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アーサー、はじめての外出!!

アーサーはヨルさんと一緒に世界で一番栄えている国、フラーリア王国に来ていた。


「あら~かわいい坊ちゃんだこと、はい、これおばちゃんのサービスよ」


「いいの!?ありがとう」


「よかったですね。アーサー様」


「やっぱり外は良いところだね。」


アーサーはサービスしてもらった二段アイスを食べながら言った。


「そうですね」


「ヨルさん、あれは何?」


アーサーは数々の初めてに目を煌めかせている。


「あれは魔工人形(ゴーレム)でございます。魔力を溜め、通しやすくするという特殊な鉱石を核とすることで自立行動ができると聞いたことがあります。」


「へぇ~すごいんですね!」


「はい、私としてもとても興味深い分野でございます。」



アーサーが外の世界を楽しんでいる後方でアーサーを見ている三つの影があった。


「ちょっと兄さん(ギル)!!もう少し隠れなさいよ。アーサーに見つかるでしょ。」


「大丈夫だろ。俺達の変装は完璧だから、バレねぇって!」


三人はアニメや漫画などに出てくる悪役のような恰好をしていた。


「本当にやるの?、ララ嫌なんだけど」


「仕方ない!これもアーサー(最高で最愛の弟)のためなんだ。」


ギルガメッシュは涙を流しながら言った。


「よし、やるぞ!!!」


事の発端はアーサーが城を出る前までに遡る。


「え!?私たちも行く!?」


「そう!!、天才である俺様はこう考えた。今日、初めて世界を見るアーサーをちょいと脅かすことにより、アーサーは外の世界を嫌いになる、つまり冒険者になることを諦める!!間違いない、天才すぎる計画だ!!」


「アホらしい......そんな簡単にいくわけないでしょ。」


「ララ、はんた~い。アーくんに怖い思いさせるなんて絶対ダメ!!」


「俺には、絶対にうまくいくという確信がある!!!」


「はぁ~......大丈夫かしら.....」


という事情なのである。果たしてギルガメッシュたちは作戦を成功させることができるのか!?


「おい!!そこの可愛い坊ちゃんとイケメンの兄ちゃん!!有り金、全部置いてきな!!じゃないと痛い目見るぜぇ!」


ギルガメッシュはいかにも悪役らしいセリフと表情でアーサーに絡んだ。後の二人も続く。


「そうよ、アーく....じゃなかった可愛い坊ちゃん、金目のもん置いてきな!!じゃないと怖い思いをすることになるわよっ!!」


(これは.......?)


ヨルさんは一瞬で今の状況を判断し、ギルガメッシュの思惑を見抜きそれに付き合うことにした。


「アーサー様、ここは逃げたほうがよろしいかと」


アーサーは目を輝かせながら眼前の悪役に注目している。


「ぐっ...これは....」


一切の淀みがないアーサーの清い目にギルガメッシュ達は驚愕しダメージを受けた。


「これ以上は無理だ!!お前ら撤退するぞ!!」


「ごめんね、アーくん!!」


「やっぱり上手くいかなかったじゃない!!」


三人はそう言い残すと逃げていった。


「あの人たちどこかで見たことあるような・・・。」


「たぶん気のせいですよ」


「そうですか.....」


アーサーの後方の路地裏で再びアーサーを見ている三つの影があった。


「くそ!!失敗した!もう少し行けるはずだったのに」


「無理もないよ。アーくんにあんな目で見られたら.....ララ、まだドキドキしてるもん」


「だから言ったでしょ。そんな上手くいくはずないって」


「予想外だ!!アーサー(世界で一番愛おしい弟)がこんなにも可愛いなんて。仕方ないこうなったらプランBだ。今度こそ成功させる。」


「ギル(にい)....あれ何?....」


ララがそう言い指を刺した先には、凶悪そうな大男とに連れられている汚れた少女、少年がいた。


「....あれは奴隷商だろうな。身寄りのない子供を売りさばいて、それで生活をしている糞野郎どもだ。......そして奴隷の子供たちの中には攫われ子供もいるという噂だ。俺が冒険者だった頃はその在り方が疑問視され問題になっていたはずだが、変わってないみたいだな....。胸糞悪りぃ。」


「そう....なんだ。助けられないの?」


「可能か、不可能かで言ったら可能だ。だが面倒が増えるし、俺は家族さえ無事でいればいい。面倒なことに首を突っ込もうとは思わない。」


「....そうだよね。」


「......それはそうと、アーサーはどこへ行ったの?」


「まずい。見失った!急いで追いかけるぞ!」


「うん」

「了解」



「アーサー様、お次はどこに参りましょう。」


「ヨルさん!僕、()()()に行きたい」


「了解しました。ではご案内します。」


「ありがとうございます!」


二人は目的地に向かって歩いていった。


「アーサー様、ここがギルドでございます。多くの冒険者はここで依頼を受けてその依頼の報酬で生活をしているようです。」


「へえ~」


アーサーは興味津々なようだ。



「アーサー様、ここは人通りが多いのでくれぐれも私の傍を離れないでくださいね。」


アーサーの返答は無くそこには静寂が流れるだけだった。


「アーサー様!?」


「へいそこの兄ちゃん、坊ちゃん・・・。あれアーサーはどこですか?」


「ギルガメッシュ様、大変です!!アーサー様がどこかに行ってしまいました!!」


「な.....なんだってえええええええええええええええええ!?」


急にいなくなってしまったアーサー。驚くギルガメッシュ。

果たしてアーサーはどうなってしまうのか!?次回に続く。







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