キャラメイク
暗い視界が段々に明るくなっていく。俺が目を開けるとそこは別世界だった。辺り一面に花が咲き、遠くにはシンデレラに出てきそうな城が見える。
「すげぇ…」
俺が風景に感嘆していると声が聞こえた。
「綺麗でしょう。ここはこの世界でも有数の絶景ポイントですから。」
振り返ると後ろには日傘をさした女性が立っていた。(顔は日傘で隠れていて見られなかった…残念)
「誰でしょうか?」
と、俺が言うと
「申し遅れました。私は九十九神柱の一神のセレナと申します。以後、御身知りおきを。私はあなたのチュートリアル役としてここに参りました」
おお、チュートリアル役か!景色に見とれている場合じゃなかった。
「…では、まず始めにキャラ選択といった設定をしていただきます」
彼女がそう言うと俺の目の前に透明な板が浮かんだ。そこには名前、種族、職業と書かれた欄がある。
まずは名前から決めるか…。
うん、決めれない!いろんな名前が浮かんできて格好いい名前やらなんやら考えたけど無理。決められねぇ。
「セレナさん、名前をランダムに決定できますか?」
と聞くと
「…それは真面目ですか?本当なら無いことはありませんが…オススメはしませんよ?」
セレナさん絶句。
「はい、真面目です」
だって本当に決めれないんだよ?英語とか漢字とか使おうかと思ったけどどうしようもないじゃん。
「…分かりました。ではランダムでお決めいたします」
セレナさんはそう言うと、持っている傘をくるくる回し始めた。
何をしてしまうとえいるのかな?と思っていると
空から弓が降ってきて傘に刺さった!
「思いつきました!」
とセレナさん。
いや、思いつきました!じゃなくて今の説明をして欲しいんですが。
という俺の突っ込みは声にならず、
「あなたの名前はKRです。良い名前ですね」
名前も決まってしまった…。にしてもKRね~。微妙な名前だな。でもまぁセレナさんが良い名前と言うなら良いか!
名前は決まった。次は種族だけど…。
「セレナさん、自分は死霊術師の職業になるつもりなんですが、何かそれに合う種族はありますか?」
やっぱり職業をやりこむなら種族もそれに近い方が良いよね。
「死霊術師ですか。それならばダークエルフやこちらはレアですが悪魔といった種族がオススメですね。まず、ダークエルフはMP…すなわち魔力です。が、非常に高いです。しかし、その分体力が低く、物理面での期待は難しいです。悪魔はレア種族ということでランダムに決めた種族で出ることがあります。…先ほどKRさんはランダムに決められましたが悪魔をひく確率は約0.1%です。オススメはしません」
うーん。そうなのか…。その悪魔っていう種族が強そうだけど確率は低いんだよね…。ならダークエルフかな。ポチっと。
最後に職業。これはもう決まっている。俺がネクロマンサーのタブを押すと、
「ありがとうございます。これで初期設定は完了です。次に、スキルの選択とキャラの容姿を決定していただきます」
おい、まだあるじゃねぇかと頭の中で突っ込みながらスキル欄を見る。
「スキルは主に3つに分かれていて、戦闘系、生産系、探索系です。プレイヤーは5つのスキルを最初に選択することができ、誰にでも取れるスキルと職業専用のスキルが存在します。また、専用スキルは一定のレベルが上がるごとに解放され、最終的に膨大な量になります。」
ふむふむ…なるほどなるほど。
ネクロマンサーのスキルは3つ表示されていて、
【召喚】 術者のレベル相当かそれ以下のネクロモンスターを選択して
召喚する。
【錬成】 自分のネクロモンスター同士を合成することでレベルを上げ
たり自分だけのモンスターをカスタムできる。
【マナ吸収】 自分のネクロモンスターを破壊し、そのモンスターの召
喚MPの¼術者のMPを回復する。
これは全取りですな。間違いない。3つ取ったところであと2つかー。うーん。少しは生産や探索にもスキル割いた方が良いかな?それだったら
【連金】と【気配察知】かなぁ。よし、この2つに決定!最後はキャラの容姿。うーんこれもランダムで良いかなぁ。こういうの決めるのは面倒くさい。
「セレナさん、容姿はランダムでお願いします」
