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【時雨の里】  作者: 有馬波瑠海
【第七章】五人の忍と大月山
30/225

【白い雨と共に生まれた子】

【今回のあらすじ】

 過酷な旅から戻って来た、時雨、氷雨、ホタル、ネネ、泡沫、そして小波(カラス)は、本流の村の本家に帰って来たのだが・・・


こんにちは。有馬波瑠海(ありまはるか)です。

(*´-`)



趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)



※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)



今回は、そんな私が書く【時雨の里】その第三十話目です!(。-人-。)


姉妹作品【闇に沈む侍】連載開始!もし、よろしければ、こちらも合わせてご覧ください!



【闇に沈む侍】

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 それから、時雨(しぐれ)泡沫(うたかた)に連れられて、貧困の村や、戦の跡地などを訪れた。そこはどこもこの世のものとは思えないほどに残酷な光景が広がっていた。


 貧困の村では、骨と皮だけになった人々が食料を求め徘徊し、戦の跡地では侍や馬の死体から出た血が大地を真っ赤に染めあげ、まるで地獄絵図のような光景。今まで自分達とは無縁だった光景。この時、初めて時雨(しぐれ)達はどれだけ自分達が平和で暮らし、世の中で繰り広げられる残酷な現実を知らずに生きてきたのかを知ったのだ。


一週間後、各地の戦争孤児や、貧困の村で身寄りのない子供を3人連れて東の村へと帰り着く。その後、時雨(しぐれ)達は、旅で見てきた事を五月雨と卯月(うづき)に話し子供達の事情を伝えると、それぞれ東の里内で里子に出されることが決まった。


五人は、暗い気持ちのまま東本家へ戻ったのだった。そして、、、。


【赤子】

「オギャー!オギャー!」


卯月(うづき)

「よし、よし、、、。ほらほら、いい子でしょう?お兄ちゃん達が帰って来ましたよ。」


 居間で卯月(うづき)が、赤ん坊を抱えている。居間に入った五人は、今まで見てきたものを一瞬すべて忘れて、驚く。


時雨(しぐれ)

「・・・母上?その赤ん坊は?」


卯月(うづき)

「あなた達の弟よ。名前、、、まだ決めてないの。二人とも考えてくれない?」


時雨(しぐれ)

「名前・・・。」


【ホタル】

「かわいいー!白くて、まるで雪の結晶のように綺麗な赤ちゃん!」


氷雨(ひさめ)

「・・・お、俺は、名付けのセンスないから、時雨(しぐれ)頼んだ。」


時雨(しぐれ)

「ワタシ・・・かぁ。そうだなぁ・・・。」


 赤ん坊は、真っ白な髪と肌をしており、時おり開かれる目は青く透き通るトンボ玉のような目をしていた。家の外を見れば、銀青竜が祝福してくれるのか、美しい白い雨が降っている。


時雨(しぐれ)

白雨(はくう)・・・かな。」


卯月(うづき)

「それじゃあ、白雨(はくう)で決定ね。」


一平(いっぺい)

「よかったじゃねぇーか。時雨(しぐれ)。お前も今日から、にぃちゃんだな。」

ニカっと笑った一平(いっぺい)が言う。


【ネネ】

「まぁ、でも、氷雨(ひさめ)様よりも、今までも時雨(しぐれ)様の方がお兄さんぽくはあったけど・・・。」


 氷雨(ひさめ)は、なんだかすねた様子で言う。


氷雨(ひさめ)

「それ、どういう意味だよー。」


時雨(しぐれ)

「あははは。でも・・・まさか、ワタシが兄になる日が来るとは、思ってもいなかった。生まれて来てくれてありがとう。白雨(はくう)・・・。」

 時雨(しぐれ)は、優しくそして、嬉しそうに笑う。


【ホタル】

「それにしても、白雨(はくう)くん、可愛いわね!」


 ホタルは、白雨(はくう)の顔を覗きこんでは、いないいないばぁーをした。


氷雨(ひさめ)

「でも、時雨(しぐれ)の銀の髪の毛も珍しいけど、髪が真っ白、珍しいな、、、。目はなんだか、時雨(しぐれ)に似てる気がする。」


【ホタル】

時雨(しぐれ)様も、白雨(はくう)君もとっても綺麗な髪と目をしてて、羨ましい・・・。」


氷雨(ひさめ)

「なんだよ、それ、俺はどうなんだよ?」

氷雨(ひさめ)は、口を尖らせる。


【ホタル】

「も、もちろん、氷雨(ひさめ)様も綺麗よ・・・」

 慌ててホタルは、付け加える。


時雨(しぐれ)

「あ、ありがとうホタル・・・。ははは。」


卯月(うづき)

