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【時雨の里】  作者: 有馬波瑠海
【第8章】伊賀の国~時雨の隠された力~
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【 脱出 】

【前回のあらすじ】

伊賀の城の外、深く掘られた堀の外側で、氷雨(ひさめ)達は伊賀の刺客、(かい)紫雲(しうん)を倒し、時雨(しぐれ)が脱出して来るのを待っていた。一方で、連雨(れんう)のクナイに刺されながらも、師走の元から連雨(れんう)とその弟を連れて逃げ出した時雨(しぐれ)は・・・。


こんにちは。有馬波瑠海(ありまはるか)です。(*´-`)


趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)


※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)


今回は、そんな私が書く【時雨の里】その第三十五話目です!(。-人-。)



姉妹作品【闇に沈む侍】(完結)

https://ncode.syosetu.com/n3500gt/


新連載【あやかしの国に渡る少女】連載中

https://ncode.syosetu.com/n6477gu/


Twitter始めました!(*´・∀・)ノ

@xGUlpsT6bU6zwi1  


投稿のご連絡、小説内で扱かったイラストなどをツイートしています!( ・`ω・´)

その頃、時雨(しぐれ)連雨(れんう)は・・・。


 時雨(しぐれ)は、連雨(れんう)とその弟をかついで屋敷の外へと逃げのびていた。すると、そこへ1羽カラスがやって来る。小波(さざなみ)だ。一度、抱えていた連雨(れんう)をそっと地面へと下ろすと、連雨(れんう)に赤ん坊を任せる。そして膝に手をついて息を整えるよう試みる。


はぁ・・・はあ・・・はぁ・・


小波(さざなみ)

「カァー!」


 小波は、地面へ降り立つと時雨を見上げて鳴いた。


時雨(しぐれ)

「・・・なるほど、あそこの塀を越えれば、一平(いっぺい)が糸を張っているのか・・・。」


 逃げ道は、分かった。後もう少し・・・。時雨は体を起こそうした。しかし・・・。


   ・・・くっ・・・。


 ゲホッゲホッゲホッゲホッゲホッ・・・・・・・・・激しくむせ、手で口を覆う。


小波(さざなみ)

「カァーーーーーーーーーーーー!!」


 小波(さざなみ)がけたたましく鳴いた。

 

時雨(しぐれ)

「はぁ・・・はぁ・・・大丈夫だ、小波(さざなみ)・・・。はぁ・・・はぁ・・・」


 手を見れば、むせた時に出た血がベッタリとついていた。時雨はギュッとその手を握りしめる。



 ・・・出血が酷い。目の前はかすみ、足も思うように動いてはくれない。だが、いつ敵に襲われるか分からない、この敵の陣地で休んでいる訳にはいかない。時雨(しぐれ)は自分を奮い立たせる。



 そんな中、連雨(れんう)は親を失った悲しみと共に、大きな罪の意識にさいなまれていた。時雨(しぐれ)の背中からは、おびただしい量の血が自分と弟を抱え、走る度に流れ落ち時雨の命を削っていた。いつ敵が襲ってくるか分からない状況で、自分は自分をたすけてくれた恩人を傷つけただけではなく、ただ身を任せ、担がれるしかないお荷物状態。涙が溢れる。


連雨(れんう)

「にぃちゃん。もういい。俺を置いて行ってくれ・・・。・・・でも、ごめん。弟だけは、弟だけは・・・。」


時雨(しぐれ)

「・・・それ以上言うな・・・連雨。お前が、面倒をみてやるんだろ?父上と母上がしてやりたくても、出来なかったことを、お前がしてやるんだ。だから、もう泣いてはダメだよ。・・・分かったかい?」


 時雨(しぐれ)は、笑顔で連雨(れんう)に語りかける。


連雨(れんう)

「うん・・・。」


 しかし・・・


時雨(しぐれ)

「ぐはっ!」


 後ろから何かが肩に刺さる。見れば、時雨(しぐれ)の右肩には、吹き矢をが刺さっていた。時雨(しぐれ)はとっさにその矢を引き抜く、するとその吹き矢には、糸がくっついていた。体の力が急に抜けその場に膝をついた。屋根の上からこちらを見る、17才くらいの少年・・・。


八雲(やくも)

「俺は八雲(やくも)・・・。お前を捕らえにきた・・・。吹き矢につく、糸より、強力なしびれ毒をお前の体名内に入れさせてもらった・・・。もう、一歩も動けないだろう・・・?まぁ・・・大人しくしていることだ・・・。」


時雨(しぐれ)

「はぁ・・・はぁ・・・。はぁ・・・。本当によく効く薬だ。だから・・・大人しくしていたら、本当に捕まってしまいますね・・・。なら・・・」


 時雨(しぐれ)は、クナイを取り出した。師匠から教わったこの術は・・・まだ、完璧にできるわけじゃない・・・。でも、ここで使わないで、どこで使うんだ?・・・時雨はクナイに移る自分の目を見た。


