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シンデレラ。

 はーい!よいこのみんな元気かな?


 今日のお話は『シンデレラ』

 この話を知ってるお友だちは手を挙げてね♪


 やっぱり沢山いるねぇ。



 でも安心してね。


 今回は舞踏会から帰ってから王子様が来るまでのシンデレラのお話だから。


 じゃあ♪はじまりはじまり。






 舞踏会から戻ったその日は普段使わない筋肉が疲労していた。


「あぁ王子様かっこよかったな」


 想い出は補正されて残る物です彼女が特別な訳ではありません。

 ただヒラメ筋に湿布を貼りながらで無ければ、恋する乙女で正解なのでしょう。

 今のところ普段の彼女は、婚期に追われた疲れたOLでしょうか。


「それにしても0時までしか魔法が使えないって魔法使いもケチね」


 まあ大人としては午前0時はまだまだの時間ですからね。


 でも女性は帰った後に化粧メイクを落としてから普段化粧スキンケア加齢防止アンチエイジンク美白化粧ホワイトニングなどを行いながら午前2時のターンオーバーに間に合うように就寝しないと駄目なんですよ。

 魔法使いの優しさなんですけどね。


「ネズミや南瓜の都合で振り回されてたとしたら………あアァァァァァァ!」


 帰宅後一時間足らずで寝る前のパックをしながら美容体操をするあたりは流石です。


「明日も行かず後家の姉と美魔女気取りの母を相手にしなきゃなんない……アタシって不幸」


 そっすか。

 お疲れさまでした。



 翌朝目覚めるとやはりの筋肉痛。

 入念にケアしても疲れはたまるもの。

 前日の湿布を剥がして無臭の塗るタイプに切り替える。


「無臭ってもL-メントールが入ってると臭うのよね」


 まあ湿布臭くは無いけど別の臭いになってますからね。


「王子様がいつ来てもいいようにしなきゃ」


 硝子の靴を見つめます。


「なんでこれだけ残ってるのでしょう?……やはり魔法使あのおんないワタシを謀るつもりね」


 その日からは通常の業務が待っていました。

 掃除洗濯は勿論、お義母さんのお茶に雑巾の汁の隠し味をしたり忙しい日常でした。


「お義姉さんもあんなに怒る事は無いじゃない!たかが部屋のカーテンでドレスを作ったからって……」



 彼女の生活は王子と出会い、王子中心の生活に変化してしまった。

 仕事の合間にお城を眺めたり。

 料理や裁縫も王子の為と頑張っていた。


「今日は木苺のタルトを作りました……真っ赤なソースは木苺だけじゃないんですよ……ウフフ」


 自分の使う道具は綺麗に使い手入れもするようになりました。


「いつ王子様が来てもいいようにしなきゃ」


 シャーコ、シャーコと包丁を砥ながら言われると迫力が違いますね。


「そうだ!……王子様が道を間違えないように……ワタシから行かなきゃ……愛してるから当然よね」



 マッテテ………ワタシノ………オオジサマ♪♪





当方の手違いで『シンデレラ』ではなく、『ヤンデレ化』の間違いでした。


関係者各位に深くお詫びを申し上げます。


緊急速報


本日、古民家から母娘と思われる女性二人の刺殺死体が発見されました。

死後二週間は経っていると…………。

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