【五人の忍、大月山へ】
【前今回のあらすじ】
本流の村での年末年始を過ごした時雨、氷雨、そして泡沫の三人は、新たにネネと一平を加え修行のため、大月山へと向かう。今回は大月山での物語。
こんにちは。有馬波瑠海です。
(*´-`)
趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)
※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)
今回は、そんな私が書く【時雨の里】その第二十五話目です!(。-人-。)
姉妹作品【闇に沈む侍】連載開始!もし、よろしければ、こちらも合わせてご覧ください!
【闇に沈む侍】
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【泡沫】
「いいか。今のお前達が戦場に行ったら、一刻と持たずに死ぬだろう。だが、半年でお前達を戦場死なない人間に育て上げる。いいか。覚悟しておけ。半年後、生きるって言うのが、どれだけ大変なことか、俺が教えてやる。」
山に来てからの5人は、泡沫による死ぬほど厳しい訓練を受けることになった。
最初の1ヶ月間は、体力をつけるため、朝、木刀の素振りを2000回、昼になれば、基本的な手裏剣、苦無などの飛び道具の訓練、夕方になれば、山の中を10キロの荷物を背負って駆け抜ける。夜になって、ご飯を食べ、風呂に入った後は、他国の情勢や、地理、歴史、方言、短歌などを学んだ。
2ヶ月目には、朝の木刀の素振りに加えて、体術の訓練が加わった。
3ヶ月目には、朝、木刀での打ち合いをやり、昼には森の中をかけながら、的に飛び道具を的確に命中させるような訓練が加えられた。
4ヶ月後には、各々の能力と得意武器に応じた特訓を始める。
5ヶ月後には、各々が不得意な武器を完璧に扱えるように訓練した。
これは、そんな生活の続いたある日の出来事・・・。
【泡沫】
「近々試験をする。もし、試験で合格しなかったら、山を降りてもらう。半年で俺は、お前達に一任前に忍法を習得出来るように訓練してきた。これで試験に受からなければ、俺のせいではない。己の覚悟と努力が足りなかったのだ。努力をどんなにしても、忍びは時に戦場の血の池に沈んでいく。つまり、こんな所でつまずいているようじゃ、忍びになる資格はない。荷物をまとめてこの山を降りろ。」
5人は険しい表情となる。
【泡沫】
「それと、なぜ、忍びになりたいのか、お前達に問う。その答えをしっかり答えられれようにしておけ、」
はい。と5人は答えた。その夜は、短歌を作る勉強をした。泡沫いわく、村を出れば、俗世間一般的には、教養として短歌くらい詠めなくてはいけないとのことだったからである。ろうそくに照らされた紙がやけに鮮やかに見える。
【泡沫】
「よし、良いかー。五七五で、しめるんだぞ!出来たやつから見せてみろ。」
【時雨】
「はい。」
【泡沫】
「お、時雨、早いじゃないか。読んでみろ。」
【時雨】
「はい。」
【泡沫】
「ほほう。中々良いじゃねぇ~か。ん?氷雨、お前も出来たのか?見せてみろ!」
【氷雨】
「えっ・・・あっ、、いや~これは・・・。」
泡沫は、氷雨の紙を見るとそこには、書いてあったのは
・・師匠の目 狼みたい マジ怖い・・
【泡沫】
「てめぇ、なめてんのか?」
泡沫は、低い声で呟いた。
【氷雨】
「あ・・・いやー・・・。思いつかないなぁーなんて思ってたら、手が勝手に・・・。へへへ」
【一平】
「はい!師匠!出来ましたぜ!ごほん。
・・氷雨くん 調子にのりて 怒られる・・
いやぁ~我ながら、傑作。」
ネネとホタルはくすくすと笑い、時雨は失笑した。
【氷雨】
「てめぇー一平!よくも、やったな!師匠!オレも、出来ました!
・・・一平の 頭の髪は、雀の巣・・・
【一平】
「誰が!雀の巣だ!いいか、オレの髪は、生まれつき癖毛なんだよ!」
一平は、氷雨の胸ぐらをつかむ。
【氷雨】
「ふん!オレからしたら頭に雀の巣が乗ってるようにしか見えねぇな。見ろ!このオレのさらさらストレートヘアーを!夜の月に照らされたら、月の光が反射するくらいきれいに輝くぜ」
氷雨は、自分前髪をさらっとなびかせた。
【一平】
「なぁんだと!!!!」
【時雨】
「夜の月に照らせれ光るって・・・。蛍じゃあるまいし、、。二人とも落ち着きなよ!」
時雨は、今にも取っ組み合いの喧嘩を始めそうな二人をなだめる。
【泡沫】
「まったく・・・。」
泡沫は、ため息をついた。
【小波】
「カァー!!!!」
ネネは、ふと一平の頰の傷のことを思い出した。
・・思い出す 過去の記憶の 手がかりを・・
一平に頰の傷のことを聞こうと思ってから、半年。結局、聞けずにここまできてしまった。一平とは、毎日顔を会わす。会わす度に聞こうとして、結局、聞けずに一日が過ぎていく。
ホタルは、頭の中に浮かんだ短歌を字にしたためるをやめた。
・・この思い 消えて欲しいと 星を見る・・
墨をつけようとした筆をそっと筆置きに戻した。
【泡沫】
「二人は、できたのか?」
