俺、大地に立つ……しかないよね……
とりあえずはフィールドへ……
これでいいのか?
真っ暗な空間を落ちて行く途中、どうせ見えないからと俺は目を瞑った。少しすると意識が薄れ………………
………………はっ!……目が覚めたが……ここは何処だ?……森の中……かな?…とりあえず、この辺一帯を調べるか。
う~ん、何となくだけど魔力や生命力を感じる。強い物も有れば、弱い物も……確かにここは、異世界みたいだな。
もう少し奥の方まで……何だか気味が悪いな……
「きゃ~~!」
「助けて~!」
うん?…何だ?
これから進む方から、2人の人が走って来た。うお?…その後ろに……何だよあれ?…頭が虎で尻尾が蛇……身体のでかさが3メートルは有るぞ?……マジか……
「助けて下さい!」
「お願いします!」
「分かりましたって言うと思ってんの?」
「思ってないです!」
「言ってみただけ!」
こいつ等~……あ!…くだらない事をやってたら、化け物が目の前に……
「グルルルルル……」
「どうにかして下さい!」
「こいつはオルベロス、魔王がケルベロスをヒントに作り出した魔物です!」
「確かに魔物だね……さて、どうしようか……いきなり過ぎて頭が……」
「シャアアアア!」
オルベロスは炎を吐き出した。
マジか、まだ用意が出来てないっての!…くそ、こうなったら……[鉄壁]だ!
??……俺の両手が青く光り……おう?…炎を受け止めてるぞ?…いや~、これはいい!……よしよし、次は[圧縮]!
ほうほう、空気を圧縮して中に炎を閉じ込められるのか……もっと圧縮してサッカーボールくらいにして……よしよし、ゴーシュート!
俺はサッカーボールに見立てて、圧縮した物を思いっ切りオルベロスにぶつけた。圧縮球と名付けよう。
「グガアアアアア」
当たった瞬間に、圧縮球は弾けた。オルベロスは断末摩と共に、炎の中に消えて行った。
「「すんげぇ~!」」
「ありがとうございます!」
「凄く強いですね!」
「うん、俺もびっくり」
「でも、助かりました!…私はアリムといいます。僧侶をしてます」
「僕はトッカ、魔法使いだ!」
「……その2人だと、冒険のサポート役だね?…他の仲間は?」
「「うっ……」」
「それが……私達はなかなか強くなれなくて……」
「戦士のロイズに、要らないって……勇者のボイドも賛成して……」
「な~るほど、クビになったのね?」
「「はっきり言い過ぎ!」」
「そうかぁ……オルベロスごときに逃げ出す始末だしなぁ……納得納得……」
「いやいやお兄さん、オルベロスはかなりの魔物ですよ?」
「A級魔物!……パーティで連携しても、かなりきつい相手です」
「あれでA級?……何かバグったかな?」
「どうしたんですか?…何をブツブツと?」
「とりあえずですね、お名前は?」
「おお、そうか…俺はショウジだ!……よろしくしたくないけど、よろしくな!」
「気になる言い方ですね……」
「ショウジさんの職業は?」
「……何だろね?……とりあえず、近くの町まで行きたいんだけどさ……」
「お供しますよ!……てか、冒険者登録をしてないとか?」
「多分、そうだね」
「冒険者登録しないで、この辺に居るのは危険ですよ!」
「登録してても危険だよね?」
「「その通りです……」」
悪い奴ではないみたいだな……運が悪そうだけど、とりあえずは道案内役に……ん?…空から人みたいな奴が……飛んでる?
「こんな所に人間発見!」
「軽く殺しておくか」
「「ガーゴイル!」」
「ガ-ゴ、居る?」
「「どういうボケですか?」」
「よく分からない奴が居るな……まぁ、死ね!」
ガーゴイル?が一匹、こちらに突っ込んで来た。
そうだ、次のやつを試そう。確か……[石の拳]……だったかな?
ガーゴイルが剣を振りかざして来たが、俺の拳は剣を折ってガーゴイルに命中……あれ?…ガーゴイルが粉々に……
「何だコイツ……くそ、これでも喰らえ!」
ガーゴイルは口を開けた。そこから怪しい空気が流れて来る。
「あれは……死の呪文·デス……逃げて!」
「……大分遠くから話してますね……聞こえませんが?」
「いいから逃げろって!…神様のご加護がないと、すぐに死に誘われるぞ!」
「あっそう……」
俺は右手を前に出した。多分、これで大丈夫だろう。そのまま呪文を受け止めると、一気に握り潰した。
「は?…デスを握り潰した?」
「さて……お前は……」
「くそ、今日は見逃してやる!」
ガーゴイルは後ろを向いた。おいおい、そっちから喧嘩を吹っ掛けて逃げるなよ……そういえば、俺も少し呪文が使えるんだったよね……よし……
「重力呪文·グラビティエンド!」
うん?…エンド?……確かに俺はエンドって言ったよな?……エンドは終わり……まさかな……
「クボォ!」
ガーゴイルは一瞬にして地面に落ちた。落ちた地面も凄い事になっている。隕石でも落ちたみたいだな……ガーゴイルは…………やっぱり、姿形がない……粉々だな、悪い事をした……
「凄い……グラビティエンドって……」
「ショウジさん、重力呪文の最強魔法ですよ?」
「そうだろうねぇ……エンドって付いてるからね……あの創造神、間違えたな?」
「あの馬鹿って?」
「こっちの話」
「それより、こんなに強いのに冒険者じゃないんですか?」
「今はね……今は、冒険者になりたい男かな?」
「近くの町にすぐに行きましょう!」
「登録したら、我々とパーティを組みませんか?」
「パーティねぇ……前向きに検討しておくよ、前向きにね……」
何とも言えない縁で、俺はアリムとトッカと一緒に町に行く事にした。冒険はこれから……始めないといけないんだよなぁ……そういえば、俺は冒険者になりたい男じゃなくて、[冒険者にならないといけない男]だった……あの創造神のせいで……
「しまったなぁ……呪文、最強のを覚えさせたみたいだな……能力も殆どチート級だし……間違えたな……冒険が終わる前に、願い事が変わる事を祈ろう…………誰に祈ればいいんだ?」
この時、俺は創造神が馬鹿な独り言を言っている事を知らなかった。それより、[フィジカル]と[一撃]はどんな能力なのだろう……能力も成長するらしいけど、今のままでも凄いんじゃないかな?A級魔物も楽勝だったし……しかし、[破壊]はどんな能力なんだ?……まだまだ、理解しないといけない事は有るみたいだな……
キーポイントの創造神……かなり怪しい……




