応援で評価ポイントを入れるタイミングについて考えるお話
どうしても応援してランキングに載せたい作品がある。だけどその作品はマイナージャンルで、自分一人がポイントを入れた所で焼け石に水である。そんな状況は多々ある事だろう。
そんな貴方向けに"個人"で出来る効果的なポイントを入れるタイミングを見極める方法を教えよう。
まず、なろうにおけるポイントについて軽く説明しよう。大体の人は当たり前のように知っていると思うので、退屈だと感じた人や読専の方はさっさと③まで読み飛ばす事を強く推奨する。以下目次を掲載する。
『目次』
①ポイントのシステムについて
②ランキングに載せるためにはどうするべきか。(作者編)
③ランキングに載せるためにはどうするべきか。(読者編)
④結び
①ポイントのシステムについて
貴方が一つの作品につき、日間ランキングポイントに貢献できる最大のポイント数は12ポイントだ。その内訳はブックマークする事による2ポイントと「評価する」ボタンを選択する事で2~10ポイントの2種類だ。
そして、このポイントはどちらも一度でもつけてしまったら、"二度目は日間ランキングポイントに計上されなくなる"ので注意が必要だ。
評価する→外す→再評価しても、二度目のポイント分は日間ランキングポイントに集計されない。ブックマークについても同様である。
日間ランキングや小説検索画面上で日間ポイントが反映される時間帯は、なろうの質問板(https://syosetu.com/bbstopic/top/topicid/4950/)によると4時~7時、11時~12時、18~19時と言われている。(具体的に確かめたわけではないが、周期を見る限りでは恐らく24時頃にも変更が反映されているかもしれない)
そして、日間ポイントが効果を失う時間は、24時間後に上記の時間を経過したタイミングだ。例えば、〇月1日の03:00にポイントを投入した場合、〇月1日の04:00時点でランキング上に反映され、〇月2日の04:00時点でその効果を失う。
余談だが、連載作品の「評価する」の仕方が分からない方は、"作品の最新話"の後書きの下あたりまで画面をスクロールさせて見て欲しい。そこにだけ何故か評価欄が出現する仕組みになっている。
最後まで作品を見続けた読者にだけ可能な権利です。はい。
②ランキングに載せるためにはどうするべきか。(作者編)
①で説明したように、各種ランキングに反映されたポイントは1日で効果を失う。そして、人気のハイファンタジーのジャンルでランキングに掲載するために必要なポイントのボーダーは大よそ72ポイントだ。
はっきり言って、この数値は余程の運命力がなければトレンドを外した作品では到達する事は出来ない。
連載中のハイファンタジー作品で、品質の良い作品に対する読者のブックマーク率は、第一話を読んだユーザーの大よそ10%程度だ。これ以上のブックマーク率を獲得する事は基本あんまりない。
そして、トレンドを外した作品のユニークユーザー数は"多くて"大体20人程度に落ち着く。
つまり、マイナージャンルにおいて、投稿毎に貰えるブクマ数は多くても2~3がほぼほぼ上限になるだろう。
次に、評価についてだ。色々な連載中の作品を集計した結果、ブクマした人の5%~20%が作品を「評価する」傾向にある。ランキングに一度登った作品の場合は10%程度に落ち着き、ランキングに登らない作品はブクマに対する評価の割合は増加する傾向がある。
つまり、それなりに良い作品でもトレンドを外した場合、5話投稿して一人から二人に評価されるのが上限だと言える。会心の1話を投稿しただけでハイファンタジーのランキングに載る可能性は限りなく0に近いと言ってもいい。
さて、ここまで説明してお分り頂けるだろうか? 1日で72ポイントを得るのがどれだけ大変かという事が。
マイナー作品で100人からのブクマを得るには、平均20話~40話程必要であり、尚且つ、その間で貰える評価数は10人程度となる。これで合計300ポイントであり、72ポイントは大よそ3~4分の1くらいのボリュームを一日で投稿する必要があるのだ。
6話を1日で連投するとなるとノルマは大よそ1日2万文字だろうか。はっきり言って、このペースで投稿するのはスタートダッシュを除けば現実的に厳しい。
日本における一般的な社会人の中でも"毎日が定時退社で比較的暇な部類"の私の場合、3000文字の一話を書き上げるのに2日~1週間かかる事が多い。書き溜めやストックを全て投入してしまった作者がもう一度ランキング戦略の為に書き溜めを始めると半年更新が滞っても不思議ではないのである。
