パーティが減ったのに、また訳の分からん奴が……
冒険は続く!
さて、気を取り直して先に進むぞ!……って、このまま北でいいんだよな?……何処に向かうのが正解なんだ?
「エモン、この先に町は有るのか?」
「……それは知らぬ」
「……合ってるのか?」
「ショウジ、不安だね?」
「どうなんでしょう?町は何処かに有るとは思うんですけど……」
[この辺は、俺も分からん……この先は……]
「危ない!」
[ズキューーーン!]
トッカとアリムは上手く避難させられたが……恐ろしく正確なスナイパーみたいだな……エモンとボテ助は上手くかわした様だ……
「ほう、俺の狙撃をかわすか?」
「誰なんだよ?」
「卑怯ですよ!」
「卑怯?……姿を表して危険を被る方が能無しだと思うがな?」
何だろう、物凄く納得だ……かなり頭がいいな、確かに危険は少ない方がいい!
「仰る通りだな、確かに危険は少ないに越した事はない……やるな、お前!……見えないけど!」
「ショウジ、見えない者に共感とは……」
[エモン、こいつは変わってるんだよ]
「失礼だな、ボテ助!」
「……仲間割れか?……俺を前にして余裕だな?」
「前って……見えないじゃん!」
「見えなくても狙撃は出来る!」
「当たらないけどね……所で、どうして狙うのさ?」
「お前達には、危険な力を感じる……ここの平和を乱す事は許さん!」
「危険な力?……ボテ助、お前の事じゃないか?」
[失礼な!……俺は危険じゃないだろ!……エモンは姿も危険だがな?]
「おい変な猫!我は危険でも怪しくもない!……この世の泰平、それを目指しているだけだ!」
「……まとめておくとだな……2人は危険で怪しいって事でいいんだな?」
[「何でそうなるんだ?」]
「馬鹿だな~……何でそうなるの?……てやるんだよ?」
「そんな格好はしたくはない!」
[俺は元々出来んぞ?]
「……緊張感の欠片もない奴等だな……しかし、危険は積んでおく……悪く思うな」
[バシュッ、ドン、ドン、ドン!]
[厳しい狙撃だ]
「かわすだけで手一杯……」
「……しょうがない……新しく覚えた魔法……サーチ!」
……この半径10kmには、お宝は無い……魔物はかなり強い……
あれ?……こっちか?……リサーチ!
……右前方10mの茂み……
名前:ガーラント
スナイプを得意とするガンマン、勿論速撃ちも得意。
速撃ちは0.02秒。
相対した者は、気付くと命を落としている。
拳銃の様な物を使うが、弾はMPで作られているのでほぼ無限。MPから弾を作る事で、全ての属性の弾丸を撃つ事が可能。
普通の弾丸も撃つ事が可能な為、どんな相手であれ有効な攻撃が繰り出せる。超S級の腕の持ち主。
ほうほう……こいつはまた、えらく凄そうな奴だな……とりあえず……
「スナイプ衝撃波!」
[ズゥゥゥン]
「くそ……やるな、お前……」
姿が見えたが……明らかにガンマンと分かる出で立ちだな。左右の腰にマグナム……リボルバーだな……背中に……ライフルかな?
「リボルバー……使い込んでるみたいだな?」
「分かるかね?……俺はこいつと、元々の世界でも生き抜いて来た……この世界でもな!」
「そうか……で、どうして平和を?」
「簡単な事だ。俺は元々流離い人、何処にも縁も所縁も無いのだが……今は町を守らなくてはならない……恩義には応えんとな」
「……何処かの誰かさんと同じだな?」
「ショウジ、我と一緒にするでない!我はいきなり攻撃をする様な野蛮な輩ではない!」
「いきなり攻撃して来たじゃないか!僕は首が胴体と永遠にさよならする所だったぞ!」
「お主が貧弱だからである!」
「……この野郎……」
「私達は町を攻撃なんてしません!」
「どうだかな……へんてこな生き物と一緒に居る様だしな」
[俺の事か?……失礼にも程がある。このケルシオンのボグテ様に向かって!]
「マスコットとか言われてる猫じゃねぇか、気にするなよ!」
[ショウジ!貴様はどっちの味方なんだ?]
「楽しければ、どっちでもいいのだが?」
[これだ……]
「ショウジ……我にやらせろ」
「エモン、大丈夫なのか?」
「心配ご無用……ガーラントとか言ったな、我が相手をする」
「ほう、そこのお侍さんがね~……その距離からで大丈夫なのか?」
「要らぬ心配……お主こそ、少し時間を置いてからのがいいのではないか?」
「言うね~……いいだろう、やってやる……」
「……我々は、下がって様ね!……はい、見物料は1人10000G!」
「高いよショウジ!」
「お金を取る気ですか?」
[がめつい男め!]
「抜け目がないと言ってくれ、失礼だな!」
「おい、早く退け!」
「巻き沿いを喰らうぞ?」
こいつ等~……後でお仕置きだな、決定!
ガーラントが銃を腰に閉まった。速撃ちの構えだな……エモンも刀を鞘に閉まった。抜刀術か……エモンの刀か、ガーラントの2丁拳銃か……恐ろしく張り積めた空気だ……
「お侍さん、俺の弾は普通の実弾だ。安心しな!」
「そうか……我は魔法は使えぬ……ただ刀で切るのみ」
「風流だね~……正々堂々という訳か?」
「無論、借りは作りたくないのでな……」
話が終わり、お互いに構えたまま動かない。隙を狙ってるのか?
「ハ、ハクション!」
トッカ、どこまで馬鹿なんだよ……お?このくしゃみで2人が動いたぞ。
[ドンドンドン!]
