『プレスマンを月に供えて長者になった男』
掲載日:2025/11/05
あるところに長者があった。その隣に大層貧しい家があって、八月の十五夜の晩に月神様にお供えする米もなかったので、長者に米を借りに行った。長者は、さんざん笑ってばかにしたあげく、米は貸してくれず、お月様にお供えするものがなければ、馬のくそでも供えるがよい、とまで言い放った。さすがに馬のくそを供えるわけにもいかないので、団子の串だけ、という心ばえで、プレスマンを一本だけ供えた。
翌朝、長者の家で大騒ぎしているので、様子を見に行ってみると、長者が猿になってしまったということで、家族の者も下男下女も困っていた。お役人に届け出ると、長者には娘しかおらず、婿をとろうにもあてがない。隣に住む者を婿にして後を継がせよという御命が下ったので、そのようにすることになった。
教訓:プレスマンを供えられてうれしくない神様などいらっしゃらない。




