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【時雨の里】  作者: 有馬波瑠海
第12章 【泡沫の一番弟子編】
77/225

【泡沫と二人の悪ガキ】

【前回のあらすじ】




こんにちは。有馬波瑠海(ありまはるか)です。(*´-`)




趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)


※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)


姉妹作品【闇に沈む侍】(完結)

https://ncode.syosetu.com/n3500gt/


 ここは、甲賀の忍びの隠れ里の1つ。広大な森の中にあるこの里は、普段は、とても静な里だった。


泡沫(うたかた)

千年(ちとせ)!!!幻像(げんぞう)!!!テメェーラ!!!!!コノヤロー!!!!!俺の羽織を雑巾にしやがったな!!!出てこい!!!!!」


 そう、俺が来るまでは・・・。森中に怒鳴り声が響く・・・。


幻像(げんぞう)

「ヤッバ・・・!!今回は、見つかるの早かったなぁー。さっすが、にぃーさん。やりますねぇー。」


 幻像(げんぞう)は、頭をかきながら、隣にいる千年(ちとせ)に言った。


千年(ちとせ)

「・・・やれやれ。泡沫(うたかた)さん、俺は何にもやってねぇーですよ?幻像(げんぞう)、お前ももう少し、大人になれよ。ガキみたいなことしてんじゃねぇー。もっと証拠が残らねーよーにやらなきゃかダメだろーが。」


 俺は、幻像(げんぞう)に言った。すると、泡沫(うたかた)はカンカンになって言う。


泡沫(うたかた)

「テメェーらふざけんなよ!悪戯なんてガキみたいなことやんじゃねぇーよ。」


 しかし、俺は答える。


千年(ちとせ)

「何、言ってるんですか?泡沫(うたかた)さん。俺達、まだ9つだぜ?大人に悪戯とかして、かまってもらいたい年齢じゃないですかー。それに、そーゆー子供を見て、大人って可愛いなって子供のことを見るんでしょう・・・?ちゃんと可愛い子供演じてかげてるんだから、もう少し可愛がってくれてもいいじゃないですかぁー。」


 俺は、淡々とした、まったく感情がこもってない口調で言ってやった。


幻像(げんぞう)

「そうだぜ?・・・兄さん!俺達、可愛いだろう?」


 あいつの何かが、ブチとキレた音がした。

 

泡沫(うたかた)

「どこが可愛いんだ!どうしたら可愛いんだ!ふざけんな、テメェー。俺、明日任務なんだぞ?どーしてくれるんだ!」


幻像(げんぞう)

「良いじゃん、兄さん。羽織なんて。どーせ、あれただのカッコつけでしょう?」


千年(ちとせ)

「そーだぜ。あんなんつけてたって邪魔なだけですって。だから、邪魔な物わ俺達が雑巾にして再利用したんじゃ、ないですかぁ。感謝してほしいくらいですよ。」


泡沫(うたかた)

「ふざけんなー!テメェー!」


 そこへ、弥生(やよい)がやって来る。



弥生(やよい)

「あらあら・・・。泡沫(うたかた)も大変ね・・・。千年(ちとせ)幻像(げんぞう)!お兄さんを困らせてはダメでしょう?明日は、大切な任務だったのよ?」


 弥生(やよい)は、優しい口調で言って来る。


千年(ちとせ)/幻像(げんぞう)

「ごめんなさい。弥生(やよい)さん。」


弥生(やよい)

「よろしい。それじゃあ、お昼にしましょう!」


 弥生(やよい)さんは、いつも優しかった。そして、俺達の様子を見ていた泡沫(うたかた)の顔が曇る。


 そこへ、一角(いっかく)さんと(まむし)さんがやって来てあいつと何か喋っているようだった。一角(いっかく)さんは、あいつよりも少し年上で皆の優しい兄貴ような人だ。甲賀7人集の中では最年長で、その懐の深さから皆のまとめ役を担っていた。


一角(いっかく)

「やれやれ、泡沫(うたかた)、お前も大変だな。」

 

 一角(いっかく)は、岩に座って休んでいる泡沫(うたかた)に、お茶を渡した。泡沫(うたかた)は、礼を言って受けとると、呟くように言った。

 

泡沫(うたかた)

「ったく・・・あいつら、後で覚えておけよ。」


 そんな泡沫(うたかた)を見て、(まむし)か言う・・・。


(まむし)

