイしたんか。
……私がテストプレイ枠の可能性もあるか。
……まあいいや、そろそろ準備するかね。
「さて……けむりん、いるだろ?」
「居ますが?」
本当にいた!?てか足元に居た!?
「居ますが?じゃねえよ、どこから出てきてんだてめえ」
「影に紛れ旦那様と奥様の重みを感じておりました……例の件については調べる術がありませんのでお気になさらず」
「ちゃんと気色が悪いなぁ……」
「先程王宮の方へ私の一部を飛ばして確認して参りましたが、どうやら本日は兵が手薄でございました……ですがその分此方を監視する人員が増えておりましたので、手短に片付けておきましたが……宜しかったですか?」
「そんでもってちゃんと優秀なの腹立つな……褒めて遣わす」
「あ!?そんな!?人前でございます旦那様!?……ですが、逆に良い、目覚めてしまいます」
「頭撫でただけだけど!?」
『うむ、我の身体で二度とやるでない』
「失礼、取り乱しました……旦那様の言いつけ通り全て生存させたまま意識を刈り取り、全裸にした上で砂浜に磔にしておりますが確認しますか?」
「私にそれを確認させてどうする気なんだお前は、そもそも殺すなとしか言ってないよ私」
「それから……こちらお受け取りください」
なんだこれ、現金と曲刀に…宝石?
「ついでにと巻き上げた金品です」
「じゃあ強盗じゃねえか!」
「何かと入用かと思いまして」
まあそうね、娘達には見せられない姿だけど。
「船の治安が悪いっすね……」
「慣れろ、ハリガネさんは倫理観は腹の中に置いてきた」
多分カメレオンとかその辺の。
「あ、その辺は襲撃者に貝殻水着装着した上で磔にした姿を見た時点で諦めてるっすね」
あれ?散々ツッこんだけど私も似たようなことしてるな?
「……ふふ」
何だその、私はわかっておりますよ、的な笑顔は、違うよ?趣味とかではなくノリとフィーリングでやっただけだよ?
『余計にタチが悪いのだが』
「さて……では旦那様、私は床に擬態しつつローアングルで旦那様たちを眺める作業に戻りますので準備が出来次第お声掛けくださいませ…」
「本当に、優秀でさえなければな…」
「神様って……理不尽すよね、力を持たせる方向とかが…」
「……ツッコミ待ちか?」
「いえ……すんません」
お久しぶりです皆々様!!コロナから生還した肩パッドでございます!!
いやあ、マジで辛いね、味覚と嗅覚が効かなくなるのが本当に辛い…皆様もお気を付けて。
Q.ターハルの武器ってどんなん?
A.曲刀が多いよ。
この国金属資源があんまり取れない国だから、限られた金属で重要器官を守る為に鎧の装甲の厚さが正面に密集してるのね。
だから側面から内臓に切り込みやすい曲刀が主流になって言ったよ。
他にも弓や三又槍何かも使うやつはいるけとこっちは神様の使っていたものが根付いた感覚。




