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07:ダンジョンマスターと魔道具造り

 あれから数日が経過した頃、仕事のほとんどを皆に丸投げしていた。

 屋敷の管理はアルカードやスライム3人娘に任せているし、キナコやムギとココは、マリアンヌと遊ぶためにお城に行っている。

 ミノさんとタウロさんは、青き翼に誘われて、冒険者のクエスト中だ。

 雑貨屋やゴミ処理場のことは、全て依頼した、信用できる冒険者達に任せている。

 すっかり手持ち無沙汰となったオレは、屋敷に造った畳部屋でごろごろと寛いでいた。


「そうだ・・・・。この前貰った魔剣を参考に、魔道具なんて造れないかな?」


 この前大量のワインの見返りに、ジョゼフ伯爵から、魔剣を報酬として頂いた。

 その魔剣の構造を調べれば、オレも魔道具を造れるのではないかと考えたのだ。


 オレには物体を、魔力で詳細に探知することで、その構造を理解する能力がある。

 それは球体時代に培ったものであり、オレが創造できるアイテムを、増やすことの出来る手段でもある。


 その方法を使い、オレは頂いた魔剣の構造を調べた。

 その魔剣は氷の魔剣で、氷の矢を飛ばす魔剣だ。


 その魔法はガードの中央にあしらわれた、氷の魔石により使用が可能になっているようだ。

 その氷の魔石を調べると、魔法陣と呪文が、かき込まれているのがわかった。


 どうやらその魔法陣と呪文が、魔剣から発動される、魔法の構造を造り上げているようだ。


「これは魔法陣と呪文・・・それから魔石について調べてみる必要があるな・・・・」


 そう思い立ったオレは、まずこの街で評判の、魔法専門の店を訪ねてみることにした。

 その店は街の隅にある、古めかしい、木造の建物だった。


「おじゃまします・・・・」


 オレは恐る恐る、その店の扉を開け、入り口から店内に入った。

 すると客の来店を報せる、呼び鈴の音がカランカランと響く。


「あんた・・・・魔術師には見えんが、どういったご用向きだい?」


 店に入ると、カウンターの向こうに腰かける、魔術師の老人が声を掛けて来た。

 魔術師の老人は煙管をふかせ、こちらを訝しむように見ている。


 店内を見渡すと、モンスターの素材や、立てかけられた巻物、カウンターに積み重ねられた分厚い本が見えた。

 その奥には本棚があり、多くの古めかしい本が置かれていた。


「オレはここらでゴミ処理場と雑貨屋の経営者をしているリヒトといいます・・・・」


「ほう・・・・若いのに2つも手を広げているのか? それはまあ関心なことだな」


 どことなく鼻につくようにいい方だ。

 嫌味ったらしく聞こえただろうか?

 若そうなオレが、2つも事業を経営してるというのが、生意気に聞こえただろうか?


 まあ・・・・それ以前に自己紹介の必要はなかったか・・・・

 店で買い物をするのに、わざわざ自己紹介は必要ない。

 なんとなく、この店の雰囲気にのまれてしてしまったが、今度からは気を付けよう。

 

「はあ・・・・ありがとうございます」


 だが一応礼は述べておく。


「あと・・・・雑貨屋とはもしかして例のガラス張りの・・・噂の新しい店かい?」


 どうやら老人はオレの雑貨屋に興味があるようだ。

 ここだけ目の輝きが、少し違う気がする。


「はい。多分その店がオレの店です」


「儂はここの店主でザラスという。お前さんの店に入ったが、魔道具がそこら中に使われておってびっくりしたわい」


 オレの店で魔道具?

 自動ドアやランプ、水道の蛇口のことだろうか?

 これらはダンジョンの罠を応用して造っているので、厳密には魔道具とは言えないかもしれない。

 だがこれらも呪文と魔法陣で、その働きを決めているので、魔道具に近いと言えなくもない。


「そのあんたが今更こんな店に何のようだい?」


 また鼻の付くようないい方だ。

 冷やかしに来たとでも思われたか?


「呪文と魔法陣について知りたいんですけど・・・・」


 まあオレは知識さえ手に入れば問題はない。


「そんな本ならそこいらに山程積んであるが、その構造を知るとなると、それなりに学ぶことが多いぞ?」


 ザラスは積み重ねられた分厚い本の山を指さしてそう口にした。


「構いません・・・・。本ならいくらあっても読めますので・・・・」


 現在のオレがダンジョンマスターの力を使えば、その本の内容を閉じたままでも、事細かに把握することが可能だ。

 それは魔力探知によるものだが、その方法で本の内容を探れば、短時間でその内容を把握することも可能なのだ。

 それ程に今のオレのスペックは高い。

 ぶっちゃけ店の本の内容を、全て盗み見するのは容易いが、それはそれで罪悪感があり気が引ける。


「購入するのか? それとも貸し出しにするか?」


「貸し出しで・・・・」


 この国では本の値段が非常に高いと聞くし、無駄に購入して、出費を増やす必要もないだろう。


「それではそれとこてと・・・そいつを貸そう・・・・」


 3冊借りて金貨3枚支払わされた。

 しめて30万オルガである。

 それはBランク冒険者の、一ヶ月分の稼ぎに匹敵する代金だ。


 どんだけ高額の本なんだよ・・・・


 オレが次に向かうのは魔石専門店だ。

 魔石専門店には数々の魔石が置かれているという。


「魔石専門店にようこそ。どのような品をお求めで?」


 魔石専門店は魔術専門店に比べ、小奇麗な印象だ。

 清潔な感じのするタキシードの店員に案内されて店内に入ると、まるで宝石のように、魔石が陳列されていた。

 高価で大き目の魔石は、全てガラスのケースに入れられ、大切に保管されているようだ。


「あの小さな魔石全種類ください・・・・」


 だがオレのねらい目は、小石程度の大きさの安価な魔石だ。

 魔石はその大きさや質で、大きくその価値が変わる。

 オレは大量の小さな魔石が、無造作に入れられた、箱に目を向けた。


 オレは魔石を分析し、その構造を把握することで、その魔石を創造することが可能なのだ。

 小さな魔石を創造出来れば、当然その小石と同等の性質をもった、大きな魔石も創り出せるというわけだ。

 しかもその質の善し悪しをも操作が可能だ。


 勿論それらを創り出すには、それ相応のダンジョンポイントが必要にはなるが・・・・


「よし! これで魔道具が造れるぞ!」


 移動中に、粗方本の内容を知り尽くしたオレは、いよいよ魔道具の製作に入った。

 勿論魔道具の製作には、アイテム製作モードを使う。

 アイテム製作モードを使えば、早く気軽に正確に、魔道具の製作が可能になるだろう。


 何から造るか色々と悩むが、まず最初に造るとすれば、冷凍庫や冷蔵庫だろう。

 冷凍庫があれば、現在販売が出来ていないアイスも販売できるし、冷凍商品の販売も可能だ。

 冷蔵庫があれば、いつでも冷えたビールや飲料を、販売可能になる。


 最終的には皆が身を護るための、武器なんかも製作するつもりだ。

 ミノさんやタウロさんいは、魔斧がいいだろう。

 スライム3人娘にはアミュレットなどだろうか?

 アルカードは単純に魔剣か? ムギやココには何がいいかな?

お読みくださりありがとうございます。


このダンジョンマスターに共感を持ってくださった方・・・・

この物語を少しでも面白いと感じてくださった方・・・・


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