まぁ、マイナージャンルは所詮マイナージャンルなので、基本的にランキング戦略なんて考えるだけ無駄でしかないというわけだ。とっととランキングに登りたいならトレンドに沿ったテンプレを書いて1話ユーザー500人~1000人程度見込める作品を書いた方が8倍程度は有意義な時間を過ごせる。
ちなみに、私程度の底辺作者でもトレンドを本気で狙えばランキングに載らなくても1話で1000ユニーク程度は獲得出来ている。マイナージャンルを頑なに書いて書籍化を本気で狙っている人は、まずその現実は受け入れるべきでしょう。
え? それだけ一話ユニークがあるのに何で底辺なんだって? そらその作品自体、唐突な思いつきで考えた一発ネタのタイトルとタグで一本釣りしただけで、プロットやオチもロクに考えずに書いた見るに堪えられない実験作だからですよ。HAHAHA(ドゴォ
……という事で、マイナージャンルで1話投稿して2ブクマ貰える品質の作品が書けるなら、テンプレなら一話投稿するだけでブックマーク数50人~100人分手にする事が可能なのだから。マイナージャンルでランキングを夢見るという行為はまさしく虚しい努力でしょう。
ブクマ狙って身体壊す前に粛々と自己満足な作品を書き続けましょう。
③ランキングに載せるためにはどうするべきか。(読者編)
うおおおお!すげー作品を発見した!
普通ならば良い作品に出合えた感動と衝動の赴くままに応援するつもりでブクマと評価ポイントポチーっといきたくなる所だが、"評価ポイントの投入"についてだけは少しだけ堪えてみよう。
まず、ハイファンタジーなどの日間ランキングのポイントボーダーの高いジャンルにおいて、評価ポイント自体が作品の新規読者獲得に寄与する事はあんまりない。少なくとも10人に評価された程度では1話を読み始めるユニーク数が一人も増える事はない。同様にクソ作品を見せられて腹いせで1:1評価投入したところで何も影響しない。
精々作品を書いた作者がソレを見て一喜一憂するだけだ。
じゃあ評価なんて意味ないじゃないか!ふざきんな! と思うのがぜいいんだと思うが工夫の仕方は幾らでもある。
一つは小説検索機能「小説を読もう」にある検索オプションを活用する事だ。
検索結果の並び替え:【日間ポイントの高い順】
このオプションを選択して見て欲しい。すると。
総合ポイント: 48 pt 『日間pt:12pt』
といった形で検索条件に合致した日間ランキングのような形式で"日間ポイント付き"で作品の一覧が降順で出力されるようになる。
これによって、ジャンル、タグ検索、除外検索、詳細条件におけるポイントや文字数、第一話掲載日が2019年度以降に限定する。などといった複雑な条件で自分だけの日間ランキングを検索する事が可能だ。というか日間ランキングページ自体要らなくn(ドゴォ
……そして、詳細条件検索における、抽出条件にある『ブックマークしている小説』にチェックをつけて日間ポイントの高い順で検索してみて欲しい。
現在の自分のお気に入り作品の日間ポイントの一覧が出力される。
その中で、ハイファンにおける日間ランキング掲載ボーダーである72ポイントに近い水準までポイントを獲得している作品に対して「評価する」をしてあげて欲しい。
適当なタイミングで評価するより、貴方の「評価する」のポイントの価値が跳ね上がる事でしょう。むしろ、"たった一人"で日間ランキングに掲載される作品を操作する事さえも可能だ。
お分かりいただけるだろうか、この機能の強力さが。まさしく全能の神になった気分になれる程だ。
また、小説検索画面と小説情報画面では実際のポイント数にラグがある。例えば、小説検索画面の日間ポイント順で検索していて。
総合ポイント: 48 pt 『日間pt:12pt』
と書かれていても、作品個別の小説情報画面では総合ポイント: 60 pt となっていた場合、既に12pt他の人が投入しているので、次回の日間ランキングの更新で掲載される日間ptは24ポイントなる。ここで貴方がポイントを入れる事で34ポイントに増やす事が可能だ。
気になる作品は『小説情報』のストーキングまでセットでやるのが基本だ。
なので上記を上手く活用すればスコップする事も楽しくなってくると思う。現状、私もこれに目覚めてからはマイナージャンルである【ダーク】な作品に絞って日間ランキング打ち上げ作戦を狙っていたりする。
小説家になろうのランキングを闇一色に染め上げるためにn(ドゴォ
……余談だが、『レビュー』を投稿するタイミングも日間ptの推移を見ながら投稿してみると効果を発揮しやすいと言える。タイミングを適切に読んで評価とレビューをセットで投稿すれば、本当にそれなりに良い作品であればほぼランキングの下位までは簡単に押し上げる事は可能だろう。
試してみてね!
