とりあえずは洞窟!…面白い事有るかなぁ?
どうなる、この物語!
主人公、かなり適当過ぎる!
トッカの家に泊まった翌日、朝食を食べてから洞窟に向けて出発!……さぁ、冒険の始まりだ~!
「どうしたのさ、ショウジ……とりあえず、道具を揃えて行こうよ」
「洞窟は、道具が無くなったら大変です!」
「そうかそうか……お金はどうする?」
「預けて行こうよ」
「道具屋の隣に預けられますからね!」
「うむうむ、そうしようか」
まずは道具を揃えて……道具……そういえば、俺の袋には何が……
おや?……見た事の無い剣やナイフ……何だ?このトゲの付いた鉄球の付いてる棒は?
「どうしたの、ショウジ?」
「いや、袋に何が入っているかと思って……」
「何が有るんですか?……は!…モーニングスター……こっちは……覇王の剣……ショウジの袋、物凄いです!」
見るからに凄そうな武器……アリムがびっくりするくらいの武器か…凄いんだろうな……あれ?…こっちに杖とロッドが……
「なぁ、アリム……この杖とロッドは?」
「分からないですぅ……インベスティゲイト!……私には、杖とロッドとしか分からないですぅ……」
「トッカは?」
「僕は魔法使いだよ、そういった魔法は出来ないんだ!」
「……使えねぇ!」
「そんなに力を込めて言わなくてもいいじゃないか!…本当は分かってたんだろ?」
「察しがいいね、チビ助君!……大丈夫、君の使えなさはよく分かってるから!」
「ぐぬっ……この馬鹿ショウジ!」
「負け惜しみか?…情けない奴め、や~いや~い!」
トッカを馬鹿にし終わった所で、俺もインベスティゲイト……何々……
奇跡の杖
その昔、大賢者が装備していたと言い伝えの有る杖。
装備すると魔力と魔法耐性が飛躍的に上がる。
僧侶や賢者向きの武器。
神々が作ったと言われている。
大魔導師のロッド
伝説の大魔導師が装備していたロッド。
装備すると魔力と魔法耐性が飛躍的に上がる。
魔法使いや賢者向きの武器。
冥界の禁呪法で作られたと言われている。
なかなか凄いな……しかし、トッカには勿体無い……他にないかな……うん?…さっきのロッドに似てるな……これ……
大魔導師のロッド·レプリカ
大魔導師のロッドを真似て作ったロッド。
装備しても全くステータスに関係ない。
装備した所で、攻撃力も殆ど変わらない。
装備するだけ無駄なロッド。
有るじゃないか~、こういうのを待ってたんだ!……トッカめ、痛い目に遭いやがれ!
「アリム、トッカ……この武器やるよ!」
「いいんですか?」
「……怪しいな……」
「他人の好意を……とりあえず、装備してみろよ」
「はい!」
「分かったよ……」
おうおう、装備してる……クックック、トッカにはお似合いだな!
「どうだ?」
「……何だか、力が沸き上がる様な……私、強くなった気がします!」
「……僕も、何だか強くなったみたい!」
「……そうか、それは良かっぷ、グッハッハッハッハ!」
『どうしたの?』
「いや、笑いたかっただけ……」
僕も、何だか強くなったみたい!…だって……ただの勘違いだよ、レプリカだよレプリカ!……幸せな人だ~、心から言おう……バ~カ!
道具を揃えてお金を預け、いざ、洞窟に向けて出発だ!……馬鹿が1人居るけどな!
トルッカを出て既に4時間……近くに有るんじゃないのかよ!……こいつ等の近く、宛になんねぇな!……うん?…おかしな雰囲気だな……
「もうすぐだね!」
「トッカ、もうすぐとは後10時間くらいの事か?」
「それじゃ、日が暮れちゃうだろ?」
「……近くと言って4時間だが?」
「ショウジ、町から洞窟まで4時間は近い方ですよ!」
「洞窟は危険なんだ……町の近くに有ったら、間違えて子供が大変な目に遭うだろ?」
「トッカが悪戯に入ったら大変だもんな!」
「僕は子供じゃないよ!」
「役に立つレベルは子供と一緒だろ?」
「酷いよ!」
「お2人は、本当に仲がいいですね!」
『何故?』
アリムについては、とりあえずは気にしない様にしよう……気にしない様にしようと思ったんですよ~、そしたら、何を気にしない様にするか忘れたんですよ~!……分かるかなぁ……分っかんねぇだろうなぁ……
「ここを抜けると……あそこが洞窟だよ」
「お?…あの洞穴だな?」
「洞窟に入る前に、色々回復しておきましょう」
そういえば……何故か誰もがブツブツ言うんだよね……なんでだろ?……何でだろ~、何でだろ~、何でだ何でだろ~?
「質問なんだが、何で呪文の前にブツブツ言ってんの?」
「呪文は身体に負荷が掛かります。勿論、大量のMPを消費する物は更に負荷が掛かります。神のご加護を受ける事で、我々の様な肉体的に弱い種族は魔法の負荷を減らす訳です」
「成る程……しかし、俺は……」
「ショウジは身体が馬鹿みたいに強いだろ?…しかも、MPもきっと桁違いだろうし!」
「馬鹿とは何だ馬鹿とは!捻くれムッツリスケベチビ助!……しかし、MPは基本はどのくらいなんだ?」
「捻くれてないし、ムッツリスケベじゃない!…賢者や経験豊富な魔法使いでMP400有れば有り得ないレベルだよ……ちなみに僕は、やっと100だね」
「私は120ですね!」
そうか……俺はどうなんだ?…このレンズで……!?
