11話
1週間お待たせしました...!すみません!!
「ここがギルドだよ」
「うお、すげ」
短い感想を言ったナイトは、ズカズカとギルドの扉を開けに行った。
僕もあとに続いて入った。
...あのお兄さん、いないよね...。
「カルハさん、この人のギルド登録お願いします」
「ええ、わかったわ。じゃあ、こっちに来てね」
「はい」
「僕はあそこの椅子に座ってるよ」
「ああ」
窓側のベンチにそっと座ると、少し離れて座っていた人に話しかけられた。
「なぁ、お前。カインとよく話してた奴だよな?」
「...か、カイン?誰ですか...?」
「ほら、金髪の。カルハとか言う奴に告って振られた奴」
「...あ〜...。向こうから話しかけてきてるだけで知らない人です」
「そうか...。あいつ、最近ギルドに来ないから何かあったのかと...」
そして数分、カイン...さんがどんな人物か一方的に話してきた。貴方もか。
「いえ、だから僕は関係なくて...はい、そうです。いやいや、カルハさんは奪ってないです」
「はぁ...。すまんな、カインは俺の親友だから...。見かけたら報告頼む」
「...はい」
あれかな、この世界の人はコミュ力がめちゃくちゃあるのかな。
またな、と言ってその人はギルドを出て行った。
同時に、奥の扉からナイトが出てきた。
「終わったの?」
「あぁ。役職はお前が剣士にしたらしいから俺もそれにしたぜ」
「そっか。あ、依頼受けようか。試験までもう少し腕上げたいでしょ?」
「そうだな...オススメあるか?」
「オススメ...。よくわからないけど、ナイトは結構強くなってたし中級のでも行けそう...。これとか」
「『アキサ平原で、大量発生してるゴッドスライム20匹倒してー!!報酬は125000G!』...?ゴッドスライムってなんだ?」
ゴッドスライムとは、普通のスライムよりも攻撃力と防御力が格段にパワーアップしたモンスターである。倒すとお金がドロップする。
依頼の受付をした後それを説明すると、ナイトは顔をしかめた。
「え、スライム嫌?」
「いや...。スライムって敵のくせに見た目が...こう...可愛いから...」
「えぇ、お前まさか──」
「ち、違ぇよ!ほら、行くぞ!」
殺るのはナイトだけどね。
僕は口だけ微笑んだ。
***
アキサ平原。
広さはまぁまぁ。モンスターは少ない。
なので子供達がよく遊びに来るのだが──。
「「うわぁ...」」
目の前に広がっていたのは、金色に光り輝くスライムの大群だった。
それを見ると、最初の頃にゴールドスライムじゃなくてゴッドスライムというのがよく理解出来なかったことを思い出したがすぐに底に沈めた。
ちょっと...気持ち悪い...。一体だけなら、かわい...なんでもない。
しかしこれは、子供達も困るだろうなぁ...。
仕方ない、依頼とは関係なしに倒すか...。
「...こいつら攻撃力も上がってるとか言ってたが、どうやって攻撃してくるんだ?」
「体の一部を物凄い勢いで飛ばしてくるよ。でも攻撃速度は遅いから早く倒した方がいいかも」
「わかった」
...数十分後。
ついに殆どのゴッドスライムを倒した。
平原にはお金がたくさん落ちていたので2人でかき集めた。
「依頼は達成されてる?」
「.....お、達成されてる」
「おっけー、ギルドに戻ってお金を山分けしようか」
「おっしゃ」
***
「お疲れ様〜。時間かかってたけど、大丈夫だったの?」
「はい。問題ないです」
「そう?...はい、報酬の125000Gね」
「どーも。それじゃ」
ナイトがカルハさんと話している中、僕はギルド内を見回していた。
...やっぱり、いないな。
「よし、んじゃ金を...って、何してんだ?捜し物か?」
「...ううん、なんでもないよ。そこのテーブルに移動しようか」
「おう」
──ゴッドスライムは通常、集団で行動をしない。
何故、あの場所に居たのか...。
魔王が関係してる可能性もあるけど、ちょっと考えられない。
魔王じゃないなら、魔族、とか...?
