【夜雨と雨花】
明けましておめでとうございます!
こんにちは。有馬波瑠海です。
昨年は、大変お世話になりました!今年もよろしくお願い致します。(。-人-。)
初めての小説投稿、初めての連載です。(*´-`)
趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)
※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)
今回は、そんな私が書く【時雨の里】その第八話目です、、、。
【氷雨】
「おおお!スゲー!!でっけー!!!」
氷雨は、浴場に着くと、すぐに体を洗い、大きな石造りの浴槽に飛び込む。
【氷雨】
「時雨ーー!!早く来いよ!スゲーまじでスゲー!この風呂、池みたいに広いぜ!ヤホーイ!」
そう言うと、氷雨はばた足をしながら浴槽の中を泳ぎ回る。
【時雨】
「あ、兄上。恥ずかしいから、あんまりはしゃがないでくれよ。ワタシ達は、仮にも泊めてもらってる身なんだから、、、。」
時雨が、やれやれといった感じでそう答える。すると、、、。
【一平】
「そうだぞ。人様ん家の、風呂であんまり、はしゃぐもんじゃないぜ。お前名前ほんとに氷雨?サメの間違えだろう?」
【氷雨】
「テメェー!一平!!なんでここにいるんだよ!」
【一平】
「ふん!ここはオイラん家だぜ?なんで、おいらが風呂に入ってたってなんのおかしいこともないだろう?」
【氷雨】
「だからってな、いきなり出てきたら、ビックリするだろうが!」
【一平】
「まぁまぁ、怒んなよ!そんなに、怖い顔してたら、女にモテねぇーぜ?ほいっ!」
一平は、手で筒を作り、氷雨目掛けて、勢いよく手を閉じると、その手を閉じた反動で中のお湯が氷雨の顔面目掛けて勢いよくかかる。
【氷雨】
「うわっ!」
【一平】
「けけけけけっ!ざまーみやがれっ!」
【氷雨】
「テ、テメェーよくもやりやがったな!」
【一平】
「おっ!またキレたな!そんなんじゃ、ホタルに愛想つかされるぜっ。それじゃなくても、昨夜寝言で、ホタルーホタルーって言ってたくせに。」
【氷雨】
「なっ!う、嘘つけ!そんなこと、い、言うわけねぇーだろうが!」
【一平】
「おー。冗談だぜ。でもそんだけ、焦ってるってことは、、、。」
【氷雨】
「テメェー!マジで怒った!もう許さねぇ!!!人をおちょくりやがって、コノヤロロウ!!!!」
時雨はやれやれと思いながら頭を洗う。背後から、バッシャンバッシャンとお湯の跳ねる音と、氷雨と一平が言い合う声が聞こえる。
【時雨】
「まったく、、、。頼むから、静かに入ってくれ。」
それから程なくして、涼しい廊下に倒れる人影が二人。
【ネネ】
「まったく、お風呂の中ではしゃぐからよー!」
ネネは、のぼせて真っ赤なゆでダコのようになった二人にウチワを扇ぎながら言う。
【一平】
「あちぃ~」
【氷雨】
「は、はしゃぎすぎた」
そんな中、ホタルは庭で時雨、氷雨のはもちろんのこと、村人全員の洗濯物を干していた。そこへ、時雨がやって来る。
【時雨】
「ホタル。やらせてしまって、すまない。手伝うよ!」
時雨は、物干し竿に手が届かなくて困っているホタルから、洗濯物を取ると、物干し竿に引っ掻けて、吊るしていく。
【ホタル】
「ありがとう。時雨様。」
時雨が手伝ったことで、洗濯物は直ぐに干し終わった。
【時雨】
「ホタル、君は縁側で休んでるといいよ。ワタシは、兄上の様子を見てくる。」
【ホタル】
「分かったわ。ありがとう、時雨様。」
【時雨】
「それと、、、」
【ホタル】
「えっ?」
時雨は、懐からミカンを出し、ホタルに渡す。
【時雨】
「昨日、山でミカンの木を見つけたから、何個か取つて来たんだ。ホタルに1つあげる。洗濯物、お疲れ様!」
