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カラクレナイ#21 膠着状態です

今からちょっと前のこと。ナイトメアからこんなことを言われた。


________________________________________________


「お主は急速に魔式の出力が上がっておるが……100%で使うなよ。」


急に何言い出すんだ?と思ったがどうやら魔式の出力は急速に上がっているが吸血鬼の血がまだ完全に馴染んでないから体の強度が足りず自傷してしまうらしい。


ん?そうだとしてもそれぐらい再生すればいいじゃないか。そう思って一度だけ100%を試してみたことが前にある。

その結果、瞬の状態を維持するだけで体が痛み、歩こうとするととてつもない勢いで飛び出してしまう。力の制御ができなくて体が思うように動かなくなってしまったのだ。

攻撃でもしようと腕を振ろうものなら腕の筋肉が裂け骨が粉砕骨折。吹き飛ばなかっただけまだマシだったが……しかも100%を使うとなぜか再生力が落ちるらしくいつまで経っても再生しなくてとてつもない地獄を見た。


でこれをどうやって制御するか。ちょっとだけ考えてみた。そうしてたどり着いた答えがこれだ。血術による血器創造でフルアーマーになり衝撃を軽減。さらに腕を2本生やし(決してかっこいいからではない)アーマーと腕にも魔式のエネルギーを通すことで体にかかる負担も軽減。これにより一応魔式で全力を出せるようになった……がそれも昔、練習でやったっきりである。まさか本気を出すことになるとは……この形態とにかく疲れるんだよなぁ。だから使いたくなかったのだが……背に腹はかえらない。この戦いで勝つには頑張らなければ。


「血器創造「両面宿儺」……!」


まずはご挨拶がわりのパンチからだ。先ほどとは比べ物にならない素早さで一瞬で背後をとって破を打ち込む。その拳はさっきまで歯が立たなかった結界も簡単に破り、ハイダーをぶっ飛ばした。そのまま奴は地面に吹き飛ばされ2、3回バウンドし転がってから止まる。だがこの攻撃で右腕の鎧に亀裂が走る。うーむ、鎧はかなり頑丈に作ったはずだが……やはり消耗が激しいな。まぁこの鎧は血器創造で作ってるから簡単に直せるが。というかこの攻撃でまた血が飛び散りやがった。周りを気にしないと……


「…………ッ!!」


死角からの攻撃!?またあの柱が生える技か!チッ、もろに食らっちまった……けど鎧のおかげでさっきみたいな致命傷はない。この鎧、めっちゃ役立ってるなぁ。考えておいてよかったぜ。すぐに体勢を立て直して次の攻撃を……


「チィィッッ!!」


うおっ、いろんなとこから柱が生えてきた。流石にここまで派手だと避けられるが……さっきみたいに意識の外からやられるときついなぁ。まぁ当たっても大した害もないがな。

俺はあいつが作った柱の上に着地して体勢を整え次の攻撃の準備をする。今度は斬だ。斬は「両面宿儺」を試してた時に使っていなかったから100%で運用するのは初めてだ。果たしてどんな威力になるか……


「斬!!」


俺がハイダー目掛けて撃った斬は綺麗にあいつの体を真っ二つにしてその背後にあった大きい岩や木も切断していく。最後に遠くにあるデカい岩壁に傷を残して終わった。恐ろしい攻撃範囲だな……威力は抜群だがこれじゃ味方も巻き込みかねない。これは使わないようにしよう……


「はっ、てめぇの本気っていうのはその程度なのかぁ!?このままじゃあっけなく俺にぶっ殺されちまうぞ?」


「うるさぁ゛あぁい!!!」


おっ血だまりが血槍になった。柱以外にも選択肢があるのか。まぁまっすぐ俺に飛んでくるただのビームなんてもう飽きるほどみたんだよなぁ。って油断は禁物。さっきそれでめちゃくちゃにやられたばっかりじゃないか。これ以外の派生系も考えないと……ん?血槍が固まって……柱になった?いやそれより細い、棘と言った方が正しいか?

血槍の状態でいられる制限時間か何かがあるのか?というか、もしここからの派生があるなら、今その棘に四方を囲まれているこの状態はかなり不味いのだが……あれ、どんどん膨らんで……っ!!


「シャァァ゛ッッ゛!!!」


間一髪、空気をふみ、上に逃げたが爆発の範囲が広く……いや、弾け飛んだ血の棘のかけらが飛んできて足を一部抉られた。鎧も砕いて足を抉るなんて……ギリギリ爆発に気づけたからよかったものの、まともに喰らってたら全身穴だらけになるところだった。

あの攻撃……真面目に考えると血の爆発と柱の合わせ技なのだろう。おそらくあえて中に液体の血を残して爆発させることによって柱の破片も飛ばしている。例えるならショットガンなのだが弾がもっと……凶悪なものなような気がする。あまり銃のことは知らないが、スラグ弾というものに近い気がする。飛ばされる柱の破片が恐ろしいぐらいにゴツゴツなのだ。細かいかけらでも体の中をぐちゃぐちゃにされる。そうなると治りが遅くなって大変なのだ。


「ったく。こっちが手こまねいてる間に再生しやがって……」


ハイダーめ……こっちがかけらを取り除いている間に斬で真っ二つになった体を再生しやがった。できれば真っ二つになって動けないうちに決着をつけたかったが……何とも往生際の悪い奴だ。


相変わらずビームが飛び交っている戦場だが、ここにきて新しい選択肢がどんどん増えていく。血の爆発、柱の突き上げ、そして血槍から柱になって爆発……そしてこれ以外にもまだまだ手札がありそうなご様子……

はぁ、こっちは攻撃技が2種類しかないっていうのに……先ほどと打って変わってバリエーションありすぎだろ。そのせいで攻撃を避けるのも一苦労だ。なんなら血腫どもの横槍も入ってくるというのがきついところ。


「おいおい、こんなんで音ぇ上げとるんやったらさっき俺が引き受けてた攻撃の1割も負担できひんで?」


「ちょっ、今集中してるんですから喋りかけないでください!」


ヘイトが向かなくなってさっきよりもおふざけモードの燈魔さんにからかわれる。こっちだって必死に避けてるんだ。四聖である燈魔さんに言われても……

さて、攻撃がこうも際限なく続いていると、こちらも攻撃のしようがない。速さで勝負してダメージを与えられたとしても距離を取られて再生されてしまう……

どうすりゃいいかなぁ。


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