表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/39

次の町へ……遠いんだろうね、多分だけど……

次の町へ!

冒険はまだまだ続くのさ!

とりあえず、本日は次の町へ向かうだな……そんなに近くはねぇよな~……基本、全部遠いんだよね……

宿屋を出て、トルッカの町を離れる訳なんだが……ラルッカがどうしてここに?……何か話が有るのか?


「やあやあ、ショウジさん……おはようございます」

「おはようございます……どうしました?」

「次の町へですな?」

「そうですね」

「どうですか?…正直に、トッカは力になりますかね?」

「トッカですか……何とかなるんじゃないですかね……逃げ足は速いし、きっと生き残れますよ」

「これはきつい……しかし、どうもあの子は心配で……」

「大丈夫ですよ、ダメならすぐに送り返しますから……アリムと一緒だから、多分頑張るでしょう」

「そうですか……とりあえず、お願いしますね」

「一応は……ですね……大体、あいつは俺を小馬鹿にしてるんですよ?…その辺、ちゃんと注意して下さいね?」

「ハッハッハ、あの子がそんな感じですか……色々と期待出来そうですな?」


こいつ、話聞いてんのか?……1度こいつを葬ってやろうか……


「ショウジ、どうしました?……物騒な顔してますよ?」

「アンテ……タイミングが悪い……」

「こちらは?」

「私は、女神……」

「チビル!…色々チビル!」

「違います!女神アンテ!……本当にこの男は……」

「女神?……パーティに女神とは……何とも規格外な……」

「あれ?父さん?」

「ラルッカさん、どうしたんですか?」

「トッカがオムツ取れたか心配なんだってさ!」

「何だよそれ、アンテじゃあるまいし!」

「トッカ、あなたまで私を馬鹿にするのですか?」

「あ、す、すいません…言葉の(あや)って言うか……」

「しょうがないじゃないか、本当の事なんだから!……だからチビルに改名しろって……」

「絶対嫌です!」

「朝から元気ですねぇ……とりあえず、出発しましょうか?」

「そうしよう、そうしようったらそうしよう!…ハァ~、ドン!」

「何それ?」

「何となく……気にするな」

「では、失礼しますラルッカさん」


みんなも頭下げてるし、俺も一応……さて、改めて出発だな……


やはり遠いな~……すでに3時間は歩いてんじゃないか?…見える物は山や川、森なんかの自然ばっかり……これじゃあな~……


「どうしました、ショウジ?」

「楽しいお店に寄りたいな~…何て思ってね」

「まだまだ先だよ、何言ってんのさ?」

「……そうだ!…アンテ、テレッポで行こうじゃないか?」

「それはダメです。行った事がない所は……」

「神なんだろ?」

「神でもダメなんです!」

「使えねぇ……宿代が増える分、邪魔だな」

「酷い!……何て酷い事を……」

「ショウジ、今のは酷いよ……そう思っても口に出しちゃダメだよ」

「何と……」

「トッカ、あなたも酷いですよ……」

「でもさアリム、僕もテレッポで行けるんじゃないかって期待しちゃって……」

「それは……私も期待しちゃってました……」

「全てを考慮した上で、アンテは使えないという事だな!」

「み、みんなで酷い……ウッ、ウッ……」

「ごめんごめん、そういう意味じゃないんだよ!」

「そうですよ、使えないなんて思ってません!」

「本当に?」

『本当に!』

「良かった~!」

「……俺は要らないと思うんだけど……」

「ショウジ!その話は終わり!」

「楽しく旅を続けましょう!」


これだもんな~……しかし、魔物が出ないな?


「魔物に遭遇しないな?」

「そりゃあ、私が居ますからね!…女神の高貴なオーラで、大して強くない魔物は寄って来ません!」

「……虫除けには使えるか」

「虫除けじゃありません!」

[ガルルルル~……]


あれ?…魔物は寄って来ないんじゃ……


「来てんじゃん!」

「オルベロスは別格です!弱くないです!」

「しかし、オルベロスは……」

「シ、ショウジ、よく見てよ……」

「オルベロスが何体も……」


ほい?……1、2、3……オルベロスが3体に後ろにバジリスク……いや~、楽しい組み合わせだね!…ここら辺だけ、異様に生体反応が強かったからね……


「では……アンテの力を……」

「私は無理です!小さくなって隠れてます!」

「おい、待て……この野郎、逃げたな……」

「ショウジ、よろしくね!」

「私も応援しますぅ!」


あの2人、逃げ足が異様に速いな……しかし、俺じゃなかったら見殺しだな……困った物だ……


[グワオ~~~~~ン!]


うん?…遠吠え?……おうおうおう?オルベロスとバジリスクが震えてるよ……何だ?……後ろから……羽の生えたサーベルタイガー?しかも、こいつもデカイ!…口からバチバチと電気……何だこいつ……


「あれは……ケルシオン……魔界の魔物……何故ここに……」


声だけ聞こえるよ……絶対にアンテはお仕置きだな……お仕置きだべ~なんてな……しかし、こいつは別格だな…何だよこいつ~、ヒァウィゴー、カモン……タイガーは炊きたて、はるばるは箱だけ、セイ!


[グワァ~~~!]


いきなり攻撃か?…うわぁ、かなりデカイ雷を…この野郎、フラッシュアローで撃墜だ!


[ドグワァ~!]


爆風に紛れて、喰らいやがれグラビティエンド!