「…はああああぁぁぁ!しょ、正気ですかあなた!これから一生の顔を選ぶんですよ!なのに適当に決めて変なのになったらどうなるんですか!私はランダムを認めませんからね!」
と言われてしまった…。っていうか今さらだけど本当にこれAIなのか?これだけ人情味があるのに…凄いなぁ。
うーんそしたら髪の色を茶色にして、身長を今より少し大きく、目を大きくして、眉毛と目も茶色にして終わりかなぁ。…うん!これぐらいが丁度良いと思う。
「セレナさんキャラメイク完了しました」
「はい、待って下さい。今確認します。…良かった。容姿もちゃんと真面目に決められたんですね。ランダムと言われた時はさすがにビックリしました。名前ランダムの方は数人おれれましたが、容姿ランダムはさすがに初めてです。さて、次はいよいよチュートリアルですね」
「では、ホーム画面の説明をいたします。アバタールームというタブがあると思います。そこをタッチして下さい」
画面の一番上にアバタールームがあった。言われた通りにタッチする。
すると、壁と地面が真っ白なところに出た。
「ここがアバタールームです。ここではのんびりゆったりいろんなことをして過ごすことが出来ます。今は家具こそ無いですが、ミッションや課金をすることで家具や装飾を施すことが出来ます。ただし、注意点としてこの部屋で過ごしている時はこちらの世界の時間も進むので注意です。他には、この部屋で作った物は世界に持ち込めないです」
なるほど。要するに自由に過ごしていいけど、この部屋での悪巧みは出来ないってことか…。
「次に行きます。装備ですね。装備では装備品を変えることが出来ます。装備品をタッチすることでその詳細が表示されます。そして装備するにはその装備品を体の部位にドラッグするか、ダブルタッチすることで装備する部位を選ぶことが出来るようになっています」
ふむふむ…。今、俺が着ているのは初心者の服というのか革で出来ていて身軽そうだなぁ。
「大幅に時間が遅れているので急ぎましょう。次にスキルです。これはスキルという物は一度に10個しか使えず、これをメインスキルと言い、それ以外のスキルはサブスキルというスキル倉庫におかれます。このメインスキルとサブスキルは自分の好きなタイミングで交換出来ます」
見ると、メインスキルには先程選んだ5つのスキルが並んでいた。
「最後にアイテムですね。アイテムは1つの枠に最大99個まで入りますが物によって入る物と入らない物があります」
ちょ~っと待った!
「その入る物と入らない物の違いについて教えて下さい」
結構大事なことだよね、これ!知っておいて損はないと思う。
「重さ…ですかね。1つの枠には合計10kgまで入り、その合計を越えるともう1つ枠を消費します。そしてもう2つほど言うと、アイテムには品質という物があり、それによってアイテムの効能も変わってきます。ので、なるべく品質が高い物を使用することをオススメします。もう1つはアイテムには名前という物もあり、普通は名前が無い物もありますが名前のついている物は1つの枠に1つしか入りません。御注意を」
なるほどねぇ…。重さかぁ。まぁ10kgも入れる物も無さそうだしいいけどね。品質は良くある設定だねどのような品質があるか知りたいね。名前は…どういうことだろう?もう一度聞いてみよう
「質問でーす。品質はどのような品質があるのでしょうか?それと名前の件が良く分からなかったのですが、詳しく説明をお願いしまーす」
「はい。分かりました。まず品質についてですが下からbroken《壊れかけ》 lowquaility《低品質》 Common 《一般》 topquaility
《上品質》 highestquaility 《最高品質》となっています。
名前については例を取り上げて説明した方が良いでしょうか?例えばここに《鉄の剣》があったとします。これは1つの枠にいくつも入れることが可能です。しかし、《セレナの傘》であれば1つの枠に1つしか入れることしか出来ないのです。…お分かりいただけましたか?」
むむむ…。中々に難しい…けどなんとなく分かったかも。
「はい、なんとなくは」
「ならば良かったです。次でチュートリアルは終了なので頑張りましょう!次はいよいよ操作に入ります」




