プロローグ
幻術を使える人間が表れてから早100年、今では総人口の25%は幻術使いという世界になってしまった。
幻術…それは特別な力。魔術に始まり、奇術、妖術など、その種類も様々である。幻術使いは、生まれながらにその力を持つため、ある所では神の子、選ばれし者と称えられ、またある所では忌み子、鬼の子と呼ばれ、扱いや対応も全く違うものだった。
しかし近年では、世界的に定められた条約により、幻術使いへの対応も随分と変わったものだ。
その中でもこの国、日の本の国では、特別な能力だからこそ、育て、普通の人間にはできない事をやらせようと、満16歳からの幻術使いの男女は、高等学校の過程にて幻術学部へと進むことが義務付けられた。人権なんてALL無視。しかしそんな政策も、誰からも文句は出てこなかった。忌み嫌われやすい幻術使いにとって同じ境遇の者ばかりが集められるのはありがたいことだった上、常人も幻術という得体のしれない能力に怯える必要がなくなったからだ。
とある私立学園でも同等に政策は受け入れられ、幻術学部が高等部に設立された。
この物語は、私立北南学園高等部 幻術学部の歴史における、最も最低で、素晴らしい生徒たちの活動の記録である。
始めましての方は初めまして、どこかのサイトでお会いしたことのある方はおはこんにちばんは。
BASICとかいてべーしっくと申します。以後、よろしくお願いします。
小説家になろう!様では初作品になりますが、以前別サイトでこれまた別の作品を執筆させていただいた時に、更新の遅さには定評がありましたので、出来る限りは頑張らせていただきますが、どうかのんびり楽しんでいただけると幸いです。