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涙の帝国Ⅰ 〜入社試験〜  作者: 下松 紅子
第二章 負けないから
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負けないから-3

「なななななんで泣いてるの!? おいおい王子様を泣かせたとか、私、何かしたか!?」

「「やーい、王子泣かせたー。罪な女ー」」

「ハモるな、そこ!!」


慌ててシャルロット王子に向き直ると笑いながら泣いていた。

え、キモい…。


「あっはははっ!!」

「あのな…泣くか笑うかどっちかにしろよな…」

「ご、ごめん、ははっ。お母様と全く同じこと言うもんだから。そしたら笑いが」


ロディア女王、だったか。


「…亡き、女王……」

「…………」

「……お迎え、来た…」


扉がゆっくりと開く。

そこには紅い燕尾(えんび)服に金色の髪の女の人が姿勢正しく立っていた。


「王子、ご無事で何よりです」

「リドリー! 僕、死ぬかと思ったんだよ!?」

「はて? 何のことやらでしょうか?」

「とぼけないでよ!」


どうやら、彼女が手紙の差出人のリドリー、さんらしい。


「少々、嬉しい誤算はありましたが王子が無事ならそれで構いません」


……………。

…そういうことか。


「では王子、参りましょう。大臣達もお待ちです」

「いやいや、説明してよ!!」

「後日にお話します。ならば読み聞かせ風にいたしましょうか?」

「しなくていいよ! いや、して! わからないと思うから!!」


机に置いていたジュースを飲み干すシャルロット王子。

すごい、漫才みたい。


「はぁはぁ……疲れたぁ〜〜…。明日、君を僕の城に招待することするよ。こんな感じで招待することになったけども」

「あ、うん。それにこっちも保護者が来たようだし」


扉が勢い良く開く。


「お前達! 無事だったか!!」

「…紫、うるさい……」

「賑やかになってもーたな」


三戸さん、ホントすいません。


「じゃあ、僕は帰るとするよ。またね!」


と言い、私の手の甲に口付けをして出て行った。

確か、手の甲の口付けって敬意って意味だったよね? あれ? 尊敬されること、私したか?


「さて僕達も帰ろうか、お嬢さん」


タマプリンを箱買いしてもらい、帰ることにした。

なんか、色々疲れた。

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