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エッセイ集

褒める人間は敵と思え

作者: 猫文

「褒める人間は敵と思え。教えてくれる人、注意してくれる人は味方と思え」


落語家の桂歌丸さんの話しに出た言葉です。

兵法書の六韜りくとうでは、以下の一文があるそうです。


「交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が有能ならば何一つ与えず返せ。もしその者が無能ならば大いに与え歓待せよ。そうすれば、隣国では無能な者が重用され、有能な者が失脚する。そしてやがては滅ぶ」



今回のテーマは『褒める』です。



人間褒められれば嬉しいものです。ですが、その褒め言葉はアナタのためになるの?

例えば感想で、

「アナタの文章は素敵です」

と、褒められたとしましょう。アナタはどう思うのでしょうか。


――俺の文章はコレで良いんだ。

それとも、

――褒められたけど、まだまだ上を目指そう。

どちらでしょうか。


誤解する人が必ずいるので先に言いますが、感想を送るな、褒めるなとは言っていませんからね。これは受け手の問題なのです。

褒められたからと言って立ち止まっていたら駄目よという意味の、桂歌丸さんの話しなのです。

(原文は検索して下さいURL貼ると怒られるらしいので)


ここまでは耳にタコで改めて言う必要もない話しです。

まあ、前振りなのですが……。



さあ本題。六韜りくとう側の『褒める』の危険性について。


評価とブックマークが殆ど付いていない底辺作家(私も含む)は、1つの評価、1つのブックマークで飛び上がるほど喜びます。総合評価4桁を超える有名作家さんも、最初の1つは喜んだと思います。


さて、この評価は本当の評価なのでしょうか。


30万字を超える長編を投稿している作者が、活動報告に

「ブックマークが増えない、もう連載止めよう」

と、書いていたとしましょう。


そんな彼を狙いすましたように、評価を付け、

「連載止めないでください、応援してます」

なんて感想が送られたら作者は止めるに止められませんよね。


明らかにつまらない、稚拙な文章に『5pt、5pt』の評価を与える。すると、

――凄いぞ俺、天下取れるんじゃね?

となるわけです。

これを5アカウントぐらい作り実施するとターゲットは疑うこともなく自惚れるのです。


『褒めて滅ぼす』


感想などで酷いことを書き、相手を引退に誘導するより狡猾です。

怒りは時として力になりますからね、馬鹿にされると見返してやるぞと奮い立つ場合もありますし。

その点、このやり方なら運営も手出しできません、やっていることは推奨されている感想の送付と評価の付与なのですから。


この兵法は底辺作家、それもポイントに執着している人ほど効果があります。

1ポイントを大事にするあまり大局が見えにくくなっているのです。


そろそろ〆ましょう。


純粋な『褒め』なのか、悪意ある『褒め』なのかを看破することはできないと思います。

前振りでも書いたように、ようは受け手の問題なのです。

ファンレターや批評に目を通さないプロ作家も多いと聞きます。それはしっかりとした自分を持っているからでしょう。


なるべくポイントには振り回されず、我が道を進みたいものですね。





「ああ連載どうしよう、止めようかな」※まんじゅうこわい

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