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【時雨の里】  作者: 有馬波瑠海
【第8章】伊賀の国~時雨の隠された力~
35/225

【・・・声・・・】

【今回のあらすじ】

敵に襲われ、川へ落ちてしまった時雨と葉姫は、なんとか、川岸へと辿り着き、一時、川岸で見つけて洞穴に避難したのだが・・・。


こんにちは。有馬波瑠海(ありまはるか)です。(*´-`)

趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)




※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)




今回は、そんな私が書く【時雨の里】その第三十五話目です!(。-人-。)


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葉姫(ようひめ)は、ホタルが作ったオニギリを美味しそうに食べながら言う。


葉姫(ようひめ)

「このオニギリを、作られた方は、時雨(しぐれ)殿のことを心から思っておられるのですね・・・。優しく、あたたかい味がいたします。」



時雨(しぐれ)

「・・・。優しくあたたかい・・・ですか?」


 時雨(しぐれ)は、くらくらする視界で倒れそうになるのを必死にこらえながら言った。




葉姫(ようひめ)

「・・・はい。この方は、きっと時雨(しぐれ)様のことを、お慕いしておられるですよ。」


時雨(しぐれ)

「・・・慕う?・・・ですか・・・。」


 ハァ・・・。ハァ・・・。息が切れる。この感覚は今まで幾度となくあじわって来た・・・。しまった・・・。このままでは・・・。頭が締め付けられるように痛む・・・。目の前にいる、葉姫(ようひめ)が、かすんでいく・・・。



葉姫(ようひめ)

時雨(しぐれ)殿は、この方のことをどう思って・・・。」



     ・・・バタンッ・・・



 完全に自分の体を支えられなくなった時雨(しぐれ)は、その場に倒れこんでしまう。葉姫(ようひめ)が自分の名を呼んでいる・・・。


 起きなくては・・・。時雨(しぐれ)はそう思うのだが、結局その思いとは裏腹にそのまま意識を失ってしまった。














 嵐吹き荒れる中、扉を何かが叩く音がしてホタルは目を目をさます。カァー!!!カァー!!!

扉の外には小波(さざなみ)が慌てた様子でいた。


【ホタル】

小波(さざなみ)!どうしたの?まさか、時雨(しぐれ)様達に何かあったんじゃ!」


 隣で寝ていたネネも、騒ぎに気づいて起き上がる。


【ネネ】

「・・・ホタルちゃん、どうしたの?」


【ホタル】

小波(さざなみ)が一人で帰って来たの・・・。小波(さざなみ)時雨(しぐれ)様と、師匠は、どうしたの・・・?」



カァー!!!カァー!!!カァー!!!カァー!!!!!!


 小波(さざなみ)は、けたたましく鳴き続ける。


【ホタル】

「きっと二人に何か、あったんだわ!」


【ネネ】

「えっ!!!待ってて!アタシ、一平(いっぺい)様と、氷雨(ひさめ)様、起こして来る!!」


 ネネは、一平(いっぺい)氷雨(ひさめ)を起こしに隣の小屋まで行く。ホタルは忍装束に着替えながら、すると、ネネは一平(いっぺい)氷雨(ひさめ)を起こしてやって来た。全員揃って身支度を整えるのにそんな時間はかから無かった。


氷雨(ひさめ)

小波(さざなみ)・・・。時雨(しぐれ)と師匠に何かあったって、本当か?」


 小波(さざなみ)は、カァー!!!と強く鳴いた。


一平(いっぺい)

「一体、二人は今どこにいるんだ・・・。」


 ホタル懐から、一枚の札を出しそこに時雨(しぐれ)の名を書き記す。そして8枚に千切ると手の中に入れ印を結んだ。




【ホタル】

「・・・妖法忍術(ようほうにんじゅつ)・・・螢火(ほたるび)の術・・・」




 ホタルは手の中の粉々になった札をふぅ~と吹く。するとそのバラバラになった札はまるで蛍のような小さな黄色い光を放ち、嵐の中を飛び立った。


【ホタル】

小波(さざなみ)、疲れていたら、あなたはこの小屋で舞っていても良いのよ・・・。後は私達に任せて・・・。」


 小波(さざなみ)は、首を横に振る。


【ホタル】

「そう、分かったわ・・・。」


 ホタルは、そう言うと皆の方を見て言う。


【ホタル】

「・・・今、螢火の術を使ったわ・・・。あの黄色い光の方向に時雨(しぐれ)様達がいる・・・。」


氷雨(ひさめ)

「よし!出発だ!」


 4人と1匹は夜の嵐の中に飛び出した。真っ暗な森の中をひたすら黄色い光を追って走る。風が横に上に自分達を襲う。地面はぐちゃぐちゃで、今にも足をとられそうだった。


【ホタル】

「皆!大丈夫!?」


・・・・・・と、その時だった。




氷雨(ひさめ)