【ホタル】
「あ、ありがとう。」
時雨は、そのままのぼせかえって廊下で伸びている氷雨の元へ行ってしまった。
一人、縁側に座るホタルの元へ、小波がやって来てホタルの膝に止まる。そして、もう一人ホタルの元へ来る女性がいた。その女性は、前に生まれたばかりの赤ん坊を抱えていた。
【如月】
「、、、優しい子ね、あの子は本当に、、、。」
その女性は、ホタルに話しかける。
【ホタル】
「如月様、、、。その子!」
【如月】
「そう。一平の弟、次平よ。」
次平は、とても一平に似ていた。一平と違って、焦げ茶ではないがキツいくせ毛にちょっとイタズラ好きそうな目鼻立ち。ホタルは、廊下で力なく、氷雨と共に伸びている一平を見る。
【ホタル】
「なんだか似ているなぁー。ふふっ」
ただ、ホタルには一つ気になるところがあった、一平はいつも右の頬に白い布を張っている。まるで何かを隠すように。怪我ならば、何日かで治るはずなのに、もう何年もずっと張り続けていた。
【ホタル】
「如月様、一平様はどうしてずっと右の頬に布をはっているのですか?」
【如月】
「あぁ、、、。」
如月は思い詰めたように、遠くをみやった。
【如月】
「あれは、一平が五才の時だった、、、。」
一平には、二つ年上の双子の兄妹夜雨と雨花がいた。双子は生まれつき体が弱く、里の外にほとんど出ることができ無かった。この日は、外では雪が積もり、川も凍るような寒い日だった。外では、止んでいた雪が、再び降り始める。
【夜雨】
「母さん、俺達、いつになったら他の里に行けるの?」
【雨花】
「お母
さん、私も、他の里に遊びに行ってみたい!」
【如月】
「そうねぇ、、、。もう少し暖かい季節になって、二人の風邪が治ったら、ネネも誘って、皆で行きましょうか。」
【夜雨】
「暖かい季節って、今は真冬だから、ずっとずっと先の話だなぁ、、、。」
夜障子の隙間から外を見やる。外は、どこまでも続く雪の世界。全ての音は、雪によって閉じ込められてしまうのか、とても静かだ。体が熱い。グラグラと視界が揺らぐ。朦朧とする意識の中、家の中からは、勝手場からはかすかに、薬缶の口からピューと、お湯が沸けたことを知らせる音が鳴る。
【雨花】
「私達、いつまで生きていられるのかな、、、。毎日、毎日、体が重くて、息が苦しくて、頭がガンガンして、、、。朝目を覚ますと、なんだかね、とっても、悲しい気持ちになるの。毎日、毎日、見えるのは天井の板だけ、、、。私だって、皆みたいに外で遊びたい。私だって、お祭りに行って、お面を被ったり、ワタアメ買って、皆で囲んで閃光花火をしたい。他の里に行って、見たことがない物沢山みたい。でもね、私達には絶対にそれができないの。ううう、、、。えぇーん、、、、。」
雨花はワッと泣き出す。
【夜雨】
「雨花。母さんを困らせちゃダメだ。」
【雨花】
「だって、、、。夜雨、、、。っうぅぅ、、、どうして、皆はできるのに、私達だけ、、、。」
【如月】
「二人とも、、、。」
如月は、言葉につまる。生まれてからずっと二人の看病をしてきた。ほとんど寝たきりの二人は、そろそろ里にある寺子屋で勉強もする年齢にも関わらず、行くことはできなかった。外で同じ年くらいの子供達が遊んでいても、二人は襖から見えるその子供達を眺めることしかできなかった。本当にたまに体調が良くなったかなと喜んでいると、次の日には、高い熱す。どうして、この子達は、こんなにも辛い思いをしなければならないのか。どうして、自分じゃないのか。変わってあげられない歯痒さ、こんな弱い体に生んであげられなかった申し訳なささが、如月の心を埋め尽くす。
【如月】
「二人とも、、、本当に、、」
如月の言葉が終わる前に突然、大きな足音を立てて、誰かが廊下を走って来る。そして、その足音は部屋の前で止まると、勢いよく襖を開ける。
