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再開は拳で語れ

「到☆着」


「ごべぇ!?」


 記念にキランとポーズを決めておこうね、あやべ今ので松明(クリシュナ)落とした。


「鼻…鼻打ったっす……」


「ごめんよ、サタデーナイトフィーバー的なポーズをとったらスルッと落としてしまった」


「わざとだ……絶対わざとだったっす…」


 そんな事ないアルヨ。


「さて……ヴァジュラ、覚えちゃ居ないかも知れないけどハリガネさんだよ」


 ……あれ、動かねえ。


「っかしいな……フラグ立て忘れたかしら」


「……あ」


「どうしたの?そんなフグみたいな顔して」


「どんな顔っすかそれ……いやちょっと引っ掛かる点が…」


「僕が前回観測してた時、この最深部に来たタイミングで数瞬、ハリガネさん達が見えなくなった瞬間があったんすよね」


「数瞬って…ハリガネさんがここに来た時に何かあったっけ?……あったわ」


 そうだあのファッキン素敵帽子にビビらされたわ。


「あれクリシュナさんは見えてなかったんだ……時間潰してた(・・・・・・)みたいなことも言ってたし本当に時止めてた説があるね」


「あれって言うと…?」


「うーん何から話したものか……まず前回はここに着いてすぐにあそこの御堂を開けたんだけど……マジシャンみたいな見た目した奴が居てね」


「……へぇ…?」


 何一つ理解できてない顔をしてらっしゃる。


「まあ素敵なハットを被った男で……名前は帽子売りのハットって名乗ってた……そんで思い出したくないし端折るけどイカれた奴だよ」


「帽子売りのハット……聞き馴染みは無いっすね…」


「恐らくは別神話……いや神話ですら無いんだよね多分、得体が知れない上にそれ以降は接触してこないから何にせよ情報が無いし」


 しかし…だとすればいるのか(・・・・)


『やるのか…?今ここで』


 まさか、いくら多少力を取り戻した君でもあんな訳の分からない相手に勝てるかはわかんないからね。


「……うし」


 覚悟完了……行くぞオラァ!!


「お久しぶ……居ねえじゃん」


 結構覚悟して開けたのに……御堂の中はすっからかんでやんの。


「ハリガネさん後ろっす!」


そういうギミックか(・・・・・・・・・)


 石像のくせにスピーディな振りかぶりから繰り出される超質量の右ストレート……を、あえて受け止める!!


 何故かって言われると防いだりした場合シームレスに連打に派生されるからだ、壁に埋め込まれたままボコボコに殴られるのは1回で懲りたさ。


「よう、改めて久しぶりヴァジュラ……覚えてないよね?」



「……我が師の地を侵す不届き者め……いや……お前ハリガネさんだな、以前……そうか」


 お?ローディング中か?


「……以前試練を終えた猛者よ、何故ここに戻った……」


「色々あって土地ごとループしてね、またお薬貰いに来たよ」


「……そうか、ならば十二薬叉が一人、金剛夜叉大将・ヴァジュラ…押して参る」


 おや、免除では無いのね。


「んならまあ……【暴食王 グラトニカ】が側近ハリガネさん…押して参る」


『伴侶だ』


「……暴食王グラトニカの伴侶ハリガネさん、押して参る」


「あ、そこ重要なんすね」





「……ゼェ…ハァ……何かお前強くなってね………?」


 勝ったけども。


「結構ボコボコにされてたっすね……何度横槍を入れようと思ったか……てか何でガードしないんすか……」


「彼がしないからだよ、どうでもいいヤツにはそれなりだけど友達には敬意を払うものだからね」


「……次に会う時は真剣勝負でと、言ったはずだ……」


 ヴァジュラは強めに下半身を砕いたために全身像から胸像になってしまったね、金剛力士像の胸像ってシュールだな。


「なら私は君の本気に勝てたってことでいいの?」


「……抜かせ、石の分身でなければ結果は変わっていた……」


 こいつ意外と負けず嫌いだな。


「そんじゃ、話聞いてもらおうかね」


「……ああ、此度の勝者は貴殿だハリガネさん……何なりと……」


「単刀直入に言うんだけど君等はこの国で起きてる惨状を理解しているのかい?」


「……結論だけ言うならば、肯定だ……」


「……だが我等は関与できぬ、師がそれを拒んでいる……」


「んー、そうか……まあ駄目で元々なんだけど……」


「……其の方はもしや……」


「あ…えぇっと……」


「……貴殿、何て御方と共に居るのだ……」


「成り行きでね、知ってんだ?」


「……知らん方がおかしい……師、バイシャジヤグルの弟子が一人……ヴァジュラと申します……」


「ご、ご丁寧に……お噂はかねがね…っす」


 わあ……クリシュナさんって本当に偉い神だったんだね。


「何だと思ってたんすか…」


「引きこもり」


「何だと思ってんすか!?」


「…………」


 すげえ、文字通り堅物のヴァジュラが動揺してる。


「……不敬過ぎて言葉が出ぬ……」


「そんなかしこまらなくても大丈夫だよ、気のいいけど人見知りで腹回りが気になってる人間臭い神だから」


「神の頭を肘置きにすんなっす!」


「……恐れ多い……」


「えっと…ヴァジュラ……さん、僕からもお願いしたいんす……お師匠さん…バイシャジヤグルさんとお話はできないっすか?」


「……それは……」


「お願いです、この国を……民を、神を救うには貴方達の協力が必要なんす…!」


「僕等の事を好ましく思ってないこともわかってるっす……それでも僕は成すべきことを成したい」


「だからどうか……」


「……だが……」




「………………あんまり、金剛大将を虐めないでいただけるか……【調和神】殿」


 ヴァジュラの様子が変わった…?金剛力士像(これ)って複垢でログインできるんだ……

更新よー、今回短めで申し訳ない。




Q.刀は持ち越せたのに薬は持ち越せなかったの?


A.その時身に付けてたかの違いです。


Q.バイシャジヤグルさんはループ外?


A.次の更新で語られるとは思うけど別の土地にいるからね。


Q.肩パッドとTRPGやりたい


A.構わんよ。

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