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カラクレナイ  作者: アゴ関係者


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カラクレナイ#7 痺れという突破口

翌日、朝起きて思ったのだが脂質から生まれる熱が生命エネルギーの筆頭だと言っても、俺は吸血鬼になってから食事をあまりとっていないことに気づいた。最後に食事をしたのは一昨日の……夜だったか?おそらくそのせいでそこまで感じ取れなかったのではないか?そもそも人とは全く違う体の性能なのに同じエネルギーを使ってるわけがないか。どうせ魔力とかで動いてんだろ。


そうなると一体何を生命エネルギーとすればいいのか。一つ考えてるのは、体を流れる電気信号。これもあいつがいう体を動かすエネルギーだろう。流石に神経にも魔力が流れているなんてことはないだろ。そうだった場合もうお手上げだが。


「さてと……」


兎にも角にも試してみないと始まらない。ということで早速昨日と同じように適当に動いてみる。神経を流れる電流をどう感じるか、なのだがとりあえずイメージを持って動いていないと感じれないと思うので、体を駆け巡っている細い神経まではっきり想像し動いている(出来てるかは分からないが)。あと、少し動きが適当すぎると思い、これまでは適当にそこら辺を走り回っていたがもっと集中するため体操をするようになった。今やっているのはアキレス腱を伸ばすやつだ。


「……わかんねぇー」


しばらく経ち、そろそろ体操飽きてきた頃、いまだに神経を流れる電気を感じられないから少し悩んでいた。だけどそんな時ぼんやりとしたアイデアを思いつく。

それは長い間正座していたあと立った時のあの痺れ。あれって神経が圧迫されていたのが解放され電流が流れてくることによって感じているものだった気がする。

つまりあの痺れは電気なのだ。そしてもう一つ、血術の時、ナイトメアは魔力を血管に見立てろと言っていた。だったら今回は魔力を神経と見立て電気を抽出すればいい。


ようやく方針が定まった。ということで早速体操をやめその場で正座をする。ここの地面、やけにゴツゴツしていてちょっとだけ痛いが、これから先爆発を何回もくらうことになると考えると痛みは消えてく……代わりに心が痛くなってくるが。

ここにきてからずっと空は赤黒いままで、もはや時間感覚がなくなってきているが……おそらくもう正午を回った頃だろうか。そろそろエネルギーを抽出して鬼門になるであろう魔力と生命エネルギーの調整に行きたいところだ。……もっとも時間をとったところでできるかどうかは本当にわからないのだが。


そろそろ痺れてきたか?一旦立って……うーん太ももから下がものすごいビリビリする……ここまでは目論見通り。で、これをどうやって取り出して使うのか、だが、単純なことだ。

血術と同じ方法で、つまり魔力を擬似的な神経にして持ってくればいい。さっきまでは電気がどのように動いているのか分かりづらかったがこのピリピリとした感覚を掴んだ今なら……!

足から魔力のもやが立ち上ったと思うと静電気ほどの微弱な電気が足でパチパチと音を鳴らし始める。ようやく成功だー!!これで次に行ける!!そのあと何度か試行錯誤して勘を掴んだのかちょっとだけだが腕からも出せるようになった。まぁいちいち腕を……圧迫してからやるのは面倒くさかったからよかった。


そして電気を左の手のひらに纏わせ、魔力を右の手のひらに纏わせる。これを混ぜ合わせると……ナイトメアが行った見本のようにドーンッという爆音と共に激しい爆炎と光が体を包む。気づけば体は丸焦げで周りの地形がちょっと削れていた。

いや……予想はしていた。実際に見たし。けど、実際に体験した爆発がまさかこんなに激しかったとは……だけどやっぱり痛みは特に感じなかったな。吸血鬼は痛覚がうすいのか?そんなことを考えていると気付かぬうちに体は元通りになっていた。俺が知ってる限り酷いやけどって皮膚が溶けて服とくっつくから治療が難しいと聞くけど……服も血液でできてるわけだし再生できるのか?まだこの再生力に慣れないがそのうち当たり前になるのだろうか?


さて気を取り直して考えていこう。さっきは適当に混ぜ合わせたわけだが今度はすごく小さめな力で混ぜ合わせてみよう。すると混ぜ合わせても爆発は発生しなかった。うん?極度に小さすぎると爆発しないのか?それじゃ今度は極度に大きくしよう……まぁ案の定特大の爆発が起きて今度は四肢が吹っ飛び結構離れてた岩壁に打ち付けられたのだが。そりゃ反対にすりゃ馬鹿でかい爆発が起こる。

ぐ……っ、今度は結構痛いぞ。全身が小指を角にぶつけた痛みに襲われてる。これじゃ大したことないか?というかそんな生ぬるいレベルじゃ無い。普通にバチくそ痛い。けどまぁ…これぐらいなら我慢できるレベルだ。もちろん再生に結構時間がかかった。火傷に四肢が皮一枚で繋がった程度の重傷、というか普通は即死だろ。でも1分程度で元通りだ。なんちゅうこっちゃ、これじゃ俺がバケモンみたいだぜ。


で色々パターンを変えて試してみたところ、ある一定のラインを超えて少なければ爆発は起きないらしい。まぁその一定のラインってのがちょうどいい量なのだろうが。ということで今俺は吸血鬼の再生力を信じ、ひたすらに爆発を喰らいまくったあとだ。体にダメージはないにしろ、精神的にまずい。san値ピンチである。さっさと寝よう。寝るのが一番いい精神安定剤だ。ともかく早くこの地獄のパスワード当てを終わらせたい……と思い今日の修行を終わった。

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