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04:ダンジョンマスターとゴーレム遊戯

 それはオレがキナコの巨大なゴーレムを破壊し、修理しなければならなくなった時のことだ。

 オレはキナコとダンジョン権限を共有した時、キナコのスキルである、ゴーレムを創造するスキルを習得したのだ。

 そのスキルを使って、なんとか巨大ゴーレムを、修理しようと試みたのだ。


 オレは早速、ゴーレムを創造するスキルについて確認した。


「どれどれ・・・ステータスで確認してみるか・・・・」


 ステータスウィンドウで確認すると、そのスキルの名前は、ゴーレムマスターというスキルのようだった。

 このゴーレムマスターのスキルは、前にも述べたようにゴーレムを創造するスキルだ。


「あれ? 製作画面が見当たらないぞ?」


 オレのスキルであるアイテム製作モードは、3D製作ツールのような、製作画面が開くのだ。

 ところがこのゴーレムマスターのスキルには、アイテム製作モードのような、製作画面がっ見当たらない。

 製作画面もないのに、いったいどうやって、ゴーレムを造るというのだろうか?

 色々と調べているうちに、ゴーレムマスターの操作説明画面にいきついた。

 さっそくオレはその操作説明を読んでみることにする。


「なになに・・・・頭の中でイメージすることでゴーレムを製作する?」


 ところが細かい部位をイメージしながら、ゴーレムを創造するのは、意外に困難な作業だった。

 創ってみたはいいが、色々な細かい部位が欠落し、肩が動かなかったり、歩行が困難だったりと、次々と問題が発生したのだ。


「あひゃひゃひゃ! パパンのゴーレム面白~い!!」


 それはそれでキナコには受けたのだが、オレは何も笑いのために、ゴーレムを創ってるわけではない。

 そんなキナコは、歪ではあるがイメージだけで、正常な動作をするゴーレムを、いくつも生み出しているのだ。

 今も小さなゴーレムが数体キナコの周囲を愉快に行進している。

 こいつはこいつで、ある意味とんでもないイメージ力を、持っているのかもしれない。


「これ・・・・オレのアイテム製作モードに組み込めないかな・・・・?」


 イメージだけでゴーレムの創造が出来ないなら、ゲーム製作モードの3Dモデル製作ツールのような、画面を使い、ゴーレムを創れば良いのではないだろうか?

 ゲーム製作モードでなら、剣などの武器も創ったことがあるし、オレでも手軽にゴーレムが創れるだろう。

 そう思ったオレは、さっそくその作業に取り掛かった。


 それはまるでプログラムの、難しい設定をいじるようで、知恵熱が出そうなくらい、困難な作業であった。


「やった!! いけた!!」


 少し時間は要したがなんとかオレのゲーム製作モードに、ゴーレムマスターを組み込むことが出来た。

 こうしてオレは、ゲーム製作モードでゴーレムを創造することが、可能になったのだ。


 そしてキナコの巨大ゴーレムも、無事に修理できたというわけだ。


「うゆ?」


 オレがウィンドウを見ながら、そんな作業をしていると、いつの間にかキナコがその画面を、覗き込んでいた。


「パパン・・・・この四角いの何?」


「ステータスウィンドウだよ」


「ステータスウィンドウってなに?」


「おや? キナコはステータスウィンドウを知らないのか?」


 オレはダンジョンマスターに転生してすぐに、ステータスウィンドウを開いていたし、オレにとってステータスウィンドウはさして珍しいものでもない。

 ところがキナコはステータスウィンドウを始めて見たような様子だ。


「キナコにはステータスウィンドウが出せないのか?」


 オレは意識さえすれば、いつでもステータスウィンドウを開くことが可能だ。


「う~ん。そんなの開かないよ」


 どうやらキナコには、ステータスウィンドウのようなものはないようだ。


「それじゃあゴーレムの能力を見る時なんかはどうしているの?」


 オレはステータスウィンドウの数値を確認することで、従魔の能力を見ることが可能だ。


「イメージすればだいたいの強さが感覚でわかる!」


 なるほど・・・・キナコのイメージ力の源は、このへんにあるのかもしれない。

 アニメなどで登場する武道家が、気の量を感覚で計る的なものなんだろうな・・・・


「それじゃあ今度は別のゴーレムを創ってみようか・・・」


 気を取り直してオレは、今度は自分のゴーレム製作に、取り掛かることにした。


 誰しも子供の頃、某有名アニメのロボットを、実際に動かしてみたいと願うだろう。

 そこでオレが創ったのは、そのアニメのロボットだ。


「おお~・・・!」「「・・・・」」


 他のメンバーが唖然とする中、どうやらキナコには、そのビジュアルが受けたようだ。

 キナコはキラキラした目で、そのアニメロボを見ていた。


 ところがいざ移動させる段階になると、アンテナや角などの微細な部分を、破損しそうでビクビクしてくる。

 それなのにムギやココは、わんわんと無意味に吠え回る。

 あれは犬的にはどういう行動だろうか?

 一緒になって走りたいのだろうか?


 そしてあのアルカードの呆れ顔ときたらもう・・・・

 このロボットの良さがわからんとはまったく。


「そっとだ・・・そっと動けよ・・・・・ああああ! 頭の飾りが・・・!!」


 そしてやっちまった・・・・。

 頭の角のような飾り部分が、派手に折れ曲がってしまったのだ。

 うん・・・・こういうロボットは観賞用だな。

 へたに動かすと、あちこちデリケートなパーツを破損しかねん。


 もうこれゴーレムとかじゃなくて、観賞用でいいな。


「次はなに創るの!?」


「そうだな・・・・車なんてどうかな?」


「車?」


「車ならおでが引こうか!?」


 するとタウロさんが、マッスルポーズで無駄に筋肉を膨張させつつ、動力になることをアピールしてくる。

 馬車的な何かだと思ったようだ。


「悪いけどこいつはゴーレムだから、馬はいらないんだ」


「おで・・・必要ない・・・」


「まあそうがっかりしないでよ。完成したら皆で乗るんだから」


 そして完成したのがゴーレムのバス、略して、ゴーバスだった。

 ゴーバスは見た目はマイクロバスだ。

 身長の高いタウロさんでも乗れるように配慮がしていあり、その天井も通常車よりは高い。


「走れゴーバスよ!」


「ぶおおおお!!」


「わあああい! 走った!」


「わんわん!」「ばうばう!」


「これはなかなか便利な乗り物ですな」


「面白い乗り物」「そうねガーベラ」


 ゴーバスは動力関係の部分で少し苦労したものの、なんとか時速60キロくらいは出せるようになった。

 その後ゴーバスは、拠点を街に移す際に、皆の乗り物や、荷物運びとして、大いに役に立った。

お読みくださりありがとうございます。


このダンジョンマスターに共感を持ってくださった方・・・・

この物語を少しでも面白いと感じてくださった方・・・・

ロボは正義だと思った方・・・・


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