【黒いアゲハ蝶 後編】
【前回のあらすじ】
こんにちは。有馬波瑠海です。(*´-`)
趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)
※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)
姉妹作品【闇に沈む侍】(完結)
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師匠は、辛かったのだろう・・・。アタイと八雲が自分が教えた忍術で、どんどん人を殺して行っているを見ているのが・・・。アタイと八雲が、どんどん凶悪な殺人害虫になって行くのが・・・。
アタイは、森の中を歩きながら、八雲を見た。伊賀に連れて来られてから、ずっと一緒にいるが、いつも海と同じでいつも無表情で、何を考えているか分からない不思議な奴だ。感情をどこかに置き忘れてきてしまったかのように、笑いもせず、怒りもせず、ただ師走の命令に従って、躊躇なく人を殺していく、アタイと同じ人殺し・・・。
【八雲】
「夜に、またここで落ち合おう・・・。俺は、右、お前は左だ・・・。」
そう言って、八雲は、右の道を歩いて行ってしまう・・・。短く刈り上げられた髪の下に伸びる首。そのうなじには、蜂のような蜻蛉の羽のような入れ墨がよく見えた・・・。
変装をし、顔を隠して里に侵入する・・・。大きな里だから、よそ者だということはばれないだろう・・・。
そして、ある家の前に多くの人が集まっているのを発見した・・・。その中には、ぐったりとした子供を抱えながら来る人も多かった。
あの家では、病の治療でもしているのだろうか・・・?
人に紛れて、その家に行ってみると・・・。
(どうして・・・。こんな所に・・・。あのくの一達が・・・?)
そこにいたのは、あの時・・・竜に選ばれしモノと共にいた、確か名前は・・・。
【チヨ】
「ホタル、ネネ、お昼ご飯にしましょう・・・。」
患者がいなくなったところで、家の奥から、一人のおばあさんが出て来て、あのクノイチ達を家の中に呼んだ・・・。
アタイは、裏口からこっそり、屋根裏へと忍びこんだ・・・。
そして、天井板の割れ目から三人を見る。楽しげにご飯を食べていた・・・。
・・・東の忍びを見つければ、生け捕りにし、俺のところに連れて来い・・・。
それが、師走さんからの命令だった。アタイは、一匹の黒アゲハチョウを天井の板の隙間から放つ・・・。
・・・実体化忍術・・・黒アゲハ・・・
気を黒い蝶の形にし、羽からでる美しい、粉・・・鱗粉は、今回は眠り粉を含んでいる・・・。
目の前にいる三人は、すぐに眠りにつくだろう・・・。眠ってしまえば、後は簡単だ・・・。
三人は、黒アゲハに見とれていたが、数分もしないうちに、眠りについた。
アタイは、家の外に出ると、玄関の戸に【只今、外出中】と書いたの張り紙を貼った。三人がいた部屋に戻れば、その場に倒れるように眠る三人がいた・・・。
【紫雲】
「さぁ・・・。どうしたもんかな・・・。」
師走さんに命令されて、海と共に伊賀の城近くに来ていた東の連中を殲滅しに行った・・・。海の出す霧の中でアタイの蜂はを氷雨とかいうあいつを殺るはずだった・・・。でも、あの場にいたもう1人の少年が仕掛けた罠に気づかなかったアタイはまんまと捕まり、捕まったアタイに気をとられた海は、その気をとられた一瞬で、氷雨とかいう少年に倒された・・・。
【紫雲】
「アタイを・・・殺しなよ・・・。情けは、いらない・・・。」
アタイがそう言うと、あいつは、まるでガキを叱るような声音で、アタイを呼んだ。見れば、あいつは何故か悲しそうな顔をして、アタイのことを見ていた。
おい・・・。とあいつに呼ばれて顔を上げる。これで、死ねる・・・。そう思った・・・。でもあいつは・・・。
【氷雨】
「・・・殺せとか・・・。そんなこと言うなよ。だって、お前。生きたくても、生きられなかったやつがこの世には沢山いるんだから・・・。」
なんであいつは、敵であるアタイに、あんなに悲しそうな顔をしたんだ・・・?なんで、あいつはアタイなんかに・・・。
【氷雨(ひさめ)】
「・・・お前は、まだ生きているんだ。心臓が、動いてるんだ・・・。だから、そんなこと言うなよ・・・。」
そう言うと、あいつは楽しそうに言った。
【氷雨】
「そうだ!お前、紫雲とか言ったか?俺達と一緒に東の里に来いよ!そしたらきっと、死にたいなんて、思わねぇーぜ!だって、東の里は、すんげー良い里なんだ!だから、一緒に来いよ!」
あいつは、ワケわかんないくらいの笑顔でアタイにそう言ってきた・・・。アタイはただその笑顔がまぶしくて、嬉しくて・・・。ずっと見ていたいと思った・・・。コイツについて行けば、アタイも少しは、まともな人間になれるかも知れないって、師匠が望んでいた、人を癒すアゲハ蝶になれるかも知れないってそう思った・・・。
【紫雲】
「ア、アタイは・・・。」
その時だった、一平と言う少年が叫ぶ。
【一平】
「氷雨!時雨がこっちに走って来る!」
見れば、見えない糸の上を走り城から脱出して来る竜に選ばれしモノと、それを追う沢山の伊賀の忍び達だった・・・。
【紫雲】
「・・・ふっ。バカなやつ・・・。行くわけないだろう?」
アタイがそう言うと、氷雨は言った。
【氷雨】
「あっそう。」
氷雨は、そう言うと、子供と赤ん坊を抱えてこっちへ走ってくる少年の方へと駆け出して行った。・・・アタイの前から、光が消えた・・・。そう思った。
だけど・・・。
あいつは、走ってる最中一瞬こちらを振り向いた。そして、言った。
【氷雨】
「気が変わったら、いつでも言え!歓迎するからよ!」
ワケわかんないくらいの笑顔で、あいつは確かに、そう言ったのだ・・・。
・・・どれくらい経っただろうか?ホタルは目を覚ます。辺りはすっかり暗くなっていた。隣では、ネネと、チヨ様が寝ている。ホタルは、二人を起こす・・・。
【ネネ】
「ふぁああぁ・・・。あれ?三人揃って寝ちゃったのね・・・。珍しいこともあるものね・・・。」
【チヨ】
「今日は、沢山患者さんが来たから、疲れてたのさ・・・。さぁ、夜ご飯の支度をしましょう・・・。」
そう言うと、ネネとチヨ様はゆっくりと立ち上がった。
ホタルは、部屋を見渡して、あれ?と思う。
【ホタル】
「黒アゲハ・・・、どこに行っちゃったのかな・・・」
部屋のどこを探しても、あの美しかった黒アゲハは姿を消していた・・・。
暗い森の中の道を進むこと1時間。ようやく八雲と別れた所まで戻ってきた。八雲は、既にその道でアタイのことを待っているようだった。
【紫雲】
「悪いね。待たせたみたいで・・・。」
【八雲】
「いや・・・。なんやかんや、俺も今来た所だ。」
八雲は、そう言うと伸びをする。
【八雲】
「俺の方は、ハズレだ・・・。お前の方はどうだった?紫雲・・・。」
八雲は、アタイの方を見て、聞いてきた・・・。わずかに吹いた風がアタイの髪を揺らし、八雲と同じ、うなじの入れ墨を撫でる・・・。
【紫雲】
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
・・・誰も、いなかった。・・・




