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第1話「異世界転生」

「うぅ、ここは、どこだ‥‥」

 目が覚めると真っ白な空間の中、目の前に若い女の人がこっちを見ている。

 この人天使の輪付いてるじゃないですか‥‥

「あぁ、俺死んじゃったんですね‥‥」

「ザッツライト! 正解!!」

 天使の輪っかを付けた女の人は、顔間近で言ってきた。

 うわぁ顔ちっか‥‥で、なんでそんなテンション高いの‥‥


「あなたは?」

「おぉ、そうだった。 まず自己紹介からですね。 私は死者を導く者! アリスです! よろしく」

 死者を導く者やっぱりその類の人か‥‥


「じゃあえぇと、こほん。 あなたは不幸にも先ほど命を落としてしまいました‥‥あっけなかったです」

 マニュアル通りなのか、どこか棒読みで言ってくる。

 って、おい! 最後‥‥


 すると先ほどとは違う、強い口調なり

「と、ここまではテンプレ‥‥何あんた、馬鹿みたいに自殺なんかしてんの? 頭良くても根本的に脳細胞死んでるの? 大体親も親だよ! 何、無理心中とかしようとしてるわけ? 人生もっと大切にしろ!」

 おおいきなりだなこの子。


「いや別に俺は死ぬつもりなんて全く無かったですよ?」

 いきなり怒鳴られたが俺は冷静に返す。

 嘘ついてないんだし。


「はぁ? 家の中で練炭なんか蹴ったら火事になるに決まってるでしょ? それでも学年一位の学歴なの? したから数えて1番目じゃないの?」

 どうやら俺のすべては、アリスが持っている本で知られているみたいだ‥‥だが何もそこまで強くいう必要ある?


「あの時テンパったんですよ。 普通目の前で練炭なんか焚かれたら、蹴る以外にないでしょ!」


「あぁ、はいはい。 落ち着いて、外に投げればよかったんだけどね‥‥」


「クッ‥‥」

 正論なのがいちいち腹立つ‥‥


「で、俺はどうなるんです?」


「ふん、いきなり確信を聞くね君。 私、神よ? もっと他に聞きたいこととかないわけ?」

「いや別に」


 俺は即答した。

 嫌だって説教受けてるだけですし‥‥


 そう言うと、アリスは溜息をつき

「はぁ、これだから頭が無駄にいい人は嫌いなのよね」


 なんだろう神の言葉? お告げ? 一文字一文字全てが棘でコーティング加工済みなのですが‥‥僕の体力とっくに0なのですが。


「とりあえず言っとくと、君は天国にも生まれ変わりも出来ません。 ‥‥しょうむない自殺した分際でいいそんなとこ行けるか、人生大事にしろ 」

 おう、棘率100%!!


「じゃあ、どこに‥‥」

 結果は、だいたい分かるが渋々聞くと


「異世界に行ってもらうよ」


「ふぁ!?」


「え? なに」

 正直予想の斜め上から斜め右下ぐらいの答えに動揺を隠し切れなかった。


「いや、てっきり地獄に落とされるのかと‥‥」


「はぁ、地獄ってのは凶悪犯とかが行くとこなのよ。 あんた特別悪いこともしてない人間が落ちるわけないでしょ‥‥あんたチキンっぽいしどうせ犯罪も犯してないでしょ」

 こいつちょっと美人だからって言わせておけば‥‥


 俺はその場に立ち、アリスに指を指し自慢げに

「俺だってちょっとぐらいした事ありますよ、犯罪ぐらい」


 呆れた顔でアリス

「ふぅうん、言ってみなさいよ」


「ス‥‥スカートめくりとか‥‥」

 言ってから気づいた、俺は何を威張っているのだろうか‥‥


「はい! カス! 」


 だからそこまでハッキリ言わなくてもいいんじゃないですかね‥‥


「ま、とりあえず異世界行ってもらうから」


「いやいやいや、だからなんで異世界? 」


「18歳以下で自殺した人は。 もう1回人生をやり直させようって言う心優しいプランなのよ。 あとついでに異世界で暴れてる魔王倒してもらおうっていう」

 なるほど最後が本命か‥‥え?


「魔王?」


「そう魔王。 正確には魔王率いる悪魔軍」

「ふぁ?」

「ふぁ? あぁルシファーね。 ルシファーは多分いないはずよ」

「そのふぁじゃねーよ! 驚きのふぁだわ!」

「え? 何を驚いてるの?」

 アリスは不思議そうに聞いてくる。

 その顔にこそ「ふぁ」だわ。


「あの、俺が本気で魔王倒せると思います?」


「いや、倒すも何もこれ規則っうか強制なんだけどね」


「なるほど‥‥ってなるほどじゃねぇわ!」


「もぉぉ、うるさいな! そんなに嫌なら今ここで君にレイプされそうになったって言って無理やり地獄に落とすよ? 」


「おいバカやめろ!」

 こいつの言うことは怖いことに全く冗談に感じられない‥‥


「いや待てそれより、妹とかどうした!? 」

 今更になって思い出した。 俺達家族みんなで死んだんだから全員ここに来ているはずなのに、全く見当たらない。


「妹さんなら先行ったよ?」









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