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家庭教師がやって来た

「少しは落ち着いたらどうなの」

「そんなこと言ったって………ねぇ私の格好変じゃない?」


前髪が上手くまとまらないのが気になって何度も弄っている。

時計を見ると予定の時間まで僅かしかない。


「恋人が来る訳でも無いのに

珍しく部屋掃除をしたり……勉強してるかと思えばファッション誌読み漁ってたり……今日来るのは家庭教師の先生よ?」

「それが問題なんじゃない!」

「以前は『家庭教師なんて私に必要無いわ!』って言って何人も我儘言ってクビにしてきたのはアナタよね?」


前の家庭教師は中年だったし……その前はヒステリックなBBAだった!!

それを私の我儘って!『お母さんの選考基準が甘いから変な人しか来ないのよ!』って口論になった。


「今回の先生は長く持ってもらいたいわ……何せアナタに選ばせたんだからね!」


そう今回は見合い写真か!って思うくらい沢山の履歴書と全身が見える写真から私が自ら選考したのだから文句なんか出る理由も無い!


「あ、当たり前な事言わないでよね!私だっていつまでも一緒じゃないんだからね」

「そうだといいわね……あっ来たみたいね」


お母さんが玄関に先生を迎えに行ってる間に私は自室で先生を待った。気持ちが外に出ない様に……きっと内心ドキドキワクワクしているのは隠せていない。きっと。


「こんにちは」


先生は写真で見るよりも背は高く声は半オクターブ高かった。

目鼻立ちがスっと通りシャープな顎のラインに薄い唇。

年齢以上に若く見せているショートに纏まった髪が絹糸のようにサラサラと輝いている。

想像以上の容姿に息を呑んだ。


「どうかされました?」

「…うぇぇ……よ、よろしく……ございます」


何とか紡ぎだした言葉はあんまりだった。


「先程、奥様からお嬢様アナタの前回までのテスト結果を見せて戴きましたが……」


お母さん何勝手にテスト結果見せてるのよ!!


「大変頑張っていた様で、嬉しい限りですよ!!」

「私だって現役女子高生として色々悩みとかあるんですよ!!………って嬉しい限り!?」

「ええ!こんなにも鍛えがいのある生徒中々居ませんからね!!それに授業をはじめる前に多少の悩みとか解決する手伝いしましょうかね」


いきなりスパルタで来ると身構えたが、話の分かる先生で良かった。


「友人関係とか恋の悩みとか女子高生には悩みって尽きない物なのよ」

「……つまり学校の授業よりも性行為に興味があるんだねお嬢様エロガキ


何か空耳かな。

端正な顔の綺麗な声で凄く不潔な言葉が聞こえた気がする。


「いやいや先生違いますよ~友達とかが彼氏を作った話を聞いて映画や水族館やカラオケとか行ったって聞いたりして……」

「それで『私も良いな~性行為したーい』って思ったのですねお嬢様(エロザル)

「いくら何でも性行為は飛躍し過ぎですよ……もぅ……まだキスだって……」

「それってつまり___」


先生は私の顎に片手を添えると押して来る。

後ろに押され背中にベッドの感触を覚えるのに時間は掛からなかった。


「先生!……冗談ですよ…ね?」

「本気で嫌なら抵抗するなり叫んでみろよ!」


私だって興味が無いって事も無い。

好きとか恋とかまだよく分からないけど先生の顔が近くて顔を見れない。


「……んひっ」


顔を背けると耳に息を吹きかけられる。

息が耳に掛かるそれだけなのに身動きが取れなくなる。

それだけじゃ無い。

背筋が粟立つ感じでゾワゾワして気持ちいい。


「コッチ向けよ出来ないだろ」

「…んひゃあん……やめ……て」

「息を吹きかけただけで性行為したいですって顔しやがって」

「先生の事良く知らないのに……いきなり性行為なんて嫌ぁー……せめてキスくらい……先に……」


襲っちゃうくらい私のことを好きなら……いい……のか……な。


目を閉じて顎を少しだけ上げ、先生を迎える準備をした。

今私が出来る精一杯。

心臓の音がうるさくて音が聞こえない。


「……むぎゅ」


鼻を摘まれた。


「いくら何でも初日に変なことするわけ無いだろ!それにこう見えてロマンチストでね!初めては好きになった人って決めてるんだよ」


私なにときめいちゃってるの!?

顔から火が出そうよ!!


「……いっそ殺して」


気持ちが落ち着くのに時間を使った。


「意地悪!変態教師!!……先生って彼女居ないでしょ?」

「えぇ居ませんね。仕事の邪魔になりますから」


恋愛より仕事かよ!


「その性格じゃモテる分けないしね」

「そうですね、お断りするのが疲れるので『性悪』で噂広めてくれませんか?」


顔目当ての女ばかりか!?


「先生は童貞なんでしょうね絶対!!」

「そこは違いますね……だって処女ですから」

「え!?」


驚きの表情を浮かべる間も無く私の唇は先生には奪われていた。


年の瀬に来てスマホが壊れました。

機種変での影響はソシャゲ一本の努力が水泡に帰して、Twitterに接続不良が続いて新しいのを立ち上げたのに昔のやつしか入れなくなっていたり………。

でも全体的な性能は上がったのでめでたし?

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