 そして、もの凄い勢いで、そのクナイを八雲(やくも)目掛けて投げつける。すると、八雲(やくも)は驚きのあまり、一瞬、時雨(しぐれ)から目を離してしまった。 


 その隙に時雨(しぐれ)は、素早く連雨(れんう)と赤ん坊を抱えあげると、塀を飛び越える。


八雲(やくも)

「まさか!もう動けないはずだ!」


 しかし、八雲(やくも)は、クナイを投げる前、時雨(しぐれ)がクナイに写る自分の目を見ていたことを思い出す。


八雲(やくも)

「なるほど・・・自分自身に暗示をかけたのか。しかし、それも、わずかな時間しかもたぬまい・・・。」


 時雨(しぐれ)は、塀を飛び越えると一平(いっぺい)のかけた糸の上を走る。


 後から追いかけて来た伊賀の忍達が、空中を走る少年を見て、一瞬、戸惑う。


八雲(やくも)

「惑わされるな!糸の上を走っているだけだ。見えない糸・・・それもかなり強度の良い・・・。だが・・・俺の糸に比べれば、こんなのただのタコ糸止まり・・・。」


 そういうと八雲(やくも)は、刀を糸目掛けて投げつける。刀は、まっすぐに見えぬ糸へと投げつけられる・・・。


 堀の向こうにいる氷雨は、とっさに手を伸ばした。


氷雨(ひさめ)

時雨(しぐれ)!飛べー!!!!」


 時雨(しぐれ)は、糸が八雲(やくも)に切り裂かれる前に最後の力を振り絞って堀の向こう側へ飛ぶ・・・。


 すると、氷雨(ひさめ)は、ものすごい勢いで、突っ込んできた来た時雨の腕をしっかり掴んで引き上げた。しかし、引き上げる時には時雨は意識不明で体温がかなり下がっていた。


氷雨(ひさめ)

時雨(しぐれ)!おい!しっかりしろ!」


 飛びうつった時に離れてしまった連雨(れんう)一平(いっぺい)が、最後に飛んで来た赤ん坊を泡沫(うたかた)が抱き止めた。


【ホタル】

時雨(しぐれ)様!酷い怪我・・・。」


 ホタルが駆け寄る。


泡沫(うたかた)

「再会して色々と思うところがあると思うがそれは、後回しだ!」


 時雨(しぐれ)が来た堀の向こうを見ると無数の伊賀の忍がこちらを見ていた。その中には、師走(しわす)の姿もあった。


 それを見た一平は、生唾を飲み込んだ・・・。


一平(いっぺい)

「に、20人はいるか・・・。」



 すると、うたかたは冷静に言う。



泡沫(うたかま)

「・・・50人だ。一平(いっぺい)・・・。」


 泡沫の言葉に、一平(いっぺい)は、顔を真っ赤にする。


師走(しわす)

泡沫(うたかた)、そいつを渡せ。そいつは、お前には手に余る代物だぞ・・・?」


 すると、泡沫はため息混じりに言う。


泡沫(うたかた)

「元々、どっかイカれてるやつだと思っていたが・・・やれやれ、完全に頭がどうかしちまったようだな。俺にはどこにでもいる貧弱なガキにしか見えねぇーよ。」


 すると、泡沫は氷雨達の方を見て、静に言った。


【泡沫】

「お前ら、多勢に無勢だ。逃げるぞ」


 全員が無言で頷く。

 

泡沫(うたかた)

「ホタル。蛍火の術を使って(あずま)の里まで先導するんだ。時雨(しぐれ)のあの怪我は早くしないと手遅れになるぞ。だから、里の場所を悟られぬよう遠回りすることは出来ない。なんとしても、途中であいつらを巻く。」


 全員は了解するとホタルは、懐から、式紙(しきがみ)を出し東と書き、6回破りると印を結んだ。


【ホタル】

「蛍火の術!」


 一つの黄色い光が、真っ直ぐと東の国に目掛けて飛ぶ。


 泡沫(うたかた)は、ホタルに赤子を預けると後方へと回る。ホタルの後ろには時雨(しぐれ)を抱えた氷雨(ひさめ)がつく。


氷雨(ひさめ)

「おら、しっかりしろ時雨(しぐれ)。ホタル、俺の近くにいるんだ!後ろは心配するな。俺がなんとかする。」


【ホタル】

氷雨(ひさめ)様・・・。はい。よろしくお願いします。」


 氷雨(ひさめ)は、時雨(しぐれ)を背負うが時雨(しぐれ)の意識は、完全に失われてしまっていた。ホタルは氷雨(ひさめ)に言われた通り、近くに寄る。


連雨(れんう)

