そして静寂が訪れる
SFファンタジー風です。
『』で表記してあるものはこの物語独自の意味合いをもつものです。
ご要望があれば物語に支障が出ない程度に解説等をしたいと思います。
文章でどこまで表現できるかわかりませんが、楽しんで読んでいってください。
はあっ・・はぁ・・はあ・・・はあっ!!
怖くて・・・怖くて堪らない
私は走った
荷物も
仲間も
家族も
何もかもを置き去りにして走った
転んでも
躓いても
すぐに立ち上がり走った
アイツの唸り声に混じって叫び声が聞こえる
耳を両手で塞いでもアイツの声が頭にガンガンと響く
腕を精一杯振る
足で何度も何度も地面を強く蹴る
それでもアイツは近づいてくる
地面が波のようにうねり私の体を大地に跪かせる
揺れが激しくもう立ち上がる事さえできない
あんな風にはなりたくない
私は・・・死にたくない
地面を芋虫のように這って進む
風の圧力で体が押し潰される
後ろを振り返る
アイツはもう目前に迫っている
死にたくない・・・
死にたくない・・・・
死にたくない!
私は死にたくない!!
「私達が・・・私達が一体何をしたって言うのッ!
どうして仲間が殺されなければならなかったのッ!
ねぇ?
ねぇ・・・答えてよ・・・
答えなさいよッ!!
何の理由があって!
何の権利があって!
どうして・・・
どうして・・・私達を殺そうとするのよ!!!」
私の叫びは虚しく響き渡る
鮮血を浴びた大きな赤い塊は私に向かって猛然と迫ってくる
言葉が通じる相手ではないと判っていた
それでも叫ばずにはいられなかった
この気持ちをぶつけられずにはいられなかった
「何で・・
何で・・
何で答えてくれないの・・・」
私の言葉さえアイツの声にかき消されてしまう
「何で答えてくれないの
何で何で何で何で何で何デナンデナンデナンデッ!」
止まらない
止まるはずがない
「答えてよ!
答えなさいよ!
答えなさいよッ!!」
返って来るのは私に迫るアイツの声だけ
「やめて・・・
やめて!
来ないでッ!!
こないでコナイデコナイデーーーーー!
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・」
拙い文章ですが、読んで頂きありがとうございます。
読みにくい部分や、用法などが間違っている言葉があったらご指摘下さい。
更新は遅くなると思われます。
続きを読みたい方には申し訳ありませんが、気長にお待ちください。
それでは~。