、、、、、、できるよ!!!!!、、、、、、、
三人は、その襖を開けた人物を見た。その人物は、父親そっくりの人懐っこそうな笑顔をした五才の少年だった。その男の子は、三人の顔を見るとニカっと笑った。よく見ると、その少年は体中びしょ濡れで、泥だらけ、小さな手は真っ赤に霜焼けしていた。
【一平】
「できるよ!!!にぃーちゃんと、ねぇーちゃんにだって!大丈夫!オイラがにぃーちゃんと、ねぇーちゃんの病気、治してあげる!ほらぁ見てー!」
一平は、カゴ一杯に入れた長ネギとニンジン、大根にウナギと、全て風邪に効くと言われる食材がギッシリと入っていた。深い雪の中、自分の背丈以上の雪を掘り進んで、野菜をとってきたのだろう。凍おるように冷たい川へ行ってウナギを捕まえて来たのだろう。五才の子の体力では、今きっとへとへとに疲れているだろうに、一平は嬉そうに言った。
【一平】
「今日は、オイラがにぃーちゃんと、ねぇーちゃんが元気になる、最高の晩飯を作ってあげるよ!まずは、飲み物から!風邪に効く飲み物と言えばショウガ湯だ!えーと、、、。お湯を沸かさなくちゃな、、、。あ、あれ?ショウガが無いぞぞ?」
【雨花】
「うん?」
雨花は、辺りを見渡すと、廊下にそれらしき物を見つける。
【雨花】
「あ!見て!廊下に落ちているわ、もう!一平ったら、しょうがないわね。あっ!」
一瞬のあれ?という間ができる。そして、
【夜雨】
「うぅー!雨花のせいで寒気がひどくなったぁー。」
【雨花】
「もう!ひどーい!!!!」
三人は、ワッと笑い、張りつめていた。空気が一気に暖かくなる。
【如月】
「まったく、一平ったら、ふふっ。ショウガ持って来て。ハチミツもあるから、甘いショウガ湯を作りましょう。」
【一平】
「おぅ!じゃあ、作るか!母ちゃん!」
がんばって!夜雨と雨花が一平を応援する。それからというもの、二人の体調はみるみる回復の一途を辿った。一平は、毎日、夜雨と雨花のために料理を作くり、二人はいつもそれを美味しそうに食べた。そして、季節はいつの間にか春になった。桜が咲き誇る清流の村の入り口一組の家族が、隣里で大々的に開かれるひな祭りを見に行こうとしていた。
【雨花】
「一平!はやく!はやく!置いてっちゃうわよ」
【夜雨】
「こっちだ!一平!」
二人が清流の村の出口でニコニコと笑って弟を呼ぶ兄と姉。二人の声に誘われて、急ぎ足で近くにいこうとする弟。弟は、桜舞う中、楽しげに、幸せそうに笑う兄と姉の姿を、見て嬉しくて涙が出た。
【一平】
「待ってくれよ!にぃちゃん、ねぇちゃん!」
一平は、二人に抱きついた。
【一平】
「えーーーーん!えーーーーーん!」
【雨花】
「いっ、一平!冗談よ!置いていったりなんかしないわ。ね!夜雨!」
【夜雨】
「お、おう!もちろんだよ!お前を置いて行くかよ。」
二人は一平の頭をよしよしと、撫でる。一平は、嬉しくて嬉しくて、もっと涙が出る。
【夜雨】
「な!なんでなんだ!?どうしてなんだ!う、雨花!どうしよう!」
【雨花】
「ま!待って!私!あめ玉持ってる!ほーら一平、あめ玉だよー!」
、、、違うんだ。違うんだよ。にぃーちゃん、ねぇーちゃん。オイラはただ、ただただ、嬉しいんだ。、、、照れ臭くて言えない言葉を心の中で言ってみる。
あめ玉をもってあーん、と言ってくる雨花に、涙を、流しながらありがとうといっぺは言った。すると雨花は、そっと一平の口の中にら雨花はあめ玉を入れた。飴玉は甘酸っぱくて、とっても美味しかった。一平はニッコリと笑う。
そんな様子を、東十朗と如月は微笑みながら見守った。
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【ネネ】