「・・・抱いてみる?」


 卯月(うづき)は、時雨(しぐれ)白雨(はくう)を優しく渡す。何もかもが小さくて、温かくて、手の中にあるものがこの世の何よりも尊い物なのだということを時雨(しぐれ)は感じた。


時雨(しぐれ)

「・・・生きてる。ワタシの弟が・・・生きてる。」


 村に帰って来て3日目の夜明け前、時雨(しぐれ)は屋根の上に登りくずる白雨(はくう)をあやしながら、泡沫(うたかた)に連れられて見て来た村の外のことを考えいた。白雨(はくう)時雨(しぐれ)を母親の卯月(うづき)以外の人間で唯一抱くことを許した。ホタルや一氷雨(ひさめ)、父親の五月雨が抱いても、凄い勢いで泣くため、昼夜かかわらず世話をする卯月(うづき)は、とても疲れていた。時雨(しぐれ)は、そんな母親を心配し、里へ帰って来てからは、白雨(はくう)の世話を率先して行っていた。誰かが、屋根の上に登って来る気配がした。見れば、忍び装束を着た泡沫(うたかた)の姿があった。


泡沫(うたかた)

「・・・弟を寝かしつけてるのか?お前は、本当に、面倒見がいいな。」


 明け方、大月山の方から涼しい風邪が吹く。時雨(しぐれ)はその風を感じるため、ゆっくりと目を閉じた。


時雨(しぐれ)

「・・・師匠、ワタシ達が見てきた外の世界は、この里の未来なのでしょうか・・・?天泣(てんきゅう)様の力はもう消えかかっている。ワタシ達は、村人以外の人間に里の場所を教えることはしません。だから、他国の人で、東の里の明確な場所を知っている者は少ない。しかし、武力のないこの里は、ひとたび、この里の場所を知られれば、他の国からの侵略は防げないでしょう。この里は、強くならなければいけないのかも知れませんね。」


 泡沫(うたかた)は、物思いにふけるかの如く目を伏せて、重々しい口調で語り出す。


泡沫(うたかた)

「お前達を連れて約一ヶ月。俺は、お前達にこの世の地獄というモノを教えたつもりだ。生きていくというのは、辛く、険しいものだ・・・。生き残るため、仲間、家族を守るために時には、時には、人を殺さなくてはならないこともある・・・。」


 時雨(しぐれ)は、真っ直ぐに泡沫(うたかた)の目を見つめる。泡沫(うたかた)は、僅かに目を背けた。その様子を見て、時雨(しぐれ)は思う。泡沫(うたかた)はいつも少し、いつもどこか冷たい目をしている。しかし正月に予言の巻物を見て以来、泡沫(うたかた)時雨(しぐれ)と話す時どこか迷いのある目をしながら話すことが増えていた。


 しかし、その迷いのある目というのも、あからさまなものではなく、どこか違和感があるといった程度のモノだったため、時雨(しぐれ)は特に気にすることもなく、今回も特に泡沫(うたかた)に聞くことは無かった。しかし時雨(しぐれ)は、泡沫(うたかた)に自分の思いを思いきって、話してみる良い機会とみて、真剣な口ぶりで言う。



時雨(しぐれ)

「師匠・・・。ワタシは、この里の家族を守りたい。しかし、ワタシは誰かを守るために誰かを殺すのは、間違っていると思うのです・・・。師匠だって、分かっているのでしょう・・・?」


 長い沈黙。自分の腕の中で弟が動くのを感じる。時雨(しぐれ)は優しく、白雨(はくう)のお腹のあたりをポンッポンと叩く。すると、白雨(はくう)は再びスヤスヤ寝息をたてて気持ち良さそうに眠るのだった。


時雨(しぐれ)

「ワタシは・・・誰よりも強い忍びになりたい。この里を守るため。この里の家族を守るために。」


 朝日が昇り始める。


時雨(しぐれ)

「もう一度、試験を受けさせてください。」


 雲一つない空に太陽の光がさし。東の里は今日もまた、朝を迎えるのだった。

 暫く、シリアスな展開が続いて来ましたが、久しぶりのほのぼの回でしたぁ~(*´-`)


 白雨という名前を決めるのに実は、かなり悩みまして、最初は、小雨(こさめ)にしようとしていたのですが、なんだか弱そうな感じがしてしまうのと、氷雨(ひさめ)と名前が似過ぎていたので断念。続いて細雨(さいう)は、中々変換でちゃんと出てこなくて、めんどくさくなりそうだったのでやめ、(ひょう)はもはや雨の名前ではないし、結果として

白雨(はくう)に決定いたしました。(^-^;



読んでくださり、ありがとうございました!

次回もお楽しみに!(*´-`)


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