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【時雨の里】  作者: 有馬波瑠海
【第三章】雨の中に消えた双子の命
10/225

【毒と夢】

 こんにちは。有馬波瑠海(ありまはるか)です。


 昨年は、大変お世話になりました!今年もよろしくお願い致します。(。-人-。)


 初めての小説投稿、初めての連載です。(*´-`)


 趣味での投稿になりますので、のんびりと書きたい時に、書きたい物語を書いていくと思いますので、途中で、あれ?どうしてこんな展開になっちゃうったの?(#・∀・)ついていけないよー?(/_;)/~~ということも出てきてしまうと思いますが、素人が書いた絵日記の延長線だと思って暖かく見守っていただけたら、幸いです。(*´-`)


※イラストは、ある時とない時がございます。あらかじめご了承ください。→あれ?もはや絵日記ですらない?(((((((・・;)



 今回は、そんな私が書く【時雨の里】その第十話目です、、、。 

 自分は斬られたはずだ。時雨(しぐれ)はそう思った。しかし、斬られたはずの自身体は、毒のせいであろう気だるさがあるだけで痛みは全く無かった。代わりにドスンと大きな何かが倒れる音がした。


【???】

「やれやれ、お前、どうしたの?」



 時雨(しぐれ)はゆっくり目を開ける。


一平(いっぺい)

「バーカ!こんなやつに何、ビビってんだよ?いつものお前なら、こんなやつ片手で倒してるだろう?」


時雨(しぐれ)

一平(いっぺい)?なんで・・・ここに?」


 見ると、木刀を持った一平(いっぺい)が伸びて泡を吹いている山賊の腹の上にひょいっと乗っかている。そこへ、誰かが走って来る。


氷雨(ひさめ)

「ホタル、時雨(しぐれ)!大丈夫か!?」


小波(さざなみ)

「カァー!!!」


 カラスの鳴く声がする。あぁ、そうか。助かったんだとそう思った。もう、危険はない。誰も死なない。そう思った途端、時雨(しぐれ)の意識は再び真っ暗な闇の中に吸い込まれていってしまった。


一平(いっぺい)

「お、おい!時雨(しぐれ)?どうした!」


【ホタル】

時雨(しぐれ)様!」


氷雨(ひさめ)

「しっかりしろ!時雨(しぐれ)!しっかりするんだ。」


挿絵(By みてみん)

https://34716.mitemin.net/i518791/


・・・・・夢を見た。不思議な夢。シャリン・・・、シャリン・・・シャリン・・・、シャリン・・・、錫杖(しゃくじょう)をつく音。真っ白な白い着物をまとった若い男が真っ暗な森の中をゆっくりと歩いている。その男が歩く度に真っ白な白の着物が美しく舞う・・・不思議な夢だ。


 ここは、ホタルの家の一間。


【ホタル】

「ボタンおばあ様。あるだけの解毒薬を持って参りました。」


【ボタン】

「どれどれ、診てみよう。」

ボタンは、布団に寝かした時雨(しぐれ)の容態を確認する。


【ボタン】

「こ、これは!ホタル時雨(しぐれ)は体調のことをなんて言っていた?」


【ホタル】

「は、はい・・・。めまいと吐き気それと、震えが止まらないと・・・それに、熱まであるようで・・・。」


【ボタン】

「残念じゃが、ここにある解毒剤はどれも時雨(しぐれ)には効かぬ。」


【ホタル】

「そ、そんな・・・!うぅ、時雨(しぐれ)さまー!!!!!死んではダメ!いやーーーーー!さ!あぁーーーーーー!うぅ。」


 ホタルは時雨(しぐれ)の布団に顔をうずめて泣く。



氷雨(ひさめ)

「バカ!オレを置いていくなんて・・・、!バカ!!!時雨(しぐれ)のばか野郎!オレを助けるんじゃなかったのかよ!ふざけんな!お前なんて、一生許さないからな!うぅ・・・くっ・・・。」


 氷雨(ひさめ)もまた、自分の服の袖に顔を埋める。そんな中、単調な口調でホタル祖母、ボタンは言う。


【ボタン】

「そう。どの解毒剤も時雨(しぐれ)には効かぬ・・・。なぜなら・・・。」


【ホタル】

「うぅ・・・なぜ・・・ヒック、、なら?」


氷雨(ひさめ)

「・・・、くっ・・・なぜ、、なら?」


【ボタン】

時雨(しぐれ)は、毒におかされてなどおらぬ。ただの風邪じゃ。」




 えっ!?!????!?!?!!?





