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第四話 ななちゃん、がっこのお友達の巻
開いた引き戸から飛び出してきた二つの人影。
「ろくでちゅ!」
「はちでちゅ!」
“ろく”と“はち”──
これが、これからななちゃんが一緒に暮らす二人の名前でありました。
「ななでちゅ! しゃんしゃいでちゅ!」
ななちゃんも自己紹介をすると、忍装束を纏ったろくちゃんとはちちゃんが、駆け寄って来ました。
「えっ? ななちゃん、しゃんしゃいなの?」
「えっ? はちたちも、しゃんしゃいよぉ?!」
「えっ? おなじでちゅねぇ。あっ! しょうでちたっ! おみやげあるでちゅよ」
背負っていた風呂敷を下ろすと、中から道中拾った小石や葉っぱを取り出しました。
「おみやげありがとごじゃましゅ! おへやにはいってくだちゃい」
ろくちゃんとはちちゃんに手を引かれ、ななちゃんは嬉しそうにお部屋へと入って行きました。
「まるで三姉妹ね。あっという間に仲良くなっちゃった。まぁ、これでひと安心だわ」
新たな仲間と出会い、“ろく”“なな”“はち”の三人は、これからこの学校で立派なくのいちを目指すのでありました──