表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【時雨の里】  作者: 有馬波瑠海
第12章 【泡沫の一番弟子編】
72/225

【二人の天才・・・。】

【前回のあらすじ】




こんにちは。有馬波瑠海(ありまはるか)です。(*´-`)




趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)


※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)


姉妹作品【闇に沈む侍】(完結)

https://ncode.syosetu.com/n3500gt/


今から14年前。少年は、伊賀国の中にある侍の里の名家に生まれた。


 少年の生まれた伊賀の国は、昔、風魔の国に突然襲撃はれ、一時期、伊賀の国は、風魔の国に占領された。しかし、伊賀の侍の里の頭領の息子であった父さんが、甲賀の忍び、鵜飼孫六(うかいまごろく)猿飛佐介(さるとびさすけ)の協力を得、この伊賀の国を取り戻して、約25年・・・。


 父親は、立派に国を立て直すために尽力をつくし、俺達の一族は、伊賀の国を納める伊賀親睦三(いがしんぼくさん)の一番の家臣として、国のために働いていた。


 そして、少年には、殿のため、国のために戦う夫を支える優しい母親と、7才上の兄がいた。


(みお)

千年(ちとせ)。おいで。」


 母さんが、少年を呼んだ。


千年(ちとせ)

「母さん、どうしたの?まだ、俺、稽古の途中だよ?」


 稽古の途中にも関わらず、(みお)は俺を無理矢理道場から、連れ出してすぐ隣にある自分の家の縁側に俺を座らせた。そして、笑顔で言う。


(みお)】 

「いいのよ。千年(ちとせ)。おにぎり、先に食べなさい。お腹が空いていては、稽古も身が入らないわよ。今、万年(はんねん)も連れて来るから。」


 そう言って澪は、裏庭で相掛かり稽古をしている夫と長男を呼びに行く。そして、数分もしないうちに、二人の手を引っ張って連れて帰って来るのだ。


万年(はんねん)】 

「なになに?母さん、またおにぎり作ったの?今日は、食べてる時間無いから、良いって言ったのに。」


 万年(はんねん)は、観念したように呟いた。


千年(ちとせ)

「お!兄貴!稽古は順調?」


万年(はんねん)】 

「ま、いつもと変わらないかな。」


 万年(はんねん)は、ニコニコと笑って答える。しかし、(みお)はきっぱりと言い放った。


(みお)】 

「ダメよ。どんなに稽古が大変でも、お昼ご飯食べる時間は、ちゃんと作ること。」


 すると、長男と共に連れて来られた夫が困った顔をしながら言う。


刀馬(とうま)

(みお)。困るよ。皆はまだ、稽古をしているのに・・・。」


 しかし、(みお)は、全く夫の言葉に怯む様子はない。


(みお)

「何言ってるの!ご飯を食べないで、倒れたりしたらどうするの?あなたも例外じゃないわよ。さぁ、食べなさい。」


 (みお)刀馬(とうま)の手を引っ張る。


刀馬(とうま)

「い、良いよ。俺は・・・。」


 刀馬(とうま)は、(みお)の剣幕に負けぎみだ。


(みお)

「ダメよ。ほら、座って。」


 そしてとうとう、無理矢理、夫を座らせて、おにぎりを食べさせる。夫もとうとう観念して、何も言わずにおにぎりを食べる。


 申神(こうがみ)家の本家であるうちには、大きな道場があり、毎日、頭領である申神(こえがみ)刀馬(とぅ)に稽古を教えて欲しいと、里中から、人が訪れる。刀馬(とうま)は、自分が非番の時はよく、周りの者達の剣術の修行をみてやっている。


上方(かみがた)新一郎(しんいちろう)

「お!やってるねぇ~。」


 刀馬(とうま)の古くからの友人で、兄弟のように育ったという上方(かみがた)さんも、お昼頃になるとよくうちに顔を出す人の一人だ。


篠木(しのぎ)

「やれやれ、白虎(びゃっこ)の侍と言われ甲神さんも、奥さんには弱いですね。」


 白虎(びゃっこ)の侍・・・。それは、父さんの通り名だった。昔の風魔国に奪われた伊賀の国を取り戻そうとした時、一時、刀馬は甲賀の戦友2人と共に、捕まったそうだ。しかし、捕まった先で澪に助けられて、今にも斬首されそうだった所から、甲賀国と協力してゲリラ戦を仕掛けた所、見事に伊賀の国を取り戻したのだ。戦場を白装束をまとい、二本の刀で、裸足で駆け回る様は、まるで白虎(びゃっこ)のようだったことから、そんな風に呼ばれるようになった。



差根崎(さねざき)

「戦場では、敵無しの白虎(びゃっこ)さんも家に帰れば、一人の夫であり、父親なんですね・・・、」


 刀馬(とうま)は、気まずそうに目をそらした。


刀馬(とうま)

「それを言うな・・・。」


 刀馬(とうま)は、頬を赤らめる。そんな父さんの様子をみて、いつも皆で笑うのだ。暖かくて幸せな生活・・・。この頃は、こんな生活がいつまでも、続くのだと信じていた・・・。そう信じていたのだ・・・。


 



 ・・・あの日、俺は珍しく、森の中で素振りをしていた。子供ながらに、道場ばかりではなく、たまには気分転換したかったのかも知れない。でも、こんな話を聞くくらいだったら、行かなきゃよかったと後で思った。どこからか声が聞こえて来る・・・。


【男1】

「お前、刀馬(とうま)さんの息子さん達のことどう思う・・・?」


【男2】

「実力は、やはりすごいだろう・・・。」


【男1】

「そうだな・・・。千年(ちとせ)君はすごいな。まだ5才だってのに、この間、道場で自分の背丈の2倍以上ある大人を相手に試合をして勝ったそうだよ。」


【男2】

「あーいうのを千年(ちとせ)に1人の逸材っていうのかね。名は体を表すって言うが、本当に素晴らしい限りだ。」


【男1】

「そうだな・・・。そしたら万年(はんねん)様は・・・。」


【男2】

万年(はんねん)に一人の天才、だな・・・。だが・・・。」


【男1】

「あぁ・・・。あの人は、なんだか不気味・・・だよな・・・。人を寄せ付けないというか・・・。刀馬(とうま)さんが、人が良くて器があるだけに比べちまうよな・・・。」


 その二人の男は、そんなふうにゲラゲラしゃべりながら、森の中を楽しげにこちらへ歩いて来る。千年は、いてもたってもいられなくて、そいつらの前に出る。



千年(ちとせ)

「おい。ふざけんなよ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