 あまりの衝撃発言に一瞬その場の時が止まる。


【ホタル】

「ででででも!時雨(しぐれ)様は毒矢に刺されたんじゃ!?だって、傷口だって紫色に変色して・・・。」


【ボタン】

「これは、ただの青あざじゃ矢が刺さった衝撃で内出血したのじゃろう。じゃあ・・・めまいに吐き気、震えなんてのは、典型的な風邪の症状じゃ。二、三日も寝ていれば治るじゃろう。」


【ボタン】

「お(きく)、風邪薬を持ってきてくれんかのう?」


(きく)

「はい。かしこました。」


 ボタンは、雪嶺家に仕える女中、花園菊(きく)(はなぞのきく)に風邪薬を持って来るように言う。


時雨(しぐれ)

「・・・兄上・・・。また泣いてるのか?昨日、泣かないって誓ったばかりだろう?・・・それじゃあ・・・三日坊主にもならないよ?」


 目を覚ました時雨(しぐれ)氷雨(ひさめ)を見て疲れた笑を浮かべながら言う。


氷雨(ひさめ)

「こ、これは、涙なんかじゃねぇーよ!お前運んでくる時に、天泣様が、雨を降らせて、そ、その雨が目に入って流れてるだけだ・・・。」


 氷雨(ひさめ)はゴシゴシと、目(こす)ったのだった。


時雨(しぐれ)

「全く、兄上は、しょうがないな・・・。本当に・・・。」


 

 熱にうなされて、時雨(しぐれ)はふたたび目を閉じた・・・。















 どれくらい時間が経っただろうか・・・。近くで鳥の鳴き声が聞こえる。そしてその鳴き声は、だんだんと大きくなっていく、そして・・・


時雨(しぐれ)

「う、うるさいっ!」


 時雨(しぐれ)は、目を開ける。すると顔の横、耳元で小波(さざなみ)がカァーカァー鳴きながら跳び跳ねていた。


時雨(しぐれ)

「・・・小波(さざなみ)?」


 意識ははっきりしてきたもののまだまだ起き上がろうと思えるほど、体は元気ではなくただただ、気だるく重い体に戸惑う。しかし、ふと、自分の横を見ると体が重いのは自分の体調のせいだけではなかったことに気づく。


 近くで鳥の鳴き声が聞こえる。そしてその鳴き声は、だんだんと大きくなっていく、そして・・・


時雨(しぐれ)

「うるさい!」


 時雨(しぐれ)は、目を開ける。すると顔の横、耳元で小波(さざなみ)がカァーカァー鳴きながら跳び跳ねていた。


時雨(しぐれ)

「・・・小波(さざなみ)?」


 意識ははっきりしてきたもののまだまだ起き上がろうと思えるほど、体は元気ではなくただただ、気だるく重い体に戸惑う。しかし、ふと、自分の横を見ると体が重いのは自分の体調のせいだけではなかったことに気づく。


時雨(しぐれ)

「二人とも・・・。」


 氷雨(ひさめ)とホタルは自分の(かたわ)らで寝息を立てて眠っていた。


小波(さざなみ)

「カァーカァー!」


時雨(しぐれ)

「・・・そうか。ワタシは皆にたくさん心配をかけてしまったんだね。小波(さざなみ)、お前にも手間をかけさせたな。」


小波(さざなみ)

「カァー!」


時雨(しぐれ)

「・・・ありがとう。・・・。二人とも、、。ありがとう。だけど・・・。お、重い・・・。」


 時雨(しぐれ)がもそもそ布団から起き上がろうとする気配を感じて氷雨(ひさめ)とホタルは目を覚ます。


氷雨(ひさめ)

時雨(しぐれ)・・・。」


時雨(しぐれ)

