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詩全集3

成りをひそめる

作者: 那須茄子

街灯に滲む光が

やけに膨らんで淡かった

甘ったるい季節だからかな

君がくれたアメ玉のように

溶けかけそうでまだ形をどうやら成している


アスファルトに落ちた影が伸びては縮んで

二人分になる

かじかむ指先は繋ぐにはまだ早いって震えて

なんとなく目が合った君をまともに見れなくなる 


木枯らしが吹き荒れる頃 

カラスの鳴き声が

遠くで重なり合って

意味もないのに 

ただただ笑い転げていた

枯葉が舞う 

心が宙を彷徨う 

輪郭がはっきりとしていく

瞬間がここにある


街灯に滲む光が

やけに膨らんで淡かった

甘ったるい季節だからかな


振り返ってみれば

君が嬉しそうな目で

右手を差し出していた 

僕は何も言わずに

白く細いその手を握る

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