「これくらいだな。それがお前の分」
「...あ、うん。ども」
「.......?」
袋にお金を詰めて、ギルドに預けていた鞄に入れた。
「俺はこれから1人で稽古しに森行くけど...お前は?」
「.....僕は一旦城に帰るよ。じゃあね」
「あ、ああ...」
...夜にもう一度アキサ平原に行ってみよう。
何も無かったら、周りの森を探索...にするか。
「どうしたんだよ、アイツ」
ナイトがただ1人呟いていた。
***
「アドルさん、ちょっと出掛けてきます」
「私も一緒に」
「1人で、行きたいので」
「ですが」
「...ひ、と、り、で」
「...わかりました。お気をつけて」
反抗期の子供みたいなこと言っちゃったかな...。
アドルさんも別の仕事あるんだし、休んでてもらいたい。
最近別行動多いけど...。
護衛人の役勤まってないけど僕には必要ないしね。
さ、アキサ平原へ出発!
***
ゴッドスライムは...ちょっとしか湧いてない。
歩きながら倒していくと、平原の真ん中に誰か居た。
夜は滅多に人が来ないらしいから珍しいな...。
「こんばんは、周りにゴッドスライムいますけどだいじょ──」
声をかけたが、途中でやめた。
その人がカインさんだったから。
...ではなく、あんなにきらきらしていたカインさんの目が死んでいたから。
「え、あの、カインさん...ですよね...?」
「...あぁ、兄ちゃんか。こんな所で、こんな時間にどうしたんだい?」
僕に気づくと、目に生気が戻った。
...気の所為か...?
「最近ギルドに顔出てないそうじゃないですか。ご友人が心配してましたよ」
「ねぇ、散歩に付き合ってくれないかい?」
「え...」
僕の言葉を完全に無視した...!?
い、いや、カインさんなら普通なの、か!?
この人とできるだけ2人で居たくないんだけどなぁ、ちょっとならいいか。
「...はい。少しなら」
「あの森の中」
「.......あ、そこを散歩するんですね、了解です」
こんなに語彙力ない人だったっけ...。
そしてもう1つ気になるのは、ゴッドスライムが全然寄ってこないこと。
カインさん、魔物やモンスターを寄せ付けない魔道具でも持ってるのかな。
森に入ると、当たり前だがとても暗かった。
だけど、ちらちら見える蛍...多分蛍。その光がとても綺麗。
...にしても、カインさんだんまりだなぁ。
いつもなら明るくてすごいお喋りな感じがするのに。
黙って僕の隣を先に歩いているだけ。
「あのー、様子がさっきから変なんですけど熱でもありますか?」
「俺は、実は人間じゃないんだよ」
「は、はい!?」
に、2回も無視した!
...じゃなくて、え、人間じゃない...?
「カインさん、病院行きましょ...」
「そろそろ怒るぞ」
「すいません」
口調が激変した...だと...。
やっぱこの世界の人はキャラがブレブレなんだなあ〜。
「えーと、それで。人間じゃないというのは...?」
「俺は魔族だ。魔王様側近のな」
「.......もう一度お願いします」
「...俺は魔族だ。魔王様側近のな」
ま じ か。
「それ、僕に正体明かしちゃっていいんですか...?」
「魔王様からのご命令だ。貴様を監視しろ、とな」
「魔王って、あの人か。ていうか監視対象にこれ話したら...。.......でも魔王...さんに会ったのは貴方と会った後ですよ?」
「貴様は召喚者だろう。理由は聞かされていない」
「...カイン、って本名ですか」
「違う」
「ですよね。ならあのキャラは...」
「魔王様のために人間を演じていた。適当に誰かを手本としたが」
手本とする人物間違えましたね。
僕に対しての若干の好意もその人のせい...なのだろうか。
「...あ、あの大量発生してたゴッドスライムは?」
「俺が誘導した。依頼書も俺が作った」
「え、あれをか...」
「何か言ったか」
「言いました──あ、いえなんでもないです」
「では、俺は魔王城に戻る」
「...さよなら」
魔王とも魔族とも会ってしまった。
...とりあえず秘密にしておこう...。
判断を見誤ってはいけない。
***
「...カイン?誰だそれ」
「.....人違いでした、すみません」
「カイン?だ、誰?告白?いいえ、されたことないわよ」
「...そうですか」
記憶いじったな...。
はあ、なんか疲れた。銭湯行ってから寝よう。
おやすみ。
地獄の学校が始まってしまったので更新ペース遅くなります!
1週間に1回以上は投稿できるように努力しますので、よろしくお願いします!
教室の掃除中、ごみ捨て(ごみを玄関前の箱みたいなものに入れる)に行ったら誰にも気づかれませんでした。
気づいて(知らん)
どうも柊です( ̄^ ̄゜)グスッ




