表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/77

会長と会計。

 最初はみんなと一緒の感情『いいなこのヒト』

 それが、憧れになって………


 今、書記に抜擢されて晴れて生徒会室で会長と二人っきりになってます!!


「どうした他の役員は、ほぼ全員帰ってしまったぞ」

「ワタシの事は気にせず続けて下さい……本当ならお手伝いをしたかったですが寧ろ邪魔になりますから」

「いやそう自分を卑下するものでは無いぞ。キミは書記の仕事を確り全うしてくれているし…………それに今だって。悪くないな心が温かい」


 もしかしてのチャンス!?

 どどどどうしよう!

 ここは冷静になって、会長を観よう。

 生徒会長は類稀なき才覚で学校内でのリーダーとして歴代会長の中でもやり手だと各教師陣からも信頼を得る人だ。


 そしてブラウン管の中から飛び出したと言っても不思議でない端正な造形にワタシは思わず神に祝福された人類は他にはいないと思ってしまう。


 後一年早く産んでくれなかった母をワタシは呪わずにいられない!


 場所は生徒会室。

 時間は、17時。

 天気は、晴れ。

 西陽の紅い光が会長を照らしています。

 完全下校時間まであと一時間。

 他の役員は会長の話だとほぼ帰宅している。


 膝に置いた拳に力が入る。

 高鳴る心臓。

 荒くなる呼吸。

 深く息を吸い。

 最初に発する言葉を心の中で反芻する。

 後は会長を真っ直ぐ見つめて放つだけだ。


 頑張れワタシ!


「会長!好きです!」

「えっ」


 驚かせてしまったのか、生徒会長印を持ち上げたまま硬直している。


『えっえっ………今のって………いやしかし、初めて告白されたのだ……慎重に』


 会長、心の声がダダ漏れです♪


「私の勘違いなら恥ずかしいのだが、告白と捉えてもいいのか?」


 ワタシはウンウンと大きく頷いた。


「そうか!告白かぁ。今まで私に言い寄る人が居なかったからテッキリ嫌われていると思っていたぞ!………なにせ風貌が他の人と違って黄金比から逸れているからな」

「いえ!端正な顔立ちで何の悩みですか!」

「いやそうでも無いんだ。私の鼻がなもう少し低ければ均等がとれるのにな 」


 クレオパトラの鼻がもう少し高ければ世界は変わっていたって話は聴いた事はあるけど、低ければってって何!


「笑わないで聞いてほしい、私は……その……まだ誰とも付き合った事が無くてな。………じょ何だけどいいか?」


 ワタシの聞き間違いだろうか?


「会長。今なんて?」

「さあ!私とセッ♡♡しようじゃないか!」


 聞きかえしたらドストレートの直球で返してきた!


「セッ♡♡ってえぇえぇえ~!」

「そんなに驚くこと無かろう。キミの告白は軽いものでは無いだろ違うか?」

「違いませんけど」

「ならセッ♡♡は必然じゃないのか?何せ学生の模範となる生徒会長が何も知らないと恥ずかしいからな!」


 そう言いながら、自然にそうナチュラルに迷いなく衣服を脱ぎ落としていく会長に思わず目を離せずにいた。


「会長もっと仮面を大事にして下さい!模範となるなら何で率先して風紀を乱すんですかぁ!」

「安心したまえ!学生手帳には校内セッ♡♡は禁止していない!それに私達は同性だから不純異性交遊に反してはいないぞ!」

「ワタシだってしたくないって理由じゃ無いですけど……もっとお互いを知る為に段階を踏んでですね……」

「そうだなお互いを知る為にまずは保健室でだな」

「なぜ保健室なんですかぁ!」

「初めてならベッドの上でユックリ語り合うのが良いかと思ってな」


 ワタシの理想が音を立てて崩れていきます。

 そりぁ憧れとかシチュとか考えてないって言ったら嘘に成るけど、直球すぎるのは困ります。


「すまない少し浮かれていた」

「いえ」

「まずは仲直りの印にラーメン屋へ行かない?」

「いいですね」


 颯爽と出口に向かう会長にワタシは思わず声を掛けた。


「服を着てください!」

「問題無いわ。露出プレイは恋人の有無関係無くいずれはヤルつもりだったから♪」


 会長ぉおおおお!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