目が覚めた。
いぜんどこかでノン気の人が百合に目覚める話がみたいと合ったので……やってみた。
朝起きて 学校に行って 夕方帰って 夜寝る
そんな判を押したような生活にサヨナラしたくて彼氏を作った。
私を退屈から解放してくれるなら誰でも良かった。
本当は彼の事はそんなに好きでは無かった。
ただ修学旅行の自由行動で、彼氏がいる自慢をしたかっただけなのかもしれない。
親友のヤンデレには最初に話をした。
「デレデレちゃんが幸せならワタシも幸せ」
凄く悦んでくれた。
やっぱりヤンデレちゃんに話して良かった。
そして修学旅行が終わって数日後の体育準備室。
「ねえ ヤンデレちゃん春休みに旅行行かない?」
積み重ねたマットは埃っぽい臭いがしたが二人並んで座った。
「旅行って何処に行くの?」
「本当は海外旅行って言いたいけど 近くの温泉宿なんかどうかな」
「デレデレちゃん そうゆうのは彼氏と行くんじゃ無いの?」
「折角の卒業旅行だよ?仲の良い友達だけで行きたいじゃん」
「でも、」
「彼なら別れたよ」
あんまりアッケラカンとしてたから逆にヤンデレちゃんの方が悲しそうな顔をしていた。
「でも修学旅行前は『この人が運命の人』みたいに言ってたでしょ?」
「……うん 私、目が覚めたんだよね」
「……」
「あのさヤンデレちゃん 修学旅行の部屋一緒だったじゃゃん」
「……」
「最終日の夜を覚えてる?」
暫く黙って聞いていたのはヤンデレ。
「自由行動でデレデレちゃんは疲れたって早く寝ちゃったんだよね」
「そうだね 私は先に寝ちゃったから変なタイミングで目覚めちゃったんだよね」
またヤンデレちゃん黙っちゃった。
「部屋を暗くして 私にキスしてきたよねヤンデレちゃん」
「……起きてたの?」
「ううん 私、目覚めちゃったのキスで」
私は後ろからヤンデレちゃんを抱き締めた。
「私たち、親友のなのに何にも知らないのね でもヤンデレちゃんのキスで目覚めて良かったと思う」
「……なんで?」
「だってキスされて嬉しかったから」
「春休みの旅行どこにしようか?」
「デレデレの行きたい場所が、ワタシの目的地だよ」
今回スッゴいショートでまとめました。
デレデレのデレを少し落ち着かせればヤンデレ対応が出来そうな手応えがあった。