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【時雨の里】  作者: 有馬波瑠海
第12章 【泡沫の一番弟子編】
73/225

【喧嘩は素手でやるもの】6

【前回のあらすじ】




こんにちは。有馬波瑠海(ありまはるか)です。(*´-`)




趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)


※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)


姉妹作品【闇に沈む侍】(完結)

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 千年は、兄貴の悪口を言った男達の前に出る。


【男1】

千年(ちとせ)君・・・。」


【男2】

「こんな、所でどうしたんだい・・・?」


 男達は、ひどく驚いているようだった。


千年(ちとせ)

「たまには、道場以外の場所で修行中しようと思ったんだ・・・。来てよかった。・・・兄貴のことを悪口言う奴等ゆ懲らしめられる。」


 すると、二人の男の表情が変わった。俺経由で、兄貴の悪口をしていたのが、刀馬にばれたらと思ったのか、口封じのために俺を叩きのめそうとしたのだ。


 二人はいきなり俺に刀を振り下ろす。しかし、俺にはその男達の剣筋は、あまりにも遅すぎた。そう、遅すぎたんだ。


 千年は、振り下ろされる真剣をひらりと上に飛んで避け、今振り下ろされ交差した二つの刀のみねに着地する。


 そして、風を切るように木刀を腰から引き抜いて、ちょうど交差した刀と刀の真上から真っ直ぐに地面に向かって、木刀を突き立てるようにして降る下ろした。すると、二つの刀は粉々に割れた。


 男達は、怯え、その場に尻餅をついた。千年は木刀を放り投げる。


千年(ちとせ)

「さぁ、喧嘩は大人も子供も素手でやるもんだって父さんに聞いた!兄貴のこと、馬鹿にしたこと許さない!オラァー!!!!!!」


 千年(ちとせ)は、大人二人に殴りかかった。


 そして。・・・。


千年(ちとせ)

「イッテェー!!!」


(みお)

「もう、一体、どうゆう修行したら、こんなになるの?」


 おふくろが、俺の顔に傷薬を塗りながら、呆れたような口ぶりで言う。 


千年(ちとせ)

「修行じゃねぇー。こんなのただの喧嘩だぜ。」


 あの後、千年は、大人二人に殴りかかった・・・のは良かった。しかし、剣術とは違って力比べとなると、5才の子供の力が大人に叶うはずもなく、捕まってめっためたに殴られた。


 しかし、俺は最後まで諦めなかった。何度殴られても、蹴られても、その度に立ち上がり、向かっていった。そして、ついには大人二人が俺の執念深さに降参した。



 はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・


 大人の男二人と、5歳の少年は、道端に大の字になって、夕暮れの空を見ていた。



【男1】

「・・・お前、すごいな。流石、刀馬さんの息子だ。あのまま木刀で俺たちを殴ってたら、完全に勝てた勝負をお前は、自分が確実に不利になると分かってて、素手での喧嘩に持ち込んだ。」


【男2】

「本当に・・・。どんなけ強靭なメンタルしてやがるんだ。本当に、お前、5つか?」


 男二人は、すっかり関心したような口ぶりで言った。


千年(ちとせ)

「あぁ。5才だよ。だから、物事の善悪はちゃんと分かるんだ。兄貴のこと、悪く言ったの、絶対許さない・・・。」


 千年は、きっぱりと言い放った。すると、二人の男は言う。


【男1】

「・・・。そう・・か。分かったよ。・・・悪かった。お前の兄貴のこと、よく知りもしないのに、悪いこと言っちまったな・・・。」


【男2】

「あぁ。本当にそうだ。」


 しかし、二人の男の口ぶりに、もしかして自分を言いくるめようとしているのではないかと、感覚で感じた千年(ちとせ)は言う。


千年(ちとせ)

「本当に、そう思ってるのか?」


 すると、男達は言った。 


【男1】

「あぁ・・・思ってるよ。なぜなら、お前みたいな強い男の兄貴なんだから、きっと良い兄貴だよ・・・。」


 男達は、疲れた顔をして俺を見た。そして、疲れた顔にキュッと力を入れて笑って見せる。俺には、その男に言っている意味がよく分からなかったが、謝ってきている相手を必要以上に追い込むのは、どうかと思いそれ以上は何も問い詰めないことにした。


千年(ちとせ)

「なんだか、よく分からないけど、謝ってくれたから、もう許す。」


 まったく、生意気なガキだと言って、二人の男は再び笑った。  



 おふくろが手当てを終えると、丁度兄貴が修行から帰って来た。俺の傷だらけの顔や、腕を見て、兄貴は顔をしかめた。


万年(はんねん)

「・・・どうしたんだ、千年(ちとせ)?友達と喧嘩でもしたのか?」


 千年は、今日あったことを誰にも、言うつもりはなかった。だから、母親である澪にも言わなかったし、もちろん万年(まんねん)にも言わなかった。


千年(ちとせ)

「あ、うん。まぁ、そんなとこ。」


 茶を(にご)す・・・。すると万年は言った。


万年(はんねん)

「・・・そうか。喧嘩も良いけれど、ほどほどにな。」


 兄貴は、いつも優しい口調で喋る。表情もいつも柔和で笑顔、この時もそうだった。

 

 俺は、そんな兄貴が悲しむ姿を見たくなかった。父さんや、母さんが兄さんのことで悩む姿を見たくなかった。誰がなんと言おうと、兄貴は強くて、俺にとっては、優しくて尊敬できる兄貴だ。


 だからきっと、兄貴に今日あったこと正直に言ったとしても、兄貴は、あの男達を怒ったりはしないだろう。きっといつものように、「そうか。そうか。」と言って、笑って、困った顔をするのだろう。


 ・・・でも、何故だろう。きっとその男達に向けるであろう兄貴の笑顔の裏には、何か、知ってはいけないような暗い影があるような気がした。


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