2.人生とは、黒歴史であります
龍と契約した私は、王城内にある魔術師団の入団テストを受けにやってきました。
龍と契約してることを証明すると、入団テストなしに入団することになりました。
通常は、魔術師団入団後に訓練を積んで龍山に龍と契約しに行くことになるそうです。
手順をぶっ飛ばしましたねっ★
後から聞いた話、この国リトル・ランドの予言姫であるリリス・ブラックジャスティス様が、私のことを予言していたから簡単に魔術師団の入団を認めたそうです。
普通は、子どもを魔術師団で働かせないですよね。
いくら手順をぶっ飛ばしているといっても、習うべきことは一から習うことになります。
当初は、順調にやっていったのですが、頭の悪い馬鹿はどこにでも存在するのです。
その馬鹿どもは、私が伯爵令嬢のお遊びとして魔術師団に入団したと思い込んで、私に対して不満に思っていたようです。
ぶっちゃけ、数人がかりで私にケンカを売って来ました。
十歳の子どもに大の大人が寄ってたかってケンカを売るなんて、なんて大人げないと思いましたが、子ども特権大人げない行為をして、撃退しました。
彼らのレベルでは到底できない、呪文の詠唱破棄で人体実験を兼ねて、呪文をぶっ放したのです。
多少手加減をしたのですが、これならもう少しい力を高めにしてもよかったですね。残念。
人間というのは、思ったより頑丈な生き物なようです。
私が奴らを沈めた後に、魔術師団団長が現場に駆けつけました。
私は団長に事情を説明しました。
結果、彼らは一ヶ月の謹慎処分となりました。
人気のないところで数人がかりで私をボコろうとした処分としてはとても軽いですが、私が返り討ちしたせいで処分が思ったより軽くなったそうです。
『正当防衛』なんですけどね...
本当に、正当防衛程度なんですよ。
謹慎から明けた馬鹿どもは、私を見ると顔色を悪くして腰を抜かしました。
腰を抜かした馬鹿どもは、通行の邪魔になるので魔術師団の同僚たちに引き摺られて自分の席に着きました。
そんなある日のこと、敵国と複数の魔物たちがこの国に攻めてきました。
魔術師団、騎士団、竜騎士団が力を合わせて防戦しています。
それぞれの特性を生かした守り方をしているのですが、ちょっとピンチを迎えているようです。
私は子どもということもあり、戦闘に参加をさせてもらえないのですが、人・魔物に向けて、魔法で実験できる機会はそうそうありません。
なので私は戦闘に参加できない同僚たちの制止を無視して、戦闘に参加しました。
戦場に着いた私は、詠唱呪文を唱えながら複数の術の同時行使をし、敵を殲滅していきます。
いうなれば、「ヒャッハ――!」と言いながら調子に乗り、すぐ殺られる三流悪役な感じでしょうか。
後から思いだすと、穴に埋まりたいほど恥ずかしい行為です。
言い訳するなら、あの時は非常にアドレナリンが流れていたのです。調子に乗ってしまうほどに!
ただ、とても楽しかったと満足できたことは言っておきます。
私はこれ以降、『戦場における白金の悪魔』と呼ばれることになります。
せめて、魔王クラスにして欲しかった...