「ちなみに何だが、HPの基本は?」
「戦士で500有れば、桁違いの強さだな」
「魔王級で5000程度と言われています」
「あっそう……」
あの創造神、いよいよもってやりやがったな!……俺のHP80000、MP75000……魔王の10倍以上でどうよ?……これじゃ魔王に……ダメよ~、ダメダメ!って言われそうじゃないか?……言われないだろうけどさ!
「どうしたの、ショウジ?…怖じ気付いた?」
「んな訳ねぇだろ!お前と一緒にするな!」
「何だよ、優しく声を掛けてやれば……」
「まあまあ、とりあえず入りましょう!」
洞窟の中へ……何だこの扉?
[汝、この先に進むのか?]
「扉が喋った!」
[汝、この先に進むのか?]
「試練の扉だよ……大体の洞窟はそうだよ」
「そうなの?」
[汝、この先に進むのか?]
「ショウジ、この扉がないとレベルの低いパーティは全滅しちゃうでしょ!」
[汝、この先に進むのか?]
「成る程……」
[汝……]
「うるせぇ!進むから来てんだろ!このトッカ扉!」
「しれっと僕の文句言わないでよ!」
[心して入るがよい]
「うっせぇうっせぇうっせぇわ!……ここまでで許してやる!」
「訳分かんないよ?」
「とりあえず、中に入りましょう」
へぇ~、意外に見える物だな……あれ?…騎士みたいな奴が居るな……
「汝、この洞窟に挑戦するに値するか、我が試す!」
「変な騎士が~、いきなり試すって言ったよ~、でもでもでもそんなの関係ね~、そんなの関係ね~、はい、○ッ○ッ○~!」
「……ショウジ、この場面でやる事じゃないんじゃないの?」
「魔王の前でもやりそうですよね……」
「余裕というやつさ……つまりあれだ、余裕のよっちゃんさ!」
『分からないよ!』
「……進む気が有るのか?」
「お?…扉よりはマシだね?……有る有る探検隊、有る有る探検隊、有る有る探検隊、有る有る探検隊!」
「……馬鹿にしてるだろ?」
「捻くれるなよ~、トッカって呼ぶぞ?」
「何でだよ!」
「……話は終わりだ、いざ参る!」
騎士が突っ込んで来たよ……なかなかの素早さだが、まだまだ甘い!…とりあえずかわしてだな…おや?……返しが速いな……
「す、凄い……騎士の攻撃が速過ぎて……」
「ショウジのサポートが出来ない……あの騎士、かなりのレベルですね……」
へぇ~、あの2人にはそんな風に見えてるのか~…大して苦労する素早さじゃないんだけどな~……あの2人の逃げる決断よりは遅いと思うぞ?
「では…反撃……ファイヤーボール(弱め)」
[ドグァン!]
「ウグワァ」
「どうやら、勝負有りだね?」
「ウヌヌヌヌ……何故手加減を……」
「そっちが俺を殺す気がなかったからね……騎士道とでも言うのかな?」
「そんな物ではない!……しかし、そなたならこの洞窟を攻略出来るかもしれんな……」
「攻略ねぇ……興味はないんだよねぇ、その先に興味が有ってね……」
「その先とな?」
「魔界の入り口を探してんのさ!」
「……そうか……しかし、この洞窟を是非とも攻略して頂きたい!」
「お前の執念か?……しょうがない、引き受けてやるさ」
「ありがとう!……よろしく頼みますぞ!」
騎士は消えた……やっぱりな、いまいち生命反応を感じなかったんだよね……この洞窟の攻略に拘る余り、成仏出来ずに冒険者を待ってたって所かな?
「ショウジ、さっきの騎士……」
「もしかして……」
「正解!…トッカ、夜中にお前の所に化けて出たりしてな?」
「な、何言ってんだよ!…ぼ、僕は怖くないぞ!」
「私は怖いですぅ!」
「ああ、言い忘れた!」
「うわぁ!出た!」
「成仏して下さい!」
「……2人が怖がってるから、出方には気を付けて」
「申し訳ありませぬ……この先、かなり手強い魔物もおります。これを……」
「これは?」
「聖なる結界です。この洞窟の中で休む際、上手く活用して下され……それでは、某はこれで……」
しかし、上手く消えるな~……俺も身に付けたいな、そうなれば……ウッシッシッシ……放送出来ないから、今は秘密!
「ずっと秘密にしておけ!」
創造神の声……気にしない気にしない……ちっちゃい事は気にするな、それ○チコ○チコ~!……最後までやると気持ちいいな~!
「さて、先に進みますか」
「ま、待ってよショウジ!」
「ゆっくり行きましょう!」
この先に何が待っているのか?……胸の大きいお姉ちゃんとかだといいんだけどな~……
「んな訳ねぇだろ!」
最近、創造神はよく見てるみたいね……この暇人め!
とりあえず、俺は洞窟の最深部を目指す事にしよう……いってみよう、やってみよう!
とりあえず、この洞窟を攻略しないと……