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子供たちと最高の1年を  作者: モフモフ
18/18

畑崎くんと小崎さん

次の日になった。

昨日の小崎さんの転校の電話が忘れられない。

なんか色々考えすぎて辛い。



出勤して、職員室で準備をする。

「おーい。菜帆ー。」

湖晴の声がした。


「ん?なにー」

「はい。コレ。配布物」

「あー。ありがとう」

湖晴から配布物を受け取って教室へ向かう。


小崎さんのことばかり考えてしまって頭がぼーっとする。

曲がり角を曲がったときだった。

「わっ!?」

中月先生とぶつかってしまった。


「すみません!」

「いいよー。びっくりした」

中月先生はそう言って笑った。やっぱり中月先生は優しい。本当に憧れの先輩だ。


教室に行くと子供たちは遊んでた。

「先生おはよー!」

「おはよう」


今思えばもうすぐで子供たちは6年生。来年度も今のクラスの担任をすることになればいいな。


畑崎くんが来た。

「先生もうすぐバレンタインですけど誰にチョコあげるんですか?」

「チョコは誰にもあげません。」

「やっぱノー彼人生は辛いねー」

畑崎くんはいつも面白い。


「畑崎くんは誰からチョコ貰うの?」

質問してみる。

畑崎くんは顔を真っ赤にして言った。

「俺は好きな人に貰う約束した」


その瞬間、みんなの目線が畑崎くんに。


「畑崎、お前好きな人おるん!?」

「誰?」

「告った?」

みんなが質問攻めする。


畑崎くんの顔がもっと赤くなる。

「俺の好きな人は6組のある女子だー!!」

あ。言うんだ。


「俺、あとで6組行って探してくるわ」

大河くんすごい勇気。

「大河ー!やーめろー!」

「じゃあ誰?」


畑崎くんは大河くんに小さい声で

「耳かして」

と言った。そして好きな人の名前を言った。


すぐそばで言われたので聴こえてしまった。

「先生、聞いとったやろ!」

「ゴメン、聞こえてしまったわ」


畑崎くんは大きな声で言った。

「先生、これは職員会議とか6組の先生に言わないでくださいーーー!」

「はいはい。分かったよ」

私は、笑いが止まらなくなった。



朝の会が終わった。

私は小崎さんの方に行った。

「小崎さん、ちょっと廊下に来て」

小崎さんはしょんぼりした顔で来た。


「やっぱり転校のことですか?」

「うん。ゴメンね。呼び出しちゃって」

「うん」

「小崎さんが転校することクラスのみんなに言っていい?」

「いいよ」

小崎さんの目に少し涙が…。


「いつ言えばいい?」

「いつでもいいですよ」

「早いけど今日の帰りの会で言っていい?」

「うん。先生……」

「どしたの?」

「やっぱりみんなの前で自分の口で言っていいですか?」

小崎さんは泣きながらそう言った。


「うん。全然いいよ。」

「ありがとうございます」

話は終わったけどなんだか自分も泣きそう。


「話はもう終わりだけど泣いて教室入るのは嫌だよね?」

「うん」

「泣き止んでから教室入りな」

自分も小崎さんが泣き止むのを待っていた。


「そろそろ教室入る?」

「うん」

小崎さんは教室に入った。


小崎さんがあんなに泣くってことはやっぱり転校が寂しいんだろうな。

読んでいただきありがとうございます!


次話は、帰りの会、そしてその後しばらくについての話です!

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