[ザシュ、ザッザッザッ]
ガーラントが銃を放つが、エモンも避けながら一気に間合いを詰めている。2人共に凄いスピードだ。俺とボテ助くらいにしか……
「何が起こってるんだ?」
「見えません」
怖いくらいに絶妙……リボルバーは6発……合わせて12発、それまでにガーラントが仕留めるか、それともエモンが凌ぐのか。
しかし、ガーラントのスピードにもびっくりだな。エモンと変わらない……高速で動きながら、お互いに隙を狙って……それでも、ガーラントの弾は無くなっていくんだが……
エモンが一気に仕掛けた。ガーラントも対応している。
[ドン、ドンドン!]
[キィン、ザシュ!]
[ガチャッ]
[ピタッ!]
「チッ、12発も使って1発のみか……」
「フン、我はやっとお主の首に辿り着いたというのに……」
お~お~、ガーラントの銃がエモンの額に、エモンの刀がガーラントの首元に……引き分けだな……
「引き分けか……つまらん!」
「ショウジ、少し不謹慎ではないか?」
「ショウジは元々不謹慎だよ!」
「うるせぇぞ、クソチビトッカ!」
「……いや、俺の負けだ……お侍さんは自分の攻撃スタイルを俺に伝えた……それでも仕留められなかった……」
「それならば、お主も普通の弾丸を使わねば弾は無尽蔵だった筈……やはり、引き分けが1番良い」
「クソチビとは何だ!」
「本当の事を言われて悔しいのか?ベロベロベ~!」
「この野郎!」
[2人の話……ショウジは聞いて無いぞ……]
「ハッハッハ、それがショウジである」
「楽しそうなパーティだな」
「あの~……誤解が解けたなら、町に案内して欲しい所ですぅ」
「そうだな、あんた等は大丈夫そうだ……着いて来い」
ガーラントの案内で、俺達は町に案内された。アーバンという町らしい。まあまあの町だね。しかし、どうも気になる。
「ガッさん」
「ガッさん?」
「そう、ガーラントだからガッさん!……あのさ、いやに鍛えられた町だね?」
「そうだろう?この辺は魔物が強いんだ。だから、町の住人は町を守る役割の者も居るんだ……しかし、最近やたらと魔物が強くなってな……」
「ガーラントさん、ご苦労様です!」
「今日もありがとうございます!」
「おう!……こんな感じで、みんないい奴過ぎてな……」
「ハッハッハ、ガーラントも充分にいい奴である!」
『わ~、羽の付いた猫ちゃんだ~!』
[ば、馬鹿、辞めろ!]
『話も出来る~!』
「ボテ助、大人気だな……流石はマスコット」
「みんな、乱暴にしちゃダメですよ~!」
『は~い!』
[俺を見捨てるのか?]
さらばボテ助、俺達は今日の宿だな。
「こっちだ、今は鍛練中」
「ほう、町を守る者達か」
「凄いな~……僕には無理だね」
「当たり前だ、貧弱チビ助!」
「ショウジは一言多いんだよ!」
「凄いですぅ。でも、まだまだ……」
「そうなんだ、まだまだなんだ……難しいね……」
「所でガッさん、宿屋は何処?」
「おう、あそこだ!」
「難しい事は後にして、とりあえずは泊まろうよ!ね!」
「そうだね」
「休みましょう」
「我はもう少しここに居る」
「手伝ってくれるのか?助かるよ!」
エモンはそのうち来るだろう。先に休むとしよう……
[おい、俺をほっとくな!]
お前は、もう少しお仕置きだ。
とりあえずは宿屋で一休み、みんな寝た様だし……
「ショウジ」
「うお!…どうしたエモン!」
「この間の神に会いたいのだが……」
「創造神の事か?丁度会う用事が出来てね」
「では、ご一緒させて頂く」
まぁいいだろう……さて、誰も居ないこの辺で……
「おい、創造神!」
辺りが暗くなったな。
「馬鹿とは何だ!お前のが馬鹿のくせに!」
「お前よりはましだ!」
「馬鹿って言ってるお前の方が馬鹿なんですぅ!」
「うるせぇぞ、この世界チャンピオン馬鹿!」
「……目糞鼻糞だな……」
「なんだとエモン?調子に乗りやがって!」
「貴様、ショウジの馬鹿が移ったな?」
「お前の馬鹿だ!」
「この野郎!」
「……話が進まん……すまんが、ガーラントの町の周りの魔物がやたらと強いのだが?」
「どうせ、創造神の失敗だろ?」
「少し違うな……確かに強い魔物の地帯では有るが、魔王が更に手を加えた。この辺は四天王の1人、ドン·クリークが支配している」
「……ドン·クリークを倒せば、今の武力で町は守れるのか?」
「大丈夫だろ、多分だけどな!」
「軽いな、おい!……だから馬鹿だって言われるんだよ!」
「誰に言われるんだよ?」
「俺にだよ、この馬鹿!」
「お前は~!」
「我の用事は終わった。ありがとうである」
「おう、じゃあな!」
エモンが消えたよ。
「ショウジは何だ?」
「俺もエモンと同じだ……俺も帰るかな?」
「ちょっと待て、頼みが有る!」
「……何だよ……」
「実はだな……会いたい人が居てだな~……」
何が有るんだ?……こいつの事は全然分からん!
この時の俺は、早く帰りたいな~……くらいにしか思ってなかった。意外に面等なお願いだとは、分かる筈も無いぞ!
次回、特別話!
特別ゲストが特殊な形で登場?




