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カラクレナイ#36 防犯対策がしっかりしていた王城

かれこれ廊下を歩き続けて10分、いまだに目的の部屋につかないので沈黙が広がりすぎてもはや心地いい雰囲気になっている。

かく言うライノの方は俺に興味がなくなったようで何故部屋に辿り着けないのかをずっと考えてるようだ。

今のところ直進以外していないのだが、他の行動を取らないのだろうか。


「おい、貴様。何も言わずに反対側に進んでみろ。」


「反対側ですか?いいですけど……」


言われた通り今進んでいる方向と反対に進んでみると何故かそこには背後にいるであろうライノがいた。

あれ?戻ってきた?ドーナツ状にでもなってんのか?この通路。


「ふむ……やはりか。」


「やはりって……何がですか?」


「前に来た時はなかったのだがな。どうやらあの王は防犯のために城に魔術を巡らせたようだ。つまり、吾輩たちはその魔術に閉じ込められたと言うことだ。全く、迷惑極まりない。」


なんと。それが本当ならまさかの侵入者扱いされてるってことか?心外な。はぁそりゃ何分歩いても辿り着かないわけだ。この城の全体像をちゃんとみてなかったからわからないがそんな廊下ひとつ渡るのに何十分要するほど大きくないだろう。はぁ、いったいどうやって出ればいいんだ?


「ふん、なるほど。余程高度な結界を張っているな。この調子だと出れるのは何年後だろうな。」


「な、何年後!?」


生憎結界に関しては何も知識がないのでこいつに任せるしかないが……結界の解除程度に何年もかかるのか?ちと悠長すぎないか。


「師匠がいればなぁ……」


「師匠?うぬは師匠がいるのか?」


「え?あぁ、ま、まぁな。」


そうだった。さっきのあいつのヘイトスピーチを忘れてた……めちゃくちゃ師匠たちのことを嫌っているんだった、こいつ。これからは身の安全のためになるべく話さないようにしよう。俺がナイトメアの弟子と知ったら何されるか……


「むぅ……面倒くさい術式で組むものだ。解析するのが難しい。」


「結界って……魔力を流せば壊せるんじゃないのか?」


俺の知ってる数少ない結界に関する知識だ。結界っていうものは一気に魔力を大量に流し込むとぶっ壊れる。ちなみに理由は教わってない。うちの師匠は結果しか教えてくれないのである。


「ふん、それは強度が弱いものだけだ。ここまで堅固な結界になると構成されている術式の結びつきが強くてなかなか引き剥がせないからな。」


「は、はぁ……」


「そもそもその手法は結界の外にいないと使えないものだ。中からそんなことをしたらさらに術式の結びつきが強くなって手がつけられなくなる。」


そ、そうなのか?あの方法って万能じゃないのか……

ライノの言い方的にあれは魔力を流し込むことで結界の術式をぐちゃぐちゃにしてぶっ壊しているのだろう。

だけどそれは外側にいる時の話。今みたいに内側で閉じ込められている場合は、それをすると逆に結界を強化してしまうと……

じゃあ本格的にライノに頼るしかないのか……これを機に俺も結界について学ぶべきか?


「そういえば、他の四聖たちに連絡とかはしないんですか?あの人たちなら助けてくれるんじゃ……」


「ならん!!そんなのは吾輩のプライドが許さない!……連絡する手段もないしな。」


八方塞がりじゃないか。まさか本当に数年も待たないといけないのか……?


「そういえば……先ほどから気になっていたのだが……」


「な、なんですか?」


な、なんの質問だ……?まさか俺が混血だって気づかれてないよな?いやそんなこと、今までの会話で一ミリも話してないし……なんか怖くなってきたぞ……


「うぬの師匠とはいったいどのような人物なのだ?」


なんだ、師匠についてか……いや、それでも気を緩めてはいけない。もしここでナイトメアについてポロッとこぼしてしまった時点で命がないと思ったほうがいい。気をつけて喋る内容を考えないと……


「俺の師匠……ですか?別に特段変わったところはないありふれた吸血鬼ですよ。」


「ふん、弟子に結界について深く教えん時点で十分変わった吸血鬼だろう。うぬは自覚がないかもしれんがな。」


「あ、あははははは……」


だろうな。明らかに結界は必須技能だろ。つまり必修科目ということ。そんなものを教えないうちの師匠はなんなんだ?あの人が結界を使えないわけないしな。手紙にめっちゃ強力そうな結界張ってたしな。


「吾輩の知る限りそんな吸血鬼はただ1人しかいないが……とんでもない偶然もあったものだ。それとも、お前の師匠は単に四聖に憧れた阿保なのか?」


「……」


なんだろう、すごくムカついてきた。

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