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赤ちゃんだった頃の記憶

 私には、赤ちゃんだった頃の記憶らしきものがあります。

 夢で見たものを記憶と勘違いしているのかもしれないけれど、実際の記憶かもしれないので、書いておこうと思います。


 一つ目は、生まれる前の、母のお腹にいた時のものです。

 誰かに「足をそろえろ!」と怒鳴られたように感じ、一生懸命両足をそろえた記憶があります。

 私は逆子だったのですが、きちんと足をそろえて生まれてきたという話を母から聞きました。

 もしかするとお医者さんの声か、母を守る誰かの声だったのかもしれません。

 赤ちゃんなので、言葉の意味は理解できないとは思いますが、思いが伝わったのでしょうか。


 もう一つ、母のお腹にいた時の記憶らしきもの。

 いつもそばにいてくれて、語りかけると答えてくれる存在がいました。

 でも、「ずっとそばにいてくれる?」と聞くと、答えてくれませんでした。

 それを悲しく感じた、というものです。


 次は、赤ちゃんだった時のものです。

 赤ちゃんなのに、私の意識は今と同じようにはっきりとしていて、これから立って歩けるようになるまで、ずっと寝たままか……と少しうんざりしていました。

 その時、今の意識を持ったまま成長するか、忘れるかを決めなくてはいけないという気持ちになりました。

 もし幸せな人生を歩めるならこのままでもいい。

 そう思い、幸せになれるかを誰かに尋ねると、答えてくれませんでした。その相手は、中年の女性のような印象でした。

 そしてそれを、楽な人生ではないということだと受け取った私は、落ち込み、「それなら忘れてやる!」と癇癪をおこして泣きわめいた……そんな記憶です。

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