無念
気づいたら囲まれていた。
あ、ありのまま、今起こった事を話すぜ。
街を発展させるために元の世界でジオラマシリーズ買いまくって、ここで設置しまくって
迷い込んできた冒険者に色々おもてなしして帰していたら
なんぞこれ。
この元エルフの国、全体を日本並に都市化させたら全方位敵だらけ!だらけ!
うーむ、ベルゼくんどうしようか…。
「カエリウチー!」
こいつも壊されて復旧させたら小さいままです。
「エルフの仇ッー!」
「タカヨシを見つけたぞ!!」「「ウォオオオオ!!」」
あーはん、理解したお。
街を駆け抜け、こちらに迫るエルフの大軍。その後ろにはドワーフやら獣人がいっぱいいっぱい。
どうすっかなー…。あ、緑の歩兵や恐竜はどうしたって?
ま、まあ100円だったよね…。聴かないでくれ。
威嚇しかできないだなんて知らなかったんや…。
うーむ、体力もあるからこの身一つで突っ込むのもありだがのう。
でもなぁ…、後ろのローブ着て詠唱してる奴らが気になるんだよなぁ。
「オルァッ!!」
斬撃が来る。半身ずらして逸らす、躱す。
「シッ!!」鋭い、が「ホッ」躱す。
「こいつらがどうなってもいいのか!!」
避けて躱してたら声が聞こえた。
何故か捕まってる三人娘ッええええええええ!?どこへ消えたと思えばなんなんや…。
しかも捕まえてんの…、いつぞやの執事じゃねえか。
「まさかこのようなアーティファクト…。神話級の建物ばかりだとは思いませんでしたよ…」
そう語る執事。
「しかし、これらを全て手に入れ…、亜人も従え、魔王も押さえ…、次の新たなる魔王も決まったも同然です!」
両手をあげて語る執事。
「エルフを壊滅させる事は予想外でしたが、まあいいでしょう。さしたるものではありません」
「ほほーう…」
「おっと?変な動きをされますと、この三人まとめてさよならですよ?」
捕まった三人の首に爪を当てる獣人。執事は手を後ろに組みにこやかに言う。
「むむむっ!どうするか…」
悔しそうに涙ぐむ三人を前に悩む貴義。
ポンッ!
「お、良いこと思いついた!」
ガチャッ
ザシュッ!!
扉を出した瞬間、三人娘の首が飛ぶ。
「よ、よくも殺したなー」
適当な反応と周囲の微妙な空気。
「おかしな動きをしたからですよ…、残念です。殺れ」
彼女達の青い血溜まりの上で切って落とされた闘い。
タカヨシに迫る亜人・魔人の猛攻。
「う、うわあああああああああああ!!」