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空腹と絶望
「ん、んん…」
私は…そうだ、パソコンの電源を落として…画面を触っていたら画面に吸い込まれたんだ。
「あ、あ…れ…?」
ここは森の中。木々の木漏れ日が気持ちよく、風がとてもやさしく吹いていた。久しぶりにこんな体験したので、しばらくぼーっとしていた。
「…はっ!パソコン!」
ぼーっとしている場合ではない
パソコンがどこにあるか、確認しないといけない
「あ…後ろに…」
振り向くと、そこには私の愛用パソコンがあった
電源は切れている。
電源ボタンを押してもつかない。ノート型だからつくはずなのに、つかない。
「私、疲れすぎているのかな…」
早めに帰宅できたのも仕事場で見ている夢なのか。もしかしからそうかもしれない。
「夢だったら、そのうち眠くなるよね…!」
若干の現実逃避をしながら、また横になり眠気がくるのを待った。
しかし、一向に眠気はこない。
目を開け、空を見上げた。
「空ってこんなにきれいだったっけ…」
きれいに青く澄んだ空に手を伸ばした。
ぐぅぅぅう~
「…おかしい、ここが夢ならおなかがへるわけない…」
”夢ではない。”
絶望を抱いた瞬間だった。