「一平様ー!!!!おまたせー!!!」
そこへネネがやって来た。
【一平】
「おー!ネネ!来たか!待ってたぜ!」
【如月】
「はいはい。そしたら、全員揃ったわね。」
如月は、ホッとしたように言う。
【東十朗】
「よし、はぐれずについて来いよ。」
それから、六人は、里へと向かった。里について暫くは、お寺にお参りに行き、近くで行われている屋台に行っては、雨花が食べたがっていた綿飴やわ食べ、お面を買っては皆で被ったり、日が暮れてからは皆で線香花火を川辺でやったりした。夜雨と雨花にとっては、初めて感じる外での幸せな時間だった。しかし、皆で大通りを歩いていた時だった。如月は気づく、すぐ後ろを歩いていたはずの子供達がいなくなっていることを。
【如月】
「あなた!あなた!子供達がいないわ!」
【東十朗】
「なんだって!!!」
二人はすぐにいなくなった子供達を探す。辺りを見渡しても、どこも人ばかりで、中々見つからない。
【如月】
「夜雨!!!!!!雨花!!!!!!一平!!!!ネネ!!!!!!どこ!!!!!出ていらっしゃい!!!!!!」
【東十朗】
「おーーーーーい!!!!どこに行ったんだ!!!!!」
見つからない。一体、どこに行ってしまったんだろう、、、。雲一つな買った夜空はいつの間にか曇り果て雨が降り始める。
【如月】
「大変!!!雨だわ!!!あの子達、風邪引いちゃうわ!皆どこなの!!!!」
すると、人混みで気づかなかったが、雨で人が減ったことにより、如月の目の前に大通りを外れた狭い道を見つける。如月は、その小道へと入って行く。人気のない、暗い小道。こんな所に子供達だけで来るだろうか?それでも、もしものことがあると思い、如月は、その小道を進む。すると、道の真ん中で座り込む少年の姿があった。よく見ると何かを抱えている。
【如月】
「一平!!!!!!!ネネ!!!!!!!」
一平は、頬から血を長し、気を失っているネネを抱えて薄暗い道の真ん中で座りこんでいた。
【如月】
「一平!何があったの!!!!お姉ちゃんと、お兄ちゃんはどこに行ったの?」
【一平】
「、、、、、、。なんで、にぃちゃんと、ねぇちゃん、なんだろう、、、。なんで、オイラじゃなかったんだろう。」
【如月】
「一平、何を言ってるの?」
ハッとした。薄暗い小道の行き止まり重なるようにして、死んでいる双子の兄妹。雨に打たれてその小さな体から真っ赤な川が流れ出す。
【如月】
「よさめぇーーーーー!!!!!うくわぁー!!!!!!きゃあーーーーー!!!!!」
大雨の中、一人叫ぶ母親の声がいつまでもその薄暗い小道に響いいていた。
読んでいただき、誠にありがとうございました!(。-人-。)
今回は、五十嵐一家がメインのお話でしたね、、、。
五才の一平、いかがでしたか?とっても、可愛い子だったのではないでしょうか?健気で一生懸命で、お兄ちゃんとお姉ちゃん思いの子です。
(。-人-。)
さてさて、今回、初めてちゃんと、一平のお兄ちゃんとお姉ちゃんが出て来ました。兄の夜雨という名は、その名の通り、夜に雨が降ること。そして、姉の雨花とは、雨の中に咲く花。という意味がございます。(。-人-。)又、雨花には、もう一つ意味があり、雨のように散る花という意味もこめられています。又、雨の中で死んでしまった雨花の一生を表していたりします。(。-人-。)
デザインとしては、二人とも、母親である如月に似せています。ただ、夜雨の髪の色を黒にしようとしたところ、眉毛が消えてしまうことが判明し、急遽、髪の色は、焦げ茶ということに、、、。笑
え?全然如月に似てないって?(((((((・・;)
えーと、ただ、ただですね!二人とも、如月似の綺麗なストレートヘアーをしているんですよ!ここだけは絶対なのです!笑(*´-`)...!




