まっすぐな猪鹿野さんのお菓子
恋愛系です。
こんな恋愛したかった。
猪鹿野さんは何事にもまっすぐだ。
授業もまっすぐ前を向いて取り組み、スポーツでも相手のことをまっすぐ観察しながら取り組んでいる。性格もまっすぐで悪いことをしたらしっかりどう叱り、良いことをしたらしっかりと褒める。クラス中からまっすぐな人気を得ている。
僕はそんな彼女のことが好きだ。もちろん女としてだ。
だが、一つだけまっすぐではないことがある。それは…
「ねぇ、猪鹿野さんって好きな人いる?」
「うーん、秘密」
そう。恋愛に関してはまっすぐではない。猪鹿野さんは好きな人に対してまっすぐにアピールするのかと思えば、そういう素振りもない。
「そういう、下見くんは?」
「まぁ、いるにはいるけど」
「教えてよ!」
「無理」
「えー」
それはもう告白だ。できるわけない。
いっそのこと猪鹿野さんの好きな人が分かれば諦めがつくのに。
「はい、これあげる」
僕がしょんぼりしている所に猪鹿野さんが謎のクッキーのようなお菓子をもらった。
「これ何?」
「フォーチュンクッキーって言うの。中におみくじが入ってるんだって」
そんなお菓子があるのか。遊び心満載だ。
「ありがとう。さっそくおみくじを見てみるよ」
僕は少しワクワクしながらフォーチュンクッキーを半分食べ、中の紙を取り出す。
中には何が書かれているのか。そう思い開けてみる。
そこには「好きです」と書かれていた。
咄嗟に彼女の方を見る。
「えへへっ」
彼女の顔は真っ赤になっていた。
何事にもまっすぐな猪鹿野さんは恋愛もまっすぐだったようだ。
そんな僕の”彼女”はとても可愛い。
彼女を見た僕は甘ったるいフォーチュンクッキーの味が口の中に残った。
初投稿です! 初投稿ながらも、なろうラジオ大賞3とSVB大賞に応募しました。
読んでくれた方ありがとうございます。
これからもちょこちょこと投稿していこうと思うので、よろしくお願いします。