二人は、ビクッとして泡沫を見て、慌てて頭に浮かんだ短歌とは別の短歌を考え始める。
・・・次の日の朝早く・・・
ホタルは、物音がして目を覚ます。布団の中で、音のする方に耳を傾けると、どうやら、小屋の外のからのようだ。隣で寝ているネネを起こさないようにして、ホタルは布団を出ると、そっと小屋の外に出る。外に出ると切り株に腰かける時雨がいた。
ホタルに気がつくと、時雨は声をかけた。
【時雨】
「ホタル、今日は早起きだね。あ、ごめん。起こしたかな?」
【ホタル】
「ううん。たまたま目が覚めたの。気にしないで。」
ホタルは、時雨の隣に置かれた切り株に腰かける。今は、6月で日中は暖かいのだが、大月山の夜と朝は一年中寒かった。
【時雨】
「寒い?」
時雨は自分が着ていた羽織をホタルの肩にかけた。
【ホタル】
「で、でも、時雨様が風邪を引いちゃうわ。」
【時雨】
「大丈夫。山で修行してから少し、体力がついたから。それに、山の環境にもずいぶん慣れた。これくらい何も問題ないよ。それより、ホタル、君はなんだかまだ、寒そうだ。待ってて今薪に火を付けるから。」
時雨は火打石を取り出すと藁に着火し、それによって出来た火種を薪へと移した。
【ホタル】
「ありがとう。・・・時雨様。とっても暖かいわ。」
ホタルは、まだ夜も 空けきらぬ六月の明け方にただ1つ明るく灯された火を見つめながら、ふと、隣に座る少年を見る。色白の肌に、銀色の髪、海のように青い目をしたその少年は、全身傷だらけ手の平には来日も木刀を握り続けて固くなったタコがいくつもあった。1年ほど前ならば、今にも倒れて消えてしまいそうな病弱で儚なげだったその少年の面影はもうなかった。
【ホタル】
「時雨様・・・。」
【時雨】
「ん?なんだい?ホタル。」
時雨は、火に薪をくべながら返事をする。
【ホタル】
「時雨様は、すごいなぁ。本当に・・・。」
【時雨】
「・・・ホタル?突然、どうしたの?」
時雨は、困ったように笑った。
【ホタル】
「だって、時雨様、剣術も勉学もすごく頑張っているんですもの。もちろん、氷雨様も頑張っているけれど、時雨様にはとうてい及ばないわ。実際に剣術の技能も私達5人の中で飛び抜けているわ。勉学だって、昔から良くできる。どうして、時雨様には、雲海になる資格がないのかしら・・・。あっ・・・ごめんなさい。こんなこと・・・時雨様が一番、納得できないと思うのに・・・。」
本心からの言葉だった。こんなことを言って言い立場に自分はないと思う・・・。それでも、どうしても目の前にいる少年に伝えたかった。しかし、少年には、自分の言葉はどこまで響いているのだろう?彼はいつものように笑って言う。
【時雨】
「ありがとう、ホタル。でも、ワタシにとって一番大切なことは、雲海になることじゃないんだ。里の皆を家族を、この手で守り抜くこと。そのためにワタシは、誰よりも強くなる。」
【ホタル】
「ふふっ。本当に時雨様は・・・。昔からずっと、変わらないわね。でも、私はそういう所、素敵だと思うわ。」
【時雨】
「ありがとう、ホタル。よし、そろそろ夜が明ける。朝御飯の支度をしてくるよ。今日は、ワタシが当番だったからね。ホタルは一度部屋に戻るといいよ。」
結局、少年はいつもと変わらない様子で答えた。
【ホタル】
「ううん。私はもう少しここにいることにするわ。」
【時雨】
「そうか。風邪を引かないようにね。じゃ、またあとで!」
昔から少年は、いつも同じ笑顔を他人に向ける。優しくて、暖かくて、しかし、どこか寂しい笑顔・・・。きっと、人には言えない葛藤が彼にはあるのだろうと思う。いつか、彼は心から笑ってくれる日が来るだろうか?そんなことを思っていると・・・。
時雨は、小屋の台所へと入って行った。ホタルは時雨のかけてくれた羽織をギュッと握り、そして思いっきり出す。
・・・あれ?時雨様が、ご飯当番?・・・
【ホタル】
「し、時雨さまー!!!!!まっ、待ってぇー!!!!!ご飯の支度なら、わ、私代わろうかぁ?」
【時雨】
「あっ!ホタル!丁度良かった。味噌汁に入れるのって、砂糖だっけ、それとも蜂蜜?」
【ホタル】
「どっちも、ちがーーーーーーう!!!!そもそも、どうして、味噌汁って言っているのに、味噌以外の物を最初に入れようとするのぉ?」
【時雨】
「隠し味から、最初にいれた方が上手くいきそうな気がしてさ。」
【ホタル】
「隠し味になってないわ!絶対に入れちゃダメよ!」
二人の騒ぎに全員が起きてしまい、結局、時雨以外のホタル、ネネ、氷雨、一平の四人でご飯を作ることとなったのであった。
【時雨】
「み、皆、悪いね・・・。」
【氷雨、一平】
・・・この味覚オンチが・・・
読んでくださり、ありがとうございました!
今回は、ほのぼのよりの物語だったのかな?と思います。相変わらず、時雨さんは料理が下手ですね笑 氷雨、時雨、泡沫の三人で山にいた時は、当番の順番も早かっただろうし、いったい、どうしていたのでしょうか?笑(^-^;
次回は、一平の頬傷の過去について、ネネの視点での物語を投稿します。ちょっと、シリアスな物語になる予定です。よろしくお願い致します。
(。-人-。)