④結び
最近、ハイファンの日間ランキングに動きが無くなってきているように思える。1位~5位はともかく、20位以下ともなれば前にどこかで見た名前が延々と居座っているという状態で新しい刺激が全くない。つまり、新作がランキングに上がってきてないのだ。
倦怠期に入ってきているかのような錯覚すら覚える現状を覆すには、新しい風を吹き込むしかない。しかしスコップは面倒だという意見も最もである。だからこそ、小説を読もうの機能である
検索結果の並び替え:【日間ポイントの高い順】
を活用してもらいたい。
なろうの現状に近い例を挙げると、某コメント付き動画投稿サイトである〇コ〇コ動画でも最近はランキングシステムが一新され、タグ別ランキングなどカスタマイズできるようになっている。
その背景として、既にキラーコンテンツの大半は消費され尽くし、多くの人間が納得するような名作が新しく投稿される頻度が少なくなってきており、コンテンツの需要に対して供給が間に合わずやせ細っていく一方であるせいだろう。(初期は純粋に新しいアイディアや情熱に任せた作品が注目されていたが、金と利権が絡み始めた辺りで陳腐化していくというのはある種の必然の流れなのかもしれにぃ)
今はユーザーが自身の嗜好に合わせてニッチなランキングを探し、作っていく時代に移りつつあるのかもしれない。
また、なろうにおいても、"タグ別ランキング自体"は既に小説検索機能を用いれば使用可能だ。主人公最強ランキングでもいいし、悪役令嬢ランキングもいけるし、スローライフやら追放されたおっさん日間ランキングだって今のシステムでも十分に探す事が可能なのだ。
このシステムを活用しない手はないので、是非使ってもらいたいな!
正直な所を言ってしまえば、ここでは触れていないランキング打ち上げ方法としてアカウント多重影分身というものがあるのだが、それを参考にしているので効率的にはそれ以下でしかない。
違いがあるのだとすれば、"完全に統制がとれて組織化されたムーブをする"と"個人が流れを読んでそれに近いムーブをしようとする"くらいだろう。
私は集団PvPも嗜んでいるので分かるのだが、いくらプレイヤーが上手くても個人で"完全に統制がとれて組織化されたムーブのPT"に対抗するのはほぼ不可能に近い。それらを相手に、有象無象の野良で組んだパーティで戦えば連携がボロボロで勝率はほぼ1割未満に収まる。
なろうにおけるランキングシステムはそれに近い性質を帯びている。
そんな時に、どうやって完全に統制の取れた敵PTに対抗するのかと言えば、自分が自分以外の"野良の動き"に合わせるように動くのが最も勝率を上げる手段になるのだ。要求される分母が増える場合はとりあえず戦い方と方針をその場で叫び、他者がそれに乗ってくれるのを祈るしかない。
当然、叫ぶだけ叫んで負ければ戦犯扱いで某掲示板に晒されて好き放題にボロクソに叩かれたりするぞ(はぁと
それでも皆が心がけてくれれば、野良や初心者狩りをして愉悦に浸っている連中の鼻をへし折る事も稀によくある。私の場合はそれで勝率を3~4割程度まで上げていたりもする。
そんなお話であったりする。