第五話 ななちゃん、お腹がぐぅ~の巻
ろく、なな、はちの三人は、時が経つのも忘れる程、お話に花が咲いたようで──
ぐぅ~~。
「おなかしゅいたでちゅ」
ななちゃんがペコペコになったお腹を擦りながら言いました。
「じゃあ、ごはんたべにいくでしゅ」
はちちゃんが立ち上がり、食堂の方を指差すと、続けてろくちゃんも……。
「ろくも、おなかしゅきまちた。ななちゃん、これにおきがえして、ごはんいきまちょ」
ななちゃん用の忍装束に袖を通し、ちびっ子くのいちさんの完成です。
三人は勢いよく部屋を飛び出すと、お腹が空いているにも関わらず、全速力で食堂へと駆けていきます。
「おいちのにおいしゅるでちゅ。あっ! ちょっとまってくだちゃい!」
ななちゃんは急に足を止めると、その場にしゃがんでしまいました。
「どうしたでしゅ? ちゅかれたでしゅか?」
はちちゃんが心配そうに声を掛けます。
「どうちたのぉ? ろく、おんぶしゅる?」
優しいろくちゃんも、ななちゃんの隣に屈むと……。
「しゅごいでちゅ! おっちいでちゅ! どんぐりっ!」
道に落ちていたどんぐりに、空腹そっちのけで興奮する三人。
その頃食堂では──
「今日から、かなちゃんの妹ちゃんが来るって聞いてたけど遅いわねぇ。ごちそう作ったんだけどなぁ」
まさか、外でどんぐり拾いに夢中になっているとは思いもしない食堂のおばさんでした──




