2/6
笑うネズミを見た夜
子供の頃、たまに幽霊のようなものや不思議なものを見たことがあります。
この話もそのうちのひとつです。
幼かった頃、幼稚園にも行っていなかった時期だと思います。
夜、みんなが寝静まっている時間に目を覚ましました。
ふと横を見ると扉が少し開いています。
そこから、二匹のネズミが嫌な笑いをうかべながら、こちらを覗いていました。
そのネズミ達を見た時、私は今まで知らなかったはずの感情を、感じ取りました。
この二匹のネズミは、誰かを害することが好きなのだと直感しました。
誰かに害を与えることを喜ぶ……そんな歪んだ感情は、それまで知りませんでした。
そんな感情を持つ存在がいることを、初めて知ったのです。
その後、そのネズミ達はその場から去ったのですが、今でもそのことは忘れられません。
あのネズミ達はなんだったのだろう。ただの夢なのでしょうか。
今まで知らなかったものを、どうして感じ取ることができたのだろう。
私の中の魂の記憶?
それとも肉体の中に、先祖の体験の記憶が受け継がれている?
それでも、そのことを知った最初の人がいるはずです。
その人はどうやって知らないはずのことを感じ取ったのだろう。
不思議です。




