表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

おっさんの徒然エッセイ

幽霊は何故怖い(-ω- ?)

初投稿ですm(_ _)m

お手柔らかにお願いいたしますm(_ _)m

 私の亡くなった祖母が良く言っていた言葉に

 「幽霊って、なんで怖がるだろうな、死んでるだけで同じ人間なのに」

 というのがありまして、幼少期から確かにな~と思っておりました。

 つい最近、なろう内のとあるエッセイを拝読しまして、その事を思い出しまして、この幽霊をなんで怖がるのかについて考察しようと考えた次第です。


 というわけで本題ですが、私はこの幽霊=怖いの図式には日本人の霊にたいする文化的な認識があると思っていたりします。

 ここでキリスト教や仏教における死後について考えますと、キリスト教においては死後、死者は最後の審判まで眠りについていると捉えていますし、仏教では全ての生命は輪廻転生の輪を辿って悟りへと至るとされています。

 キリスト教でも仏教でも天国や地獄がありますが、教義で考えたなら死者が幽霊となる要素って、あまりないのですよ。

 ここで祖母の言葉がまた出てきますが「死んだら仏様なら、怖がったり塩撒いたりって失礼だよな~」というもので、仏教思想に根差すなら、これが正しい認識なんですよね。


 では何故、塩を撒いたりするんでしょう(-ω- ?)

 実はこれは神道的な慣習なんですね、仏教ではないんですよ。

 古来より日本では生者は生命力としての精気に満ちており、これが枯れることを気が枯れる(気枯れ)と呼び、転じて汚れとなりました。

 神道において死者は黄泉の国の住人であり、死者に触れることは黄泉への道に繋がることとされ、そのままでは気を奪われて枯れてしまう、汚れてしまうとされたんですね。

ですから、この死者との道を断つ事が塩を撒くあの風習なんですね。

 これが一つ目、黄泉へと誘う死者への恐怖、汚れへの忌避感が根底にあるのではないかと思っております。


 さて、日本では神には2面性がありますね、和御霊と荒御霊です。

 平将門や菅原道真など、怨霊となりながらも、反面で神として崇められる存在がいますが、これは神道的な概念では一切矛盾していないのが面白いですね。

 荒ぶる魂を鎮め崇めて、その怨念や執着が離れた存在は和御霊なんです、一方で荒ぶる魂もまた超常の存在なんですね。

 丑の刻参りという呪いの作法がありますが、あれ頭に五徳を反対に被って蝋燭をつける燭台替わりにしますが、あれって完全に鬼の姿なんですよ。

 源氏物語でも嫉妬の末に鬼となる話がありますが、丑の刻参りって、自らを鬼と化し超常の存在へと至る儀式なんですね。

 鬼とは隠であり怨でもあります、人の影に隠れた後ろ暗い感情が時として人を鬼とすると思われていたわけです。

 そして、そうした怨念を持ったまま死を迎えた者は強大な怨霊となると信じられていたわけで、これが二つ目、日本人は悪霊を信じて怖がる文化的な土壌があるわけですね。


 勿論、キリスト教国家にもゴーストなどの存在がありますが、ヴァンパイアなどのモンスターの一種という認識な気がするんですよね。

 死というもの、そのものに対する忌避や恐怖の象徴というのもあるとは思いますが、精神文化に根差す、こうした理由もあるんじゃないかなんて考えてみました。


 ご意見よろしくお願いいたしますm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ん・・・あたしは、「仏教」や「キリスト教」は、「新興宗教」だと考えています。 ヨーロッパ半島であれば、キリスト教が蔓延する以前に主流だった宗教は「ドルイド教」などです。 この辺りだと、基礎的…
[良い点] あんま考えた事の無いトピックだったので、面白かったです! [一言] 私個人としては、幽霊はあんま怖いと思った事ないですね〜 幽霊(というかゴースト)のイメージといえば: 1.案内人やお…
[良い点] めちゃくちゃおもしろかったです! とっても詳しく書かれていたので、民俗学の授業受けたのかな?って気分になりました!(民俗学が好きだったんです笑) 日本人が幽霊を考えて怖がるのは、神道的な…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