お義母さん
『気持ちは嬉しいけど………ご免なさい。好きな人がいるの』
卒業式に想いでとして先輩に告白した。
私の気持ちを伝えられたのだから、結果は惨敗だけど後悔は無い。
ただその日の夜、父が連れてきた再婚相手として照会した人が私を振った張本人で無ければ良い想いでとして片付けられた。
「その………なんだ………年甲斐もなくこんな若い女性と………なんだ……」
先輩は父に寄りそり右の手の甲に被せるように左手を置く。
薬指には指輪が光る。
「お願いします」
二人は机に額が貼りつきそうなほど深く頭を下げて赦しを乞う。
私は二人を見て黙っていた。
私が恋い焦がれているときどんな顔をして会っていたのだろう?
父は何度先輩と逢瀬を重ねたのだろうか?
先輩はどんな声で啼き、愛の言葉を紡いだのだろう?
先輩の髪を撫で、アーモンドをの様な形の瞳にどんな景色を見せたのだろう?
先輩の色素の薄い桜色の唇はもう父の味を知ってしまったのだろうか?
そう考えただけで私のお腹に何か黒くドロドロした物が溜まってくる。
「二人はお似合いとは正直言えないけど、結婚は赦すよ。ただ二つ約束………お願いしてもいい?」
「お願いは何かしら?」
「仏壇の母にキチンと報告してほしいのと、迷惑じゃなければ私も一緒に住んでもいい?」
前半は当然なんだけど、後半は断られても仕方無いが………掛けだ。
「先週末にお墓に報告はしましたけど、これからは三人で暮らすんからね確りしなきゃね」
三人並んで線香を上げた。
二人はどうせ結婚の報告でもしてるのだろう。
私は生殺し状態へ環境がシフトしただけだ。
仏前で先輩は『いきなりお義母さんとは呼べないかもだけど、義姉みたいに頼って欲しい』と言ってた。
私だって『お義母さん』なんて口が裂けても言えない。言えるはずがない。
これから毎日彼女と一つ屋根の下で暮らすのだから。
チャンスはある。きっと。
チャンスは呆気なく訪れた。
父の一ヶ月の出向が決まった。
『たった一ヶ月だから』
この父の一言で、先輩は私と此処に残る事になった。
彼女も私と仲良くなるチャンスと思案したらしい。
「あなたが帰宅するときには『お義母さん』って呼んでもらえるまでワタシ頑張るね」
「そっか新婚早々悪いが家の事任せるよ」
父と先輩は口付けをする。
胸がチクリとする。
しかしこれから一ヶ月先輩と二人きりになる。
翌日父は出向した。行き先はマレーシアだ。
「………先輩はなんで一緒に行かなかったんですか?」
「その前に貴女の告白を断った本当の理由を言わないといけないの」
父と付き合っていたから断ったって答えなら今さらだろう。
「貴女のお父さんとお付き合いしてたわけじゃないの。彼の同僚の方と付き合っていたの」
「父は知っていたのですか?」
彼女は首を横に振る。
「安心して、キチンとお別れして彼と結婚を踏み切った………踏み切れたのよ」
「なんで父なんですか!先輩なら普通に恋愛だって出来たんじゃないんですか?」
「彼でなければダメなの!」
先輩はすがり付く様な視線を私に向ける。
「先輩。一緒に入りませんか?……お風呂」
「えっ?」
「女同士でも裸の付き合いは必須だと思いますし、きっと仲良くなれると思いますよ?………今よりもね」
ついこの間告白してきた人間を警戒しない人はいないだろうが、先輩はこの提案を呑んでくれた。
「では早速いきましょ」
私は先輩の手を引き脱衣場に向かう。
『あまり見ないで………』
真っ赤に成りながらも恥ずかしがる彼女は焦らすように衣類を落としていく。
徐々に白く張りのある肌が現れ私は興奮を隠すのは難しかった。
あれほど恋い焦がれて見たかった先輩の全てを堂々見れる機会を神に感謝した。
「まずは身体を洗いますから椅子に座って下さい」
先輩を椅子に座らせると手のひらにボディーソープをつけると直に背中に泡を塗りつける。
「ん………くっひっ……」
「肌がスベスベで………敏感なんですね知りませんでした」
身体を洗う度に先輩の息が乱れる。
「お父さんとはもうしちゃってますよね?」
「…………んっ……やん!あの……人とは………まだぁ」
私は手が滑ったふりをしてたわわに実る双胸を弄ぶ。
「そこ………いや。ゆ、許してぇ」
「先輩って身体を洗う度にエッチな気持ちになるんですかぁ?」
「ちが、うの………貴女が………」
先輩は頤をあげて身体はもう私に預けたままにしている。息は乱れ矯声を上げて私を楽しませてくれる。
「先輩……こっち」
もう考えるのも面倒なのか、素直に顔を声の方に向けてくれたから唇を奪い舌を差し入れ堪能する。
最早先輩は抵抗をせずに私が与える快楽を甘受するしか出来ない。
私の指で何度も恥をかき、気を失うまで快楽を与えて風呂は終った。
しかしそれで終わるはずは無かった。
夫婦の寝室に彼女を運び手錠で自由を奪う。
「なんでこんなことするの?」
「なんでって……手錠ですよ先輩」
「お願いだから自由にして欲しいの………お願い」
惚けた顔で言われても説得力はないのを彼女は知らないのだろうか?
彼女に馬乗りになると口付けをしようとするが何度か顔を叛けて逃げようとする。
「逃げないで………先輩」
両手で押さえると無理矢理唇を重ねる。
「私達………義理でも母娘なのよ」
「禁断だから気持ちいいんですよお義母さん」
「嫌よ!狂ってるわ貴女」
それを聞いて失笑してしまった。
「なにが可笑しいの!」
「いえ ………狂ってしまえた方が幸せなんでしょうけど先輩………いえお義母さんには出来ないでしょうね」
その時電話が鳴る。回線は父からだ。
「お父さんからだよ出る?」
先輩は首を振り嫌々をするが、私は通話ボタンを押して彼女の耳にあてがってあげた。
「………なんで?」
「何か話さないと怪しまれるよ?」
「あなた………ど、ん。どしたの………」
私は彼女の身体を悪戯する。
直ぐに身体は快楽を思いだしたみたいでトロトロと溶け出してくる。
「今………いっ一緒に遊んで……て………うん。うん」
電話が切れると同時に先輩は仰け反りピクピクと振るえる。
「ねぇ張れたらどうするの?………絶対変に変に思われたよ」
「先輩が素直に受け入れてくれたら、何でも希望を叶えてあげる」
そして、父が戻るまで先輩は私に自由に弄ばれた。
「ただいま」
私の隣に立つ彼女のお尻を撫でる。
「あ、あなたお帰りなさい」
「娘と仲良くしてたみたいだな」
「え、ええ………」
「仲良しですよねお義母さん」
私は彼女の頬にキスをした。
「先輩……分かってますよね。今夜父の料理に薬を………」
「………はい御主人様」
皆様のおかげでヤン✖デレも一周年に成りました。
基礎に戻ってヤンデレになっていく少女と義母の百合にしてみました。
近親相姦の百合は個人的にツボなのでやり過ぎ感はありましたが何とかマイルドにしてみました。
今後も宜しくお願いいたします。