[ドズゥゥゥゥゥン!]


狙い通り、潰れたか?


[グォ~~ン!]


やはり潰れないか……タフだな、おい!


[ガォォォォォォォォン!]


さっきよりもデカイ雷!…しょうがない、[鉄壁]からの~……上手くキャッチ出来た!…フッフッフ、これを[圧縮]して[銅の拳]を使って……タフだから死ぬ事はないだろ、このまま[一撃]を弱めに使ってこの圧縮球に正拳突き!…空手はやった事ないけどね!


[ドグワッシャ~~~ン!]

[グガァ~~~~!]

「お~お~、直撃か……なかなか見事だな!」

「す、凄いショウジ……」

「あの魔物と戦っている間に、オルベロスとバジリスクは粉々……ショウジもそうだけど、あの魔物も凄い……」

「ケルシオンをいとも簡単に……どういう……」

「簡単じゃねぇぞ?…よく見てみろ」

[ガァァァァァ!]

「ショウジの攻撃を耐えたよ……」

「す、凄い……」

[お前、わざと力を抜いたな?]

「お?…喋れるのか?……いや~、助かるな!」

「ショウジ、手加減を?…どうして?」

「だってさ~、真っ向から力比べだぜ……他の魔物とは違うだろ?」

[ほう?…お前は他の冒険者達とは違う様だな?]

「当たり前だろ!…人は俺をサー·バロンと……」

「呼んでないよ!…この馬鹿!」

「うるさいぞ外野……ライト守らすぞ?」

「言ってる事が分からないよ!」

[……俺が話して大丈夫か?]

無問題(モーマンタイ)

[俺を前にして臆さないとは……どうしてだ?]

「……多分だけど、もしもの時は潰せるから……かな?……きっと、俺が本気になったら……お前じゃ無理だ」

[ガッハッハッハ、そこまで分かっているのか…なかなか面白い男よ!……確かに我が主、8代目魔王虎ファルジ様が見込むだけの事は有る!…魔界から来て正解だったわ!]

「ほうほう、ファルジ一族の者だったか……どうりでなかなか……しかし、何でわざわざ会いに来たの?」

[お前が我々に興味を持っているとの事なのでな……お前なら、我が主も大歓迎だ]

「……しかしだな~……俺は、フェンリル一族にもヴェルデ一族にも興味が有る……特にファルジ一族だけに興味が有る訳じゃないんだがな~……」

[ガッハッハッハ、俺を前にしてファルジ様の事を出してもその態度……ますます面白い!……少しの間、このケルシオンのボグテが旅の同行をしよう!]

「ショウジ、断りましょう!」

「珍しいな、アリム……どうして?」

「あんな大きい魔物、一緒には無理ですぅ!」

「成る程……確かにこれじゃデカ過ぎだな」

[流石にこの姿でとは言わん]

[シュルルルル~]


ボグテの姿が見る見る小さく……猫くらいの大きさ……しかも、なかなか……


「可愛い!……ショウジ、絶対に仲間にしましょう!」

[よせ、抱き付くな]

「さっきまでは反対してたくせに……」

「さっきはさっき、今は今ですぅ!」

「あの力が仲間……凄いよショウジ!」

「トッカ、問題が有るぞ?」

「何?」

「……アンテだが……」

「確かに!使えなさに拍車が掛かるね!」

「トッカ!……今何と?」

「いや、その……何でも有りません!」

「本音が出たな……アンテ、お前は使えないからチビルに改名……」

「絶対嫌です!…ショウジ、必ず見返しますからね!」

[チームワークは良くないな]

「そうなんだよ~……我が儘な自称女神と非力な僕ちゃん魔法使い、どう見ても使い辛いだろ?」

「「おい!」」

[俺を抱き抱えてる、この娘はどうなんだ?]

「お前の世話役には丁度いいだろ?」

「任せて下さい、ショウジ!」

[……任せて欲しくないのだが……]

「諦めろ、そうなったらアリムは多分無理だ……抱き心地がいいお前が悪い」

[ぐぬ……]

「そうだ、ボグテだからボテちゃんにしましょう!」

[ボテちゃん?]

「そうです!決まりです!」

「よろしくな、ボテちゃん……アッハッハ、魔王配下の魔物も恐れる魔界の魔物がボテちゃんだって!…いや~、これはファルジに伝えたいな~!」

[ま、待て、それだけは勘弁してくれ!]

「どうしようかな~……ボテちゃんお手!」

[ガウ!]

「おかわり」

[ガウ!]

「よしよし、これからもそれだけ素直なら考えとく……いや~結構結構、楽しくなりそうだ!」

「……魔界の魔物を手懐ける……恐るべしショウジ……」

「アンテ、ショウジは楽しんでるだけだよ……楽しければそれでいいんだよ……」


なかなか、楽しい冒険になりそうだ。


「……ファルジ一族が接近して来たな……色々起こりそうだな……それはそれとして、今度は……これにしようこれ、これいいんだよな~、ポケットの中から色々な道具が出て~……頭のいいショウジを出せねぇかな~……」


創造神(ばか)は何やら、新しい漫画を見てる様だ……本当に何やってんだか……それより、冒険は少し楽しくなって来そうだな。

強力な味方?が出来たみたい……

楽しくはなりそうだね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 頼もしい!?仲間が加わりましたね。 創造神は相変わらずですね(笑)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