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【時雨の里】  作者: 有馬波瑠海
【第8章】伊賀の国~時雨の隠された力~
43/225

【弟の泣き声】

【前回のあらすじ】

城の外で、時雨(しぐれ)を待つ氷雨(ひさめ)達は、伊賀の忍び、(かい)の襲撃にあっていた。一方、捕らわれた時雨(しぐれ)は、牢屋の中にいた少年、連雨(れんう)と共に、城のどこかに捕らわれているという連雨(れんう)の弟を探すことに・・・。しかし蜂の毒におかさた体は痺れ・・・。



こんにちは。有馬波瑠海(ありまはるか)です。(*´-`)


趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)


※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)


今回は、そんな私が書く【時雨の里】その第三十五話目です!(。-人-。)



姉妹作品【闇に沈む侍】(完結)

https://ncode.syosetu.com/n3500gt/


新連載【あやかしの国に渡る少女】連載中

https://ncode.syosetu.com/n6477gu/


Twitter始めました!(*´・∀・)ノ

@xGUlpsT6bU6zwi1  


投稿のご連絡、小説内で扱かったイラストなどをツイートしています!( ・`ω・´)

ーーーーーーーその頃、時雨(しぐれ)連雨(れんう)はーーーーーーーーー



 連雨(れんう)は、時雨(しぐれ)に自分の家族のことについて話た。連雨(れんう)の両親は、忍びでありながらもとても慈悲深い人達なのだそうだ。そのため、(いくさ)がある度、罪もない人々が死んいくことに心を痛めていたそうだ。


 しかしそれでも、ここ伊賀(いが)の里で自分達を育てていくため、必死で任務にあたっていたのだとことを教えてくれた・・・。そしてそんな中、弟が誕生した・・・。


 連雨(れんう)にとっては、始めての弟だった。


 弟が生まれてから暫くは、家族4人、本当に幸せな時間を過したのだという。しかし、そんな幸せも長くは続かなかった。両親は師走(しわす)の命により、再び、(いくさ)へと駆り出されてしまった。まだ赤ん坊の弟と共に残された連雨(れんう)は、親代わりとなって、面倒を見ていた。


 そんな時、連雨(れんう)が牢屋でワタシの監視をすることになったそうだ。


 だが・・・。ワタシの情報を引き出そうとするためだけに、赤ん坊を人質に取るだろうか・・・。


 そんなことを思いながら、屋敷の中を詮索して行く・・・



 はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・


時雨(しぐれ)

「はぁ・・・ やれやれ、はぁ・・・ なんて広い屋敷なんだ。」


 時雨(しぐれ)は、額に流れる汗を、拭う・・・。毒が体中に回っているのか、視界が歪み、体が重い・・・。そんな時雨(しぐれ)に、背中にいる連雨(れんう)は、心配そうに問いかける。

 


連雨(れんう)

「・・・にぃちゃん。大丈夫か?」


時雨(しぐれ)

「・・・うん。大丈夫だよ。連雨(れんう)。お前こそ大丈夫か?家族のことが心配でたまらないだろう?」


 時雨(しぐれ)は、連雨(れんう)に心配をかけまいと、笑って見せた。


連雨(れんう)

「うん。父ちゃんも母ちゃんも優しいんだ。二人は、どんな敵にも、情けをかけなかったことはないし、女の人や子供には、絶対に手を出さなかった。戦わないで解決できることなら、必ずそうしたし、いつもそうであって欲しいって願ってた。皆には、お前の両親は伊賀の恥だって言われるけど、俺はそうは思わない。父ちゃんも、母ちゃんも優しくて強い、俺の誇りだ。」


 連雨は自慢気に言う。


時雨(しぐれ)

「・・・そうか。お前のご両親は、良いご両親なんだな。」


 時雨がそう言うと、連雨(れんう)はうん。と自信に満ちた笑顔で頷いた。しかし、そんな話をする最中も、時雨(しぐれ)の体は悲鳴を上げていた。


 伊賀(いが)の蜂に仕込まれていたであろう痺れ薬は、時雨(しぐれ)の体の動きを鈍らせ、その体を動かす度に時雨(しぐれ)の体力を削った。


 しかし、幸運なことと言うべきか、不思議なとこに屋敷の中はまるで人がいる気配がしなかった。 


 そして、人の気配のしない屋敷の中をどんどん進んで行くと、オギャーオギャーと赤ん坊の泣く声が聞こえた。


連雨(れんう)

「にぃちゃん!俺の弟かも知れない!上の階から聞こえた!」


 連雨(れんう)は叫んだ。


時雨(しぐれ)

「よし、分かった!」


 時雨(しぐれ)は、屋敷の上へと繋がる階段を登る。しかし、登る途中で時雨(しぐれ)の痺れた体が上の階で起こった悲惨な現実を感じとるかのように寒気がした。



    ・・・血の臭い・・・



 階段を登るとそこに広がるのは、二人の忍の亡骸と、その二人の忍が守るようにして抱かれた赤ん坊の姿だった。そして、その亡骸の前には、血に染まった刀を持つ師走(しわす)の姿だった。


連雨(れんう)

「父ちゃん!!!母ちゃん!!!」


 連雨(れんう)は、叫び、時雨(しぐれ)の背中から降りようとする。しかし、それを時雨(しぐれ)が自分と連雨(れんう)を縛り上げたヒモと、時雨(しぐれ)の鍛え上げられた腕がそれを阻止した。


時雨(しぐれ)

「ダメだ!連雨(れんう)、動いてはいけない。今、行けば、お前も殺されてしまう。それに、お前の父上と母上はもう・・・。」


連雨(れんう)

「そんな・・・。」


 時雨は、連雨(れんう)が、力なくぐったりするのを背で感じる。


うああああああああああああああああぁああああああああぁああああああああああああああああああああぁああああああ!!!!!!


 連雨は部屋が震えるほど、泣き叫んだ。しかし、そんな連雨嘲笑うかのように目の前の忍びは、言う。


師走(しわす)

「・・・やれやれ、まったく忍が敵を前にして、感情を出すなんてな・・・。お前も・・・そして、お前の親クソだ。忍として生きる価値もない・・・。ゴミは処分するのが、普通だろう?入らないものをいつまでとっておいても、部屋は汚れるだけだしなな・・・。」


時雨(しぐれ)

「ふざけんな!」


 時雨(しぐれ)は、叫んだ。そして、師走(しわす)を睨み付けると、背中にいる連雨に優しく触れる。


時雨(しぐれ)

「良いか・・・。連雨(れんう)の両親は、心優しい素晴らしい忍だった。心を持たないお前にそれが分からないだけだ!」


 時雨は、部屋中に響き渡るような大声を上げて、そう叫んだ。しかし、師走は表情1つ変えずに言う。


師走(しわす)

「ふ・・・心を持たない?・・・では、逆に聞くが、心を持たなければならない理由はなんだ?心、情、優しさなんてのは、忍をダメにする。」


 すると、連雨(れんう)は袖口からクナイを取り出すと、時雨(しぐれ)と自分とを結んでいたヒモを切り裂いた。そして、それと同時に師走(しわす)に斬りかかる。



ああああああああぁぁああああああああああああぁああああああぁああああ!!!!うああああああぁああああああああ!!



 師走(しわす)はその一連の行動を虫けらを見るような冷めた目で見る。


時雨(しぐれ)

連雨(れんう)!よせ!!」

 

 時雨は叫んだ・・・。




 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





 一瞬の出来事だった。我にかえると自分の目の前にあったのは、今の今まで自分を守ってくれていた少年の背中だった。自分の手に自分を守ってくれた人の真っ赤な血が、クナイをつたって自分の手に落ちてくる。


 自分が師走(しわす)に向けて切りつけていたはずのクナイは少年の背中に突き刺さっていた。この時、始めて、自分のやってしまったことを自覚した。


・・・連雨(れんう)はクナイから手を離す。




・・・オギャー・・・オギャー・・・オギャー・・・


   赤ん坊の泣き声が響き渡った・・・。


 時雨(しぐれ)は、背に連雨(れんう)のクナイを受けながら、連雨(れんう)を殺そうとした師走(しわす)の一刀をとっさに腰から引き抜いた木刀で防いでいた。木刀と刀が噛み合って、小刻みに二つの刀の刀身が震えている。


 苦しげに顔を歪める時雨(しぐれ)とは対象的に、師走(しわす)は不適に笑う・・・。


  ・・・グハッ・・・ 


 口から、吐き出された赤黒い水・・・。血・・・。



 時雨(しぐれ)は、自分の背中と口からおびただしい量の血が流れるのを感じながら、背後で力が抜けて座りこんだ連雨(れんう)に語りかける。


時雨(しぐれ)

「・・・・・・(れん)・・・、失ったものは、帰っては来ない・・・。だけど、今、あるものはその手で守ることが出来るんだよ・・・。


 死を恐れず、最期の最期まで、お前の弟を必死で守った、お前のご両親のように・・・。(れん)・・・、お前の両親は、敵討ちなんて望んで、ない・・・。


 二人が願っているのは、お前とお前の弟が笑っている未来だ・・・。お前には、心がある・・・。優しさもある・・・。お前の両親と同じように・・・。弟を守れ!!!連雨(れんう)!!!」


 時雨(しぐれ)は、叫んだ。少年を再び立ち上がらせるために・・・。


 連雨(れんう)は、何かに突き動かされたように弟の元へと走り、弟を抱き抱えた。師走(しわす)がその後を追おうとするが、連雨(れんう)の方へ気がとられた一瞬のすきを見て、時雨は、体を思いっきりひねり師走(しわす)の顔面に重い蹴りを入れた。


【時雨】 

「お前の相手は、ワタシだ!!!!」


 師走(しわす)は、時雨(しぐれ)のあまりの一撃に体勢を崩してたおれこむ。それを見た時雨(しぐれ)は、一平特性の煙玉を投げつけた。


 煙が消えるとそこには、すでに三人の姿は無かった。師走(しわす)は、やれやれと立ち上がろうとするが、視界がボヤけて上手く立ち上がることが出来ない。


 その時、自分の太ももに針が刺さっていることに気づく。時雨(しぐれ)は一撃を自分に入れる際に自分に射し込んでいたのであった。


 騒ぎを聞き付けた、師走(しわす)伊賀の忍達が師走(しわす)の元へ駆けつける。刺さった針を抜きながら、師走(しわす)は低く冷酷な声音で言った。


師走(しわす)

「竜に選ばしモノを捕らえろ・・・。赤子とガキは殺せ・・・。」



 しかし、その時だった。


ドッカーーーーーーーーーン!!!


 大きな爆発音がする。何事だろうか・・・。城の外にいる忍び達は、海が抑えているはすだ・・・。すると、慌てた様子で一人の忍が入って来た。


【伊賀の忍】

師走(しわす)様、大変です!他国機密情報庫が、爆破されました。」

 

 なるほど・・・この部屋に来る前に、あの少年・・・爆弾を仕掛けていやがった。しかも、情報が全てと言われる忍びの国の他国機密情報庫を爆破するとは・・・。


師走(しわす)

「ふ・・・ふふふふ。なるほど・・・。」


 師走(しわす)は、不適な笑みを浮かべた。


師走(しわす)

「流石は龍に選ばれし者ということか・・・。だが、あの体で・・・しかも二人のガキを庇いながら、逃げられまい・・・。」


 師走は楽しげに笑った。



挿絵(By みてみん)

https://34716.mitemin.net/i536290/


読んでくださり、ありがとうございました!(*´・∀・)ノ

いつも、読んでくださっている全ての皆様に心から、感謝いたします!



次回の投稿は、明日の午前9時です!

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