「・・・まぁ、気を落とすな。泡沫(うたかた)幻像(げんぞう)も、千年(ちとせ)も、幼くして親を無くしたんだ。そこへ来て、弥生(やよい)は面倒見が良いからな。あいつら二人の母親代わりってところだろう。いつの時代も女は強くてな、男が出る幕がないのさ。」


 そういう(まむし)の顔は、言葉とは裏腹に弥生(やよい)を見る目がとても優しかった。


一角(いっかく)

「ま、男ってのは、女の後ろでどっぷりと構えておくものだよ。そう、何が起きても動じない、大きな岩のように。」



    ・・・バッシャーン・・・


 一角(いっかく)の頭の上から、豚汁が滴る。


千年(ちとせ)

「あっ!すみませーん。任務帰りで、お疲れだと思って、弥生(やよい)さんが持ってきてくれた、豚汁を持って来たんですが・・・あそこにある石につまずいちまって、、、。大丈夫ですかい?」

 

(まむし)

「いや、お前、何にもつまずかずに、真っ直ぐスムーズにこっちに来てただろうが・・・。」


 すると幻像(げんぞう)が、何か布のようなモノを持ってこちらへ走って来る。


幻像(げんぞう)

「おい!千年(ちとせ)、何やってるんだ!ダメだろう??一角(いっかく)さん、大丈夫ですか?でも、流石、一角(いっかく)さん、豚汁も滴る良い男ですね。」


一角(いっかく)

「お前、それ、誉めてないだろう?まったく・・・。」


 一角(いっかく)は、まるで、自分の心を静めているかのように、ふぅーと息を吐いて、言った。


幻像(げんぞう)

「いえいえ。ちゃんと誉めてますよ。とにかく、これで顔を拭いてください。」


 一角(いっかく)は、幻像(げんぞう)から渡させた手拭いで頭と顔をふく。しかし、その手拭いをよく見ると、なんだか黒い線が入っている。嫌な予感がした。


一角(いっかく)

「・・・幻像(げんぞう)、この手拭いどっから持って来たんだ?」


幻像(げんぞう)

「あ、これですか?さっき、千年(ちとせ)と庭に行ったら、竹の棒の上に羽織か脱ぎ捨ててあって、もったいないから、千年(ちとせ)と、ハサミでちょうど良い長さ切って、手拭いにしたんですよ。」


一角(いっかく)

「お前!!それ、俺がさっき洗って干しておいた羽織だ!」


 一角(いっかく)は、千年(ちとせ)幻像(げんぞう)を追いかける。二人は、何の詫びれた様子もなくすたすたと逃げる。


(まむし)

「・・・一角(いっかく)さん、全然、動じちゃってるね。あいつら二人、いつか大物になるかも知れないな。

 

 甲賀七人集のトップで、めったにキレない温厚な人で有名な、一角(いっかく)さんを怒らせて生きてるんだから・・・。」


泡沫(うたかた)

「あいつらが、大物になれるんだったら、そこら辺の野良犬だって、忍びになれるぜ・・・。だが、一つだけ確かなのは、明日、あいつらのうちのどちらかが、七人集に入るということだ。」


(まむし)

泡沫(うたかた)、どうするつもりだ?七人集には、両親を村人と共に焼き殺し火を放った、千年(ちとせ)の兄貴がいる。あの二人を、会わせたらどうなるか、分かってるだろう?」


 泡沫(うたかた)は、お茶を飲み干すと言った。


泡沫(うたかた)

「・・・あぁ。だが、その心配はない・・・。」


(まむし)

泡沫(うたかた)、どうするつもりだ?・・・泡沫(うたかた)、兄弟の問題に、他人が口を出すもんじゃない。いや、出せるもんじゃない。どんなに周りが口を出しても、兄弟の問題ってのは、本人達でしか、どうすることもできないのさ・・・。」


 切り刻まれた羽織りを持って、その場から去ろうする泡沫(うたかた)の背に向かって言った。


泡沫(うたかた)

「・・・血が繋がってるだけが、兄弟ってわけじゃねぇーだろう。」


 泡沫(うたかた)は、振り返らずにそう言った。


(まむし)

「・・・。まったく。お前が、そんなんだから、あいつらは好き勝手やるんだ。」


泡沫(うたかた)

「・・・勝手に言ってろ。」


 





 その夜、泡沫(うたかた)は、千年(ちとせ)を呼び出した。

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