「にぃちゃん!!!」


 一平(いっぺい)に抱えられた連雨(れんう)が叫ぶ。


一平(いっぺい)

「大丈夫!時雨(しぐれ)は貧弱で病弱なやつだが、強い男だからよ。そらよっと。」


 一平(いっぺい)は、連雨(れんう)を左腕に抱え走る。


一平(いっぺい)

「良いか。大人しくしてるんだぞ。オイラが守ってやるからよ。ネネ、こっちだ!」


 一平(いっぺい)に呼ばれ、ネネは一平(いっぺい)の近くへと寄る一平(いっぺい)に続いて東の国へ向かい森の奥へ奥へと走り抜ける。先頭には、赤ん坊を抱いたホタルが木の上を飛び移りながら走り、その後ろを時雨(しぐれ)を背負った氷雨(ひさめ)が続き、そして氷雨のすぐ後ろを連雨(れんう)を抱えた一平(いっぺい)とネネ、そして一番最後に泡沫(うたかた)が来る。


一平(いっぺい)

「ネネ!」


【ネネ】

「分かってるわ!」 


 ネネは、森中のあちこちにクナイを飛ばす。すると・・・


 ドッカーーーーーーーン!バーーーーーーン!!!


 投げたクナイで森中に仕掛けた罠のかせを外し、敵に向かって炮烙火矢(ほうろくひや)を飛ばしたのだ。しかし、伊賀の忍は全くこれにおくさなかった。


 泡沫(うたかた)は、不意に走る速度が遅くなる。一平(いっぺい)は、不思議に思って、泡沫(うたかた)の方を振り向き表情を見た。すると泡沫(うたかた)の目は、今まで見たことがないくらいに冷たい目をしていた。


 印を結ぶ手の動きは一辺の歪みもなく滑らかで、何やら不穏な動きをしていた。何が起こるのかは分からない。しかし、一平(いっぺい)は感じていた、伊賀の忍全員、目の前にいるこの一人の忍によって殺されると・・・。泡沫(うたかた)は、迷いのない手つきで背に背負う忍刀を引き抜く。


一平(いっぺい)

「師匠!!!!ダメだ!!!人を殺しては!!!!」


 時を同じくして、連雨(れんう)は前を走る氷雨(ひさめ)の背に背負われた時雨(しぐれ)を見ていた。


 時雨(しぐれ)は微動だにせず、全身から完全に生気を失っているように見えた。しかし、泡沫(うたかた)が印を結び、刀を抜く寸前で、瞳が一瞬大きく見開かれ、赤く光ったように見えた。すると、突然、


     ゴロゴロドカッン!!!!!


 大きな大木に雷が落ち、燃えながら倒れ、伊賀の忍の行く手を塞いだ。そして、突如として辺り一面真っ白になるくらいの大雨が振りだす。


 先頭を走っていたホタルが足を止めると同時に東の忍び達は、足を止めた。


一平(いっぺい)

「一体・・・これは・・・?」


【小波】

「カァー!カァー!」


 カラスがやって来て、時雨(しぐれ)の上に止まった。泡沫(うたかた)は、手に持っていた刀をしまう。


泡沫(うたかた)

「・・・この雨なら、痕跡も残らないだろう。今のうちだ。早く行くぞ。」


 泡沫(うたかた)はいつものように淡々と言った。泡沫(うたかた)のその様子を見て、一平はふぅーと息を吐き、一安心した・・・。




挿絵(By みてみん)

https://34716.mitemin.net/i537855/

読んでくださり、ありがとうございました!(*´・∀・)ノ

いつも、読んでくださっている全ての皆様に心から、感謝いたします!



今回は、八雲のイラストを載せてみましたぁ~。八雲のイメージは、ちょっと影のあるミステリアスなイメージです。紫雲とは2歳差で、八雲の方が年上になります。(*´・∀・)ノ


 ちなみにこれを描いているのは、この投稿前日の金曜日の夜です笑 ちなみに、明日載せるイラストは、1年以上前に描いたものになります笑 私の載せる絵は、結構昔に描いたものから、前日に描いたものまで、様々です。(元々、物語や、イラストのストックを貯めてから投稿を始めたという理由から・・・)


 そのため、絵は描いているうちに徐々に上達していく?らしいのですが、私の場合は(今でも下手なのですが)、それでもまだ、いい感じ?なやつが載せられたと思えば、あれ、どうしたの?というのが来たり、又、絵柄が全然違ったりとイラストが載せられる度に様々です。(^-^;


暖かい目で、あら?今回は絵が退化したな?笑笑 とか、思っていただけたら、幸いです。( ´・ω・)シ





次回の投稿は、明日の午前9時です!

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