「おはよう・・・。兄上。」


【ホタル】

時雨(しぐれ)様・・・。」



氷雨(ひさめ)

時雨(しぐれ)・・・。」


時雨(しぐれ)

「なんだい?兄上。」


氷雨(ひさめ)

時雨(しぐれ)・・・。」


時雨(しぐれ)

「だから、なんだい?兄上。」


 すると氷雨(ひさめ)は下を向いてプルプルと肩を揺らす。そして、


氷雨(ひさめ)

「テメェーコノヤロウ!何、くたばりかけてんだよ!それでも、オレの弟かよ!?くそっ。お前は貧弱すぎるんだ。オレが鍛え直してやる!ほら、立て!外に出るんだ!」


 そう言うと、氷雨(ひさめ)時雨(しぐれ)の布団を()がそうとする。


時雨(しぐれ)

「ちょっ!兄上!無理を言わないでくれ。ワタシは


 病み上がりなんだ・・・。体もまだダルいし・・・。


氷雨(ひさめ)

「そんなこと、知ったことか!」


 氷雨(ひさめ)は、なおも時雨(しぐれ)の布団を強引に剥ぎ取ろうとする。


時雨(しぐれ)

「だから・・・ワタシは病み上がりだと言っているんだよ!」


 そう言うと、時雨(しぐれ)は自分の枕を氷雨(ひさめ)にめがけて投げつける。


氷雨(ひさめ)

「ぐはっ!!!!」


 その枕は真っ直ぐに氷雨(ひさめ)の顔面に直撃し、氷雨(ひさめ)はそのまま後ろにひっくり返る。


【ホタル】

「おぉー!すごーい!」


時雨(しぐれ)

「まったく・・・。もう。少しは休ませてくれ。」


 しかし、氷雨(ひさめ)はそんな時雨(しぐれ)の言葉など全く聞かずムクッと起き上がる。


氷雨(ひさめ)

「・・・、ふふふふ。兄に向かって枕を投げつけるとは・・・。100年早いわ!」


 そう言うと氷雨(ひさめ)は、時雨(しぐれ)に飛びかかり、そして時雨(しぐれ)がそれに応戦する。そんな二人のじゃれあいをホタルはほほえましく思ったのだった。




・・・・・・そして、その夜・・・・・・、





氷雨(ひさめ)

「なんで、こうなるんだよ!ぅ、う"ぉえーーー。」


 氷雨(ひさめ)は近くのタライにお腹の中の物を戻す。


【ホタル】

「あ、頭が痛いわ・・・。」


時雨(しぐれ)

「ふ、二人ともごめんね。ワタシの風邪が、移っちゃったね。」


 時雨(しぐれ)は、二人の頭に水で濡らしたタオルを置きながら言う。


氷雨(ひさめ)

「良いんだ・・・。お前が、元気になったんだったら・・・、。う"ぉーえーーー!」


【ホタル】

「はい・・・。すぐに治るから。気にしないで。」


時雨(しぐれ)

「二人とも、ありがとう。」


氷雨(ひさめ)

「これじゃあ、どっちが看病してたんだが、分からないな。ゲロゲロゲロゲロゲロゲロ・・・・」


時雨(しぐれ)

「兄上なんだか、死にかけたカエルみたいだ。」


氷雨(ひさめ)

「お、お前・・・。体調の悪い兄にな・・・なんてこと言うんだ。ゲプッ・・・。」


時雨(しぐれ)】 

「あ、ごめん。」


 そう言うとホタルは笑った。ホタルが笑うのを見て、時雨(しぐれ)氷雨(ひさめ)も笑う。カラスは三人幸せそうに鳴く。時雨(しぐれ)は思った。これからもずっと三人でずっと過ごしていきたいと・・・。


挿絵(By みてみん)

https://34716.mitemin.net/i518799/


読んでいただき、誠にありがとうこざいました!

(。-人-。)


 第一話目で、時雨は病弱そうな見た目をしていると書きましたが、実は五人の中で一番、体が弱いので、しょっちゅう風邪をひいています。汗汗


 風邪は万病の元と言いますが、この季節ですし、このご時世なので、健康には十分注意していきたいものです。(。-人-。)



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