「ホタル!危ないっ!!!!!」


 見れば、嵐の暴風によって折られた木がホタル目掛けて、すごい速度で落ちてきたのだ。


 氷雨(ひさめ)は、木の下敷きになりそうだったホタルを身一つで飛び込み、間一髪のところで助けた。


氷雨(ひさめ)

「くっ・・・・・・。」


 氷雨(ひさめ)は、左腕を一瞬押さえる。


【ホタル】

氷雨(ひさめ)様!大丈夫?助けてくれて・・・ありがとう。」


 ホタルが心配そうに氷雨(ひさめ)の腕を見る。しかし、氷雨(ひさめ)は、罰が悪そうに顔を背けてしまった。


氷雨(ひさめ)

「お、おぅ・・・。大丈夫だ。礼はいらねぇー。急ごう。










  ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・






 熱にうなされて、夢なのか・・・現実なのか・・・分からない・・・。真っ暗な森の中をただ、何人もの人間がひたすら走っている・・・。




 彼等は、誰かを探しているのだろうか・・・?


 誰かの名前を叫んでいる。誰だろう・・・?



 どんどん近づいて来る・・・。


・・・・・・れ!!・・・・・ぐれ!!しぐれ・・・しぐれ!!・・・時雨(しぐれ)・・・!!!


・・・あれ?名前・・・呼ばれてるのか?


 ・・・兄上・・・ホタル・・・一平(いっぺい)・・・ネネ・・・小波(さざなみ)・・・。皆の声が聞こえる。




 ・・・時雨(しぐれ)・・・時雨(しぐれ)様・・・時雨(しぐれ)・・・時雨(しぐれ)

時雨(しぐれ)・・・。




 ・・・起きるのだ・・・時雨(しぐれ)よ・・・

  ・・・だれの声だ?・・・


 一人だけ、分からない・・・。この太くて低い、この声は一体? ワタシは誰に呼ばれたんだ・・・?

   



 目を開ける。そこには、ホタルと氷雨(ひさめ)の姿があった。ホタルは、氷雨(ひさめ)の左腕に包帯を巻いていた。


時雨(しぐれ)

「二人とも・・・。なぜ、ここに・・・?」


 虚ろな眼差しで二人を見つめる。


【ホタル】

「良かった・・・。時雨(しぐれ)様、目が覚めたのね。薬、もうできるから、大人しくしていてね。今、ネネちゃんと、一平(いっぺい)様が敵がいないか偵察に行ってくれてる。安心して休んでて良いのよ。姫様も私と氷雨(ひさめ)様でお守りするわ・・。」


 すると、近くにいた葉姫(ようひめ)様は弱々しく申し訳なさそうな声色で言う。


葉姫(ようひめ)

「ごめんなさい。わたくしのせいで、こんなことになってしまって・・・。」


 姫は、丁寧に頭を下げた。息が切れて重い体に力を入れる。ぐらぐらと揺れる視界の中、頭をゆっくりと動かして姫様の方を向く。


時雨(しぐれ)

「はぁ・・・はぁ・・・姫様・・・。謝らないで・・・ください。謝らなくてはならないのは、ワタシです。申し訳ございません。少し・・・。城に着くのが遅くなってしまいます・・・。」



葉姫(ようひめ)

「良いのです。どうか、時雨(しぐれ)殿は、ゆっくりと体をお休めください。あなた様は、命の恩人です。もう、わたくしは大丈夫ですから・・・。」


時雨(しぐれ)

「そういうわけには・・・。」


 時雨(しぐれ)は起き上がろうとするが、体に力が入らず地面から、体を起き上がらすことができない。


こんなところで・・・。意識を保たなくては・・・。時雨(しぐれ)は必死に体に力をこめようとするのだが、言うことをきいてくれない。ホタルは、薬を持って来て、ワタシの体を支えると飲むように言った。


【ホタル】

時雨(しぐれ)様。これを飲んで・・・。」


 ホタルは、大きな葉に乗せた薬をワタシに飲ませる。その薬を飲み終わると、必死に保っていた意識がどんどん闇へと引き戻されてしまう。




   ・・・大丈夫よ・・・時雨(しぐれ)様・・・




 意識が再び闇に落ちる瞬間、ホタル声が聞こえた気がした。

いやぁー相変わらず時雨さんは、体が弱いですね。( ̄▽ ̄;)


昔から時雨が体調を崩す度に、氷雨やホタルが世話をしているので、この二人は病人の世話が結構得意だったりします。(*´・∀・)ノ


料理で言えば、時雨が体調を崩すたびに、氷雨は、お粥を作ってあげるので、それもあって料理の腕があがったんですね・・・。(*´-`)


読んでくださり、ありがとうございました!

次回もまた、お楽しみに!(*´-`)




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