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カラクレナイ#18 地獄の顕現

燈魔さんのいう通り外に出て魔力探知をすると少し離れたところにデカい魔力を感じる。あれは……ヌシ?いや俺が今まで戦ってきていた奴らとは魔力の大きさが違う。つまりあの魔力の持ち主は……


隠れし者(ハイダー)……!!」


隠れし者(ハイダー)とは一定のラインを超えた強い血腫のことでそいつらは吸血鬼にやられないよう普段は隠れて力を蓄えている。ハイダーが表に出てくることはあまりない。だが屋敷にあった本によるとその少ない出没回数でも多大な被害を出しているらしい。

奴らは群れず記録では全て単体で出没しているらしい。でもそれだとナイトメアが言っていた襲撃ってイメージではないんだよなぁ。もちろん単体で襲ってきても襲撃だろうが……てっきりもっと大勢でやってくるのかと……


「だがそれなら全員でタコ殴りにすれば一応解決するよな。」


被害は出るけど吸血鬼だったら死人は出ないだろ。よしそうと決まればさっさと人呼んで終わりだ。よーし、撤退撤退。と思い建物に戻ろうとしたら中から燈魔さんが出てきた。


「あとから援軍は来る。でどうや?敵の様子は?」


「今見た感じ特に変わった感じは……一人でそこに立ってるだけですよ?」


「まさか本当に一人で俺らにカチコミかけに来たんか?いくらなんでもそれは蛮勇や思うが……」


まぁ確かに妙だ。ただでさえここは大魔連合の本部。魔界の強者たちがたくさん集まる場所なのだ。そんなところにたった一人で?そこまで自分に自信があるのか……?まぁ深く考えるのは良そう。かえって戦いの時悪影響が出かねない。


「よーし、一人しか居ないんだし全員で突撃してリンチにしましょう!」


「ちょいまち。あの魔力量からしてあれ隠れし者(ハイダー)やろ?そんな奴が俺がいるこの本部に一人で襲撃をかけるわけ……ん?」


燈魔さんの視線がハイダーの方を向いていたのでふとそちらを見るといつの間にかにデカい魔法陣が4つほど展開されていた。攻撃か?戦闘体勢を……


「なるほどなぁ。あいつ、どうやらここに巣を作るらしい。」


「巣?そんなもの一瞬で作れるものなのか?」


巣ってあれだろ?あの肉で満ちたグロテスクな空間。あれを今、この一触即発の状態で一気に4つも作れるのか?


「あぁ。巣ができるメカニズムを知らんのか?お前」


「えぇっと……そういう知識はあんま教わってないんだ。」


俺があいつに教わってるのはどれもこれも戦闘技術ばっかだからな。最初の方にやった座学だって大したこと教えてくれなかったし。


「はぁ……確かに姉貴はそういう人やしなぁ。ままええわ。今ここで俺が教えたる。」


「血腫どもは自然発生するってわけではないのは知ってるやろ?あいつらは基本、自分自身を複製して増えていくんや。ここまでは大丈夫か?」


自分自身を複製……?初耳なんだが……巣からわらわら出てくるやつは全部複製体ってことか。なんで俺は魔界の常識的なものを全部スルーしてここまできてるんだ……?全部あいつの教育が悪いな。間違いない。


「……でこの複製なんだがあいつらは習性?だかなんだか知らないが魔力の余裕がある、つまり個体として強いやつが巣を作ろうとするんや。」


「巣は奴らにとって兵士を作る工場みたいなもんや。あいつはここに巣を作ることで俺らと渡り合うつもりらしい。つっても巣を作るときに大量の魔力を消費して大幅に弱体化するからあいつ自身はめっちゃ弱くなるけどな。」


またまた新しい情報だ。巣にいるヌシは弱体化した後だったのか。通りでそこまで歯応えがないわけだ。その流れで言うとヌシ達は元々隠れし者(ハイダー)クラスの強さだったってことか?弱体化していて良かったぜ。だったらあの隠れし者もこれから弱くなるんじゃ……つまり今がチャンス?


「だったら今がチャンスじゃあ……?」


「俺もそう思ってるんやがどうも怪しい。あの魔法陣はおそらく巣を作るための結界術に関するものや思っとったが、あれを展開してもあいつの魔力のオーラがそこまで変わらんかったんや……ともかくこれから巣が作られるのを考えて中にいる奴らを持ち場につかせんと……」


ふむ、つまりあいつは今弱体化していないと。あの魔法陣が巣に関係したものならなぜあいつは弱体化していないんだ?前からずっと準備してたってこともなくはないが

……燈魔さんは本部の中にいる吸血鬼を戦闘体制にするためここから離れていった。今ここにいるのは俺とあの血腫だけ……ちょっと気になるし少しちょっかいかけてみるか?


「おい、お前。」


「……」


応答がない。無視してんのか?目も閉じやがって……まさか寝てる?


「聞こえてんだろ?ここにいるのは俺とお前しかいないぞ。」


「…………」


「……弱体化した巣のヌシでも簡単な会話はできてた、お前も喋れるんだろ?そっちがシカトすんならこっちから仕掛けるぞ。」


「……生意気な小僧ダ。吸血鬼になったのも最近……そんな木端如きが私になんのようダ?」


随分と喋り方が偉そうだな。さらに俺のことを見下しているときた。まぁ見下されてもしょうがないような若さだろう。なんてったってまだ吸血鬼歴1年のひよっこだからな。というかなんで俺の歳知ってんだよ。気持ち悪りぃ。


「ようやく喋ったか。この木偶の坊。そこで魔法陣だけ展開して立ってるだけだったら勝てないぞ?」


「…………気が変わりましタ。あの四聖の準備が終わるまで待っていようト思っていたのですガ……木端が話しかけてきたので気分が悪いでス。今ここに……ジゴクを